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#64 子どもの主体を尊重する実践が小学校との接続に大切だということ

今回はXに投稿したポストからつらつらと書いていきます。

「幼児期に小学校の先取りをしたような一斉指導や生活、読み書き計算に取り組む幼児教育を受けた子に学校生活でマイナスな影響が出ている」と、小学校の先生から聞くことはあったけど、アメリカの最近の研究でも同じ結果が出ているとのこと。主体性を重視した環境の方が就学後に好影響が出ているらしい。

これは実感とも重なる。

子どもを1人の主体として尊重し、対話や選択、「その子にとって」の視点に立った関わりなどを重ねてきて、非認知能力(社会情動スキル)と言われる成長を感じると同時に、認知能力(考える力や学力的な側面)の育ちも驚くほど見られている。

共同性や社会性の面でも力を発揮している。

一方的に与えたり教え込んだりすることで、むしろ教えて得たい結果から遠ざかったり、就学を考えて学校生活を先取りすることがマイナスに作用するという皮肉な結果が出ていることからも、子ども主体の保育が基本になっている現代は向かう方向性は間違っていないと後押ししてもらえる情報だと思う。

「小学校生活を先取りするような生活はしなくて大丈夫です。保育で大切にしていることを卒園まで続けてください。」

昨年、小学校の先生に言われた言葉。

私が初めて卒園児を送り出した十数年前とはずいぶん変わってきたように思います。


当時は、
「小学校入学までに〇〇はできるようにしてください」
とか
「興味とか、いいところはいいんで、できないことや問題視しているところだけ教えてください」
とか言われて、ずいぶんきつく言い返してしまったこともあったほど。


今では、保育を学びたいと小中高の先生が園見学に来るほどに、保育の環境が子どもの育ちや学びにとってどれだけ大切かを知って興味を示してくれる人が増えていることを感じています。

地域差、学校ごとの違い、職員間の個人差もあることはもちろんですが。

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私にとっての「保育」という存在にも向き合っていきたい。子どもにとっての「保育」も、保護者や社会にとっての「保育」も考えていきたい。その営み…

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