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挿絵を描くこと③ 〜想像の魔法〜 ウミネコ童話集


「ボクの魔法」横山佳美さん

私はnoteの更新を、ここ最近スローペースにしていました。

その間も何か絵にたずさわりたかったので
再び、ウミネコ制作委員会さんにご相談させていただきました。

「挿絵を描かせていただけませんか。」と。

ウミネコ制作委員会さんはウミネコ童話集を制作されています。

ウミネコさんのとてもすごいなと思うところは
私が絵を描きたくなるようなお話をぴったりと選んでくださることです。

何作品かご提案いただいたのですが、その中でもとても「描いてみたい」と思った作品は、横山佳美さんの「ボクの魔法」というファンタジーのお話でした。

主人公の魔法の木の「ボク」が、読んだ人にあたたかいものと勇気を残してくれる素敵なお話です。横山佳美さんは、ご自分でも素敵な絵を描かれる方です。

こんな素敵な絵を描かれる方の世界観を壊さずに、自分の絵をのせていただくことに、はじめはとても不安がありました。

でもこのお話を何度も読むことで、不思議と気持ちが変わりました。

「私は私の想像した絵を描こう」と。


〜シーンを絞る過程〜

ウミネコさんからご提案いただいた挿絵の枚数は2枚でした。


①このお話を何度も読んで私の描きたいシーンを想像し絞りました。このとき、3シーンありました。

②作者である横山さんへ挿絵にしてほしい場面をうかがいました。すると想像していた2シーンと一致していて、やった〜と思いました。

③どうしても私の中で外せないワンシーンがあり、ウミネコさんへダメ元で頼んでみました。

「3枚でもOKです!まだ調整可能な段階ですので挿絵が増えるのはとても嬉しいです」とお返事をいただき、本当にうれしかったです。


〜三枚の挿絵〜

そのうちの一枚を横山さんが素敵な文章にのせてご紹介してくださいました。

魔法の木の「ボク」が魔法のクローバーを読者に向けて差し出している最後のシーンです。



そしてこちらが、その他の二枚です。
(掲載は横山さんにご了承いただきました。)

ウミネコ童話集へはモノクロでの掲載ですので、こちらではあえてカラーで載せたいと思います。横山さんの文章にのせて。


🍀

月のウサギは、フワフワのシッポをフリフリさせながら背伸びして、夜空に浮かぶ『一等星』を掴み取ると、釣り糸の先に引っ掛けて「そーれ!」と、魔法の森に投げ込みます。糸の先に繋がれた一等星は、右に左にクネクネと夜の森で探し物。

「ボクの魔法」横山佳美さん



私がどうしても外せなかったシーンです


🍀🍀


そこへ、魔法の森で『神の使い』と呼ばれる、めったに出会うことのできない白いシカがやってきて、こう言いました。「さぁ、私についてきなさい。アナタの行くべき冒険は、この森の外にある。アナタは、旅立つ準備ができています。」 
 「ボクは、ここで花を咲かさなければ意味がない。僕は、魔法の森の木なんだ。森の外になんて、用はない!」と、この森に住むことを否定された気分になった魔法の木は悲しくて涙ながらに訴えました。 
 「そうですか。私は道案内しかできません。ついてくるか、どうかはアナタ次第です。 さようなら。」
 「え? 待ってよ。・・・やっぱり、行く!」

「ボクの魔法」横山佳美さん



この絵の中にも
私の中で外せないモチーフを描き込みました

横山さんが気づいてくださり嬉しかったです



〜挿絵を描き終えて〜

横山さんはご紹介の記事の中で、作品への想いをこう書かれています。

ボクの魔法は、当初、心のよりどころがない子供が、この本を持っているだけで、なぜか安心できるみたいな、おまじないのような本を作りたかったんです。

本当に私自身、「ボク」に想像の魔法をかけてもらったような、そんな気持ちになれました。

この物語に絵を描かせていただいて、とてもしあわせな気持ちでいっぱいです。

横山佳美さん、そして素敵な出逢いをくださったウミネコ制作委員会さんありがとうございました。



より多くの方々に
この素敵な本が届きますように🕊️


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