欧州の地球温暖化対応という名の自国産業推進政策
1. 欧州の重工業の衰退
欧州の重工業は、第二次世界大戦後の高度成長期において大きな役割を果たしていましたが、1970年代の石油危機をきっかけに、エネルギーコストの上昇や労働コストの高騰などによって次第に競争力を失っていきました。
欧州の重工業のGDPに占める割合:
1950年代から1970年代:欧州の重工業はGDPの約30%を占めていた【出典: OECD 1970】。
1990年代:欧州全体で約18%に減少。
2020年:約12%にまで落ち込み、特にドイツなどの製