コード進行感の基礎は"メロディの音感"にあり?【相対音感トレーニング12ヶ月目】
このノートは就職を機にピアノを始めたはいいものの『楽譜どおりなら練習すれば弾けるけど、アレンジはできないし、コード進行など曲の構造も理解できない。これまで練習した曲をあとから弾こうと思っても楽譜がないと演奏できない』
そんな音を自由に扱う感覚が一向に得られず悩んでいた私が
「楽譜がなくても、曲を弾ける人」
「初めて聞いた曲をすぐ耳コピ、アレンジできる人」
になるために、相対音感を鍛える様子を記録していくものです。
「どんな方法で音感トレーニングするのか」「トレーニングの成果や気づき」「苦労や克服方法」を毎月このnoteにまとめて書いていきます。
私と同じような境遇の方に向けてサンプルの1つとして参考していただけたら幸いです。トレーニングは2019年10月から実施しています。
Twitterでもこんな感じで毎週報告しています。興味があればぜひ見てみてください!
(補足)なぜ相対音感トレーニングなのか
それはこちらのサイトを見てください。
トレーニング方法は「ずっしーの音楽教室」のサイトをもとにし、自分なりのトレーニングを試行錯誤しています。そのため、当noteでは「しらみつぶしトレーニング法」などこちらのサイトで使っている用語を使用します。
2020年10月末までに達成したい目標
「曲を聞いたとき、その曲のメロディの階名が瞬時に頭に浮かんでくるようになる。頭に浮かべた階名を正確にアウトプットできるようになる」
まずはメロディを正確に聞き取る、歌える状態(調性音感とメロディの音感習得)を目指しています!
▼10月のトピックス
1年の目標は達成できたのか?
2020年は10月末になりました。
さて、2019年に決めた相対音感トレーニングの目標は達成できたのか振り返ります。
2020年10月末までに達成したい目標
・曲を聞いたとき、その曲のメロディの階名が瞬時に頭に浮かんでくるようになる
・頭に浮かべた階名を正確にアウトプットできるようになる
今更ですが、この目標って結果を述べにくいですよね。(実はあえて、ざっくりした目標にしたのですが…理由はこちら)
たとえば、曲と一言でいっても"歌詞はあるのか、ないのか"で話は変わりますし、同じようにその曲の"キーがメジャーなのかマイナー"なのかでも変わってきます。
そういうことなので、こう振り返りたいと思います。
"曲"とざっくり決めてしまうとこの世にあるありとあらゆる音楽が対象になるので、「キー」「テンポ」「歌詞ありなし」など、曲の要素ごとで2020年10月末わたしはどういう結果になったのかを述べていきたいと思います。
表にまとめてみました。
(Googleスプレッドシートで作りました)
つまり、1年で得られた成果をひとことで説明するとこうなります。
音→階名の場合
「歌詞がなく、ピアノアレンジのようにメロディの音がはっきりしていて、かつメジャーキーのテンポがゆっくりな曲はほぼ瞬時で階名特定できる」
階名→音の場合
「メジャーキーでダイアトニックスケールなら正確に歌える」
これが私の1年の成果です。
はい。
ここから私の感想です。
そうですね、音楽がより好きになりました。
もともと好きでしたが、調があってメロディはこういう流れで…みたいなのを意識したことはこれまでありませんでした。実際、音楽の構造は気になっていましたが「わたしには無理」と自分で決めていました。
しかし、相対音感トレーニングをはじめてちょっとずつ音楽の仕組みが感じられるようになってきました。こんなに嬉しいことはほかにありません。
実際の成果を省みても、まぁよくやったほうだと思います。2019年の10月に「相対音感を鍛えよう!」と決意して、トレーニングをはじめ毎月報告も1年続けてきました。これだけで十分自分をほめたいところです。
もちろんいま振り返れば、もっとこうすればよかった、ああすればもっと効率的に進められたという反省点がいくつもあります。あげたらキリがありません。それでも途中挫折しつつも、実感が長らく感じられなくても「続けた」ことで、このような成果が得られたのです。
そう思うとやってきてよかったなぁと心から感じます。
「相対音感トレーニング1年やってみる」という思いでした、これからもしばらくは続けていきます。
頑張ります!
それから最後にこれから相対音感トレーニングをはじめる方、トレーニングしはじめた方へ
とにかくトレーニングは「孤独」になりがちで、成長した実感が湧きにくいのは確かです。
ですがやっぱり続けることが大切です。
一緒に頑張っていきましょう!
私はあなたを応援しています。
コード進行感が身につく耳になってきた
それは10月30日の出来事でした。
「(ひさびさにウォークマンで曲聴こう)」
「♪〜♫〜(Happy,Lucky,Dochy)」
「………」
「(ん?この曲のイントロ、1-4-5-1っぽいな)」
「♪〜♫〜(最上級ぱらどっくす)」
「………」
「(ん?この曲のAメロ、1のコードから始まって1小節ごとにコードの高い音が半音ずつ上がっている。ということはI-Iaug-I6-I7っぽい。そして2回目のAメロI/V-Iaug/V-I6/V-I7/Vかな?)」
「(あれ…?コードがところどころ分かる…)」
まさか!?と思い、すぐさまピアノで確認したところ、やっぱり合ってる。
これには自分でも驚きました。
そう、ウォークマンで流した曲のコード進行が確信できたのです。
これはそのときのとっさのメモです
さて、ここから本題です。
どうしてコード進行が分かったのか、その理由を考察してみます。
まず言えることは「わたしの耳はベースも音階で聞こえるようになってきていること」が挙げられます。
遡ること10月頭、私はある曲を耳コピアレンジに挑戦しました。
その曲は"テンポがゆったりしている"、"ベースがはっきりしている"特徴があります。そのおかげか耳コピの際、私の耳はベースの音をメロディのように階名で判別していました。
実はこれまではベースを階名で捉えることはあまりできていませんでした。
さてベースの音が階名で分かる、これはなにを意味しているのでしょうか。
自分なりに考えて納得いったのが、こちらの記事の内容です。
ベースはコードの土台となる存在です。
コード進行の雰囲気を決める影響力が強いです。
つまり、ベースをメロディのように階名で把握できる=コードの大まかな流れが把握できると言えます。
だから私はコード進行の流れが把握できたのだと思います。きっと私のメロディの音感はより身についてきたんですね。そうだとしたら嬉しい限りです。
先月の報告で、コード進行感を習得することは耳コピアレンジにもメロディの音感を鍛える上でも大事だということに確信していました。でもいざコード進行のインプットをやっても、なんだかインプットできてる感が得られず挫折していました。いま思えばこれはメロディの音感がまだ未熟だったのでしょう。その後結局メロディの音感を鍛えることに専念していましたが、これが結果的に良策でした。
ちなみに耳コピアレンジした曲はこちら
▼10月の成果、記録
アプリ「ずっしーの音感トレーニング」の記録
■計測の目的と方法
目的:自分の音→階名の能力を客観的に把握する
方法:縦軸はずっしー音感トレーニングアプリのスコアデータ、横軸は日付です。計測のタイミングは就寝前で、各ステージを1回のみプレイし、そのスコアをプロットしています。
※ハイスコア記録は2019年11月からのプレイでステージごと、ハイスコアを出した日付とその点数を記録してプロットしています。
アプリ「新曲視唱」の記録
■総合
(平均点)
統計:75.4点 / 過去4週間:77.5点
(練習回数)
統計:1172回 / 過去4週間:18回
■計測の目的と方法
目的:自分の階名⇒の能力を客観的に把握する
方法:長調と単調、それぞれで各難易度をまんべんなくプレイする。
※画像はアプリ内のレポート
インプットした曲一覧(10月2曲・累計31曲)
■インプットの目的と方法
目的:「階名⇔音」の結びつけ
方法:階名を歌う「移動ド唱法」を1曲につき最低5日取り組む。
脳内耳コピした曲一覧(10月3曲・累計4曲)
■脳内耳コピの目的と方法
目的:「階名→音」の強化
方法:知っている曲のメロディの階名を頭のなかで特定し歌う、鍵盤で階名を確認する。5日取り組んだら完了とする。
インプットしたコード進行一覧(完了0曲・累計0曲)
■コード進行インプットの目的と方法
目的:「コードの響き⇔コードの名前」結びつけ
方法:実際ある曲を元にピアノを使い、コード+ベースを弾いて確認する。ほかメロディも一緒に弾いてみたり、コード+ベースで弾いてメロディを移動ド唱法したり、メロディを変えてみる。最低5日実施する。
コメント(感想など)
・アプリ「ずっしーの音感」
毎日計測するはずが10月の計測はなんと2回!継続とはいったい…
・アプリ「新曲視唱」
18回取り組みました。マイナーもちょこちょこやっています
・インプットした曲一覧
先月に続き、マイナーキーの曲をメインにインプットしています。だんだんインプットする曲が思いつかなくなってきた
・脳内耳コピした曲一覧
3曲取り組みました。これやってみると、何回も聞いたお気に入りの曲なのにいざ歌おうとすると音程が取れないフレーズに出会います。こういうのは多分、まだインプットできないフレーズなので逃げずにしっかり聞きこみます。しんどいです
・インプットしたコード進行一覧
新設しました。1曲まるまるインプットしていきます。インプットのとき、メロディを変えてみたりするのですが、まだ右手でコードを抑えつつメロディを弾くことに慣れていません
▼来月に向けて
コード進行のインプットを再出発、脳内耳コピも継続する
今月の成果はなんといっても「コード進行感が身につく耳になってきた」ことです。
これはもうコード進行のインプットを再開するほかありません!
いまの耳ならきっとコード進行のインプットがちゃんとできるはずです。
そしてゆくゆくはコード進行を聞き取れるようになりたいです。そのためには、コード進行のパターンをたくさん知る必要があると思います。
これはきっとメロディの音感のときと同じです。
自分が歌えるフレーズや知ってるフレーズが使われているメロディを聞いた時、「あ、これ知ってる」となるようにコード進行でも、知ってる、弾いたことあるパターンをひたすらなぞっていくことはいつか「あ、このコード進行は○-○-○-○だ」になるはずです。
ちょっとでもいいから続けていきましょう。
来月からトレーニングをはじめて2年目になります。報告は引き続き継続していきます。
それではまた来月!
いつもいいね!やコメントをくださるみなさま
大変励みになっています。嬉しいです。
ありがとうございます!(^-^)
【予告】
相対音感トレーニング1年分の報告を1本のnoteに
まとめます
社会人からピアノをはじめたものの、音を自由に扱う感覚が一向に得られず悩んでいた私が2019年10月から相対音感トレーニングをはじめて1年が経過しました。そこで、これから相対音感をはじめる方や毎月の報告を一気に読みたい方に向けて私が1年続けて得られた成果やお役立ち情報を1本のnoteにまとめます。このnoteを読めば「どういう成長過程だったのか」や「具体的にどういうトレーニングをしてきたのか」「メンタルをどう保てばいいのか」などが分かります。基本は毎月の報告が元になりますが、いまの私が思うことも含めて執筆します。れから相対音感をはじめる方やはじめたばかりの方は特におすすめです。ぜひ、お役立てください!
【おまけ】
①私が実行してきたトレーニング一覧
▼曲の主音を特定
・主音当て(知っている曲を聴いて、頭のなかで無理やり曲を終了させて落ち着く音を見つけ、主音と思う音を歌う。ピアノで合っているか確認)
▼「階名⇄音」結びつけ
・移動ド唱法(知っている曲のメロディを歌う。1フレーズ最低5日は行う)
・真・移動ド唱法(伴奏をつける知っている曲のメロディを歌いながら)
・ドに向かう2音をインプット(ソ〜ド〜♪のような2音をインプット)
・2音のしらみつぶしトレーニング(ド→レ、ド→ミ…ド→シのような、伴奏もつけて)
・様々な調でスケールを歌う(アプリ「新曲視唱」の機能を利用する)
・アプリ「聴くだけ!聴音2」(ひたすら聞く)
▼「音→階名」アウトプット
・アプリ「ずっしーの音感トレーニング」1〜5いずれのレベルでも、正解率9割ほどを目指す)
・アプリ「function ear trainer」(半音階を絡めつつ毎日行う)
・耳コピ
▼「階名→音」アウトプット
・アプリ「新曲視唱(入門2、初級)」(毎日5問はやる、お題を見てまずは一旦音をイメージして歌い、間違った音程や苦手なインターバルがある場合は2音のしらみつぶしを行う)
・ドを基準にランダムに単音を歌って、音があっているかチェック
・脳内耳コピ
▼「コード進行の響き⇔ディグリーネーム」
・T・S・Dの感じを確認してみる
②愚痴とか悩みとか
このコーナーは愚痴とか悩みを綴っています。解決したら解決法を書き込んでいきます。同じような悩みを抱えている方に、共感してもらえたり、悩みの解決になれば幸いです。
これまでの愚痴(精神面)
(2月)トレーニング100日超えても成長実感があまり感じられず、「100日過ぎたというのに自分はこの程度か…はぁ〜」と落ち込んだ
(2月)社会人だからと言い訳したくないけど、毎日トレーニングはなかなかキツイ。トレーニングできなくても自分を許す心が大事かも
(4月)ふと、階名が分かったから何なんだろうと思ってしまった
できないこと(技術面)
(2月)階名ドとソをよく間違える
(2月)階名ラを歌うのが異常に苦手
(2月)新曲視唱の総練習回数は600回を超えたというのに、いまだミスるたった2小節なのに
→(3月)継続してやっていたら、ある日突然できるようになった。解決!
(3月)マイナーな曲をインプットできてない
(4月)しらみつぶしトレーニングで思い浮かべた階名をまだ正確に歌えない。特に3音以上
(4月)しらみつぶしトレーニングのとき、コードがそもそも正しく押さえられない
(4月)調を意識して、主音以外の音から歌い始めるのが苦手
(5月)いまだにドとソをよく間違える
(5月)フレーズのはじめの音を当てるのが苦手。パッとでてこない。
(5月)3音以上のフレーズになると3、4音目で途端に階名が分からなくなる。検討つかなくなる
(5月)ミ→ドやファ→ド、ソ→ミのような4度以上離れた2音は聞き取れない
(7月)左手のリズムのパターンが少ない。リズム感を鍛える必要も感じる
(10月)右手でコードとメロディを弾くのが苦手。メロディの音は一番高い音で弾くというのが瞬時にできない
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(書いてる人の音楽経験)
①クラリネット
2014年夏に短大の吹奏楽部に入り、クラリネットを始める。2016年末で一旦楽器から離れる。2019年に吹奏楽団に入り、現在も続けている
②ピアノ
2017年の夏にピアノを始める。2019年夏まで月2、3のレッスンに通っていた。現在は独学
③作曲
2018年1月に作曲を始める。2019年、成長を感じられず挫折
【 メディア 】
▼Twitter
▼youtube(ピアノ演奏と耳コピ)
▼youtube(スキマ時間に聴いて歌って相対音感トレーニング)
▼最近エッセーをはじめました