見出し画像

私が僧侶になるまで

私が僧侶として得度したのは、中学2年生のときでした。寺の子として生まれた私は、小さい頃から後継ぎと言われて育ち、やりたくないけどお坊さんやらなきゃいけないのかなあと思って育ちました。

休みの日には庭掃除、お盆正月には出かけられない、お客さんのお茶出しの手伝い、子供の頃は周りの友達と比べて、「普通がいい」と感じていたと記憶しています。

小学校6年生の時に本山で開かれた2泊3日の修行体験のイベントに参加しました。全国から同じ境遇の同世代の友達が集まりそこで話した事が自分にとって一つの転機になりました。同世代の友達が寺の子として生き生きと生活している話を聞いたり、お経を読んだりしている姿を見て、自分もそうなりたいと感じるようになっていました。そこから中3まで毎年参加し年に一度友達と再会することを楽しみにするようになっていました。

得度という言葉を知ったのもその時でした。周りの友達はみんな得度をしていたのでした。そして、中2の時に自ら決意し自分も仲間入りしようと思ったのでした。

その後宗門の高校に進学し、どっぷりお坊さんエリートコースにすすんでいったのでした。長期休みの度に約2週間の僧堂修行に行きました。そこで、修行道場の雰囲気や作法などを学びました。
しかし、それでも覚悟は決まっていませんでした。どこかでお坊さんダサい。坊主にしたくない。髪を伸ばしたい。モテたい。そんな気持ちでいっぱいの高校3年間でした。

大学はそのまま宗門系の大学へ。
高校の反動で髪を伸ばしお坊さん世界からすっかり離れ流行りのヒップホップを聞いて横ノリ系の4年間を過ごしました。お恥ずかちい。

続く

いいなと思ったら応援しよう!