【ブラインドの隙間から】#3 全盲の人も旅行するの?
【毎週火曜 18時頃配信】←音声トラブルで1日遅れました、ごめんなさい
株式会社方角に所属する全盲のナベさんとカタヤマが毎週ゆるく対談して、目の見え方に関係なく皆さんと交流する場所、それが「ブラインドの隙間から」。
・全盲の人はどんな生活をしているの?
・視覚障害ってどういう状態?
・目を頼りにせずどうやって移動してるの?
そんな話を、カジュアルに質問していくラジオです。
株式会社方角はノーコードツールを使用してアクセシビリティに対応したWEBサイトを制作しています。
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以下が文字起こしです。
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方山:ブラインドの隙間から第3回。今日も方山と・・・
ナベさん:ナベです。よろしくお願いいたします。
方山:よろしくお願いします。今日は旅行の話。旅行しますか?って話なんですけど、旅行します?
ナベさん:あーしますね、
方山:どんなところに?
ナベさん:温泉地ですね。
方山:温泉が好きなんですか?
ナベさん:はい
方山:どのくらいの頻度で行くんですか?
ナベさん:年に一回ぐらいですね。
方山:あ、まあまあでも行ってますね。
ナベさん:そうですね。
方山:どこに行くことが多いんですか?
ナベさん:群馬県の草津、群馬県の四万、新潟県の湯沢、栃木県の湯西川などなどでございます。
方山:じゃ、北の方というか、そんな北じゃないけど、比較的東京よりは北の方。
ナベさん:そうですね。
方山:ちっちゃい頃から行ってますか?
ナベさん:ちっちゃい頃というか、中学生の頃からですね。
方山:でも親と一緒に行ってて~、、、、
ナベさん:いや中学生の時も友人、知人とですね。
方山:(中学生なのに)ませてません??
ナベさん:ああ、そうかもしれませんね。ただ、中学生の時からスポーツ系の部活動を半ば強制的にやらされてたんで、
方山:そうなの、はじめて聞いた!旅行の話じゃなくなるけど。
ナベさん:それでその筋肉痛を取るために、それが目的で、最初は温泉に行ったんですね。これがなかなか温泉の良さにもうとりつかれてしまって、スポーツやらなくても行くようになりました。
方山:すごくない?それは結構早熟じゃないですか。
ナベさん:そうですか。
方山:スポーツ何やってたんですか?
ナベさん:今でいうフロアバレーボールですね。昔で言うと、盲人バレーボールですね。
方山:バレーボールやって筋肉痛になっちゃって、腕とか痛いから。
行こうぜって。友達と。私も中学生の頃、お泊まりはちょっとしなかったな。すごいっすね。親御さんの懐が深いというか。
ナベさん:放っておかれましたけどね。姉の方が大事にされて、私はもうどうでも良かったです。
方山:そんなこと言わないでよ!そんなこと言わないで!!
そうか、今も草津とかよく行ってみたいな。行く時って。それもいつもとちょっと違うルートなわけじゃないですか。どうするんですか?
ナベさん:インターネットのYAHOOの乗換検索で出発地と到着地を入力すれば、最短距離で行く乗換回数の少ない最短時間で行けるのか、あるいは料金が安いのか、どちらかが出てきますから。
方山:で、例えば草津温泉とか行って入れて、最寄り駅からのルートが出てくるから、それの順に乗って行くってことですよね。
ナベさん:そうですね。
方山:中学生の頃とかインターネットないじゃないですか。どうしてたんですか?
ナベさん:昔あった時刻表ありますよね。あれを見える方に読んでいただいて。
方山:それも前回出てきた、図書館の人とかによんでもらって。
ナベさん:そうですね。
方山:そうなんだ、じゃあ一緒にじゃあ図書館の人と旅程を組んだりとかして。
ナベさん:ああ、そうですね。
方山:それはなんかでも楽しそうだな。
ナベさん:楽しかったですね。
方山:わくわくしそう。一人で旅程立てれるのも便利だけど、ワイワイ話しながら決めるのも楽しそうですね。
ナベさん:そうですね。
方山:でも、いろんなことがあって、例えば電車が止まっちゃったりとか、ちょっと遅れちゃったとか、ナベさんはほら、白杖を持ちながら歩いてるから、ちょっと違うルートに行っちゃったりとかして、ちょっと遅れちゃうとか、そういうことがあったりしたらどうするんですか?
ナベさん:いや、それがないように迷い時間を計算して30分早く出るようにしております。
方山:なるほど!でも、その乗換のツールって、乗り換え時間、乗り換えに5分ぐらいかかるとか、そういうのが書いてあるじゃないですか。それも5分じゃ済まないことがあるかもしんないじゃないですかそれもちょっと長めにとっておく?
ナベさん:そうです、はい、
方山:そういう(検索の)設定があるんですか?
ナベさん:そういう設定はないです。それは自分で考えます。
方山:自分でそこは組み立ててやる。なるほど。で、例えば温泉の草津温泉の最寄り駅に着きました。何かお迎えの車みたいのが来てたら、そこに乗ったりとかして。旅館に行ってって感じ?
ナベさん:そうですね。
方山:え、でもその旅行先の今、車って言いましたけど、車とか来ない時もあるじゃないですか。
ナベさん:車は旅館からの迎えの車は一回も乗ったことないですね。駅からバスです。
方山:ああバスか。バス乗って、でもバスで知らないとこへ行って、そこから歩かなきゃなんないですか、それ怖くないですか?
ナベさん:怖くないですね、バスで地域の人とか一緒に降りた人に頼んで連れてってもらいますね。
方山:そうなんだ、前回言ったような松屋の券売機の断っちゃう人みたいに。うちは無理だ。今は無理だよ!って言う人とかいないんですか?
ナベさん:あ~~、私はいなかったですね。私の場合は。
方山:皆さん優しい人だったんですね。それで連れてもらって旅館まで行って、旅館の女将さんに連れて行ってもらって、で、そのあとどうするんですか?
ナベさん:その後、、、部屋に行って寝るか、風呂に入るか、飲食するか、どちらかですね。
方山:酒飲んでるとか言ってましたけどお酒好きなんですか?
ナベさん:ウォーミングアップはビール飲んで、中心はウイスキーです。
方山:強いの?
ナベさん:強くはないですね。水割り2,3杯くらいで。
方山:晩酌が好きなんですね。お酒飲んで温泉入ったらめっちゃ酔わない?
ナベさん:だから、お酒を飲む前に入っておくの前にちゃんと入っておくんです。
方山:今もじゃ、温泉は冬とか秋とか、今年も行くんですか?
ナベさん:いや、今んとこの予定ないですね。でも今年暑いからね。
方山:あんまり温泉とか行く気になれなそうですね。昨日なんて私、半袖でしたよ。
ナベさん:ああ、私もそうでした。
方山:温泉以外に何か行くんですか?旅行とか
ナベさん:私はあまり行かないですね。お聞きの視覚障害者の皆さん、海外に行ったことのある方もぜひメールをお願いいたします。
方山:ぜひ、聞きたいですね。うちの(会社に)社員で盲ろうの人がいるんですけど、彼は外国がすごく好きだって言ってて。この間もオランダに行ったみたいなんですよ。この匂いとかがが違うのかな。楽しいんですって。ナベさんももしかしたらね、機会があったら行ったら面白いかもしれないです。
ナベさん:そうですね。
方山:どこ行きたいとかありますか?
ナベさん:そうですね、美味しいものがある地域に行きたいですね。
方山:例えば北海道かなあ、日本だったらね。美味しいものかあ、、美味しいもの。私が何回か行ってるけど美味しいもの。。。中国とか韓国かな?イタリア(料理が)美味しいらしいんだけど、行ったことはないですね。
方山:温泉の何がいいですか。
ナベさん:そうですね。時間がゆったり流れることでしょうか。
方山:そうか、確かにね、それはやっぱり肌でも感じますか。
ナベさん:そうですね。
方山:ゆったり流れて、しかもお湯に浸かると気持ちいいしみたいな。
ナベさん:そうですね、東京の1秒の3秒ぐらいに感じますね。
方山:温泉で大浴場行くんですか?
ナベさん:いや、部屋の風呂ですね。見える人と一緒の時は大浴場行きますけど、
方山:大浴場行く時もこう介助してもらって、そん時も白杖つくの?
ナベさん:いや、つかないですね。
方山:ああ、じゃあそれは、、室内で白杖つかうんですか?
ナベさん:私は使わないですね。
方山:使う人もいるけど、使わない人もいるんですね。
何で使わないんですか?
ナベさん:この先が床について汚してしまうかもしれないですから。
方山:拭いたら良くないですか?
ナベさん:そうかもしれませんね
方山:確かにちょっと気になる人はいるのかもしれないね。温泉とかでもお風呂とかちょっと床ツルツルしません?
ナベさん:ああ!してますね。
方山:それで転んじゃったりしたら怖いなとか。
ナベさん:あー、そうかもしれませんね。言われてみれば
方山:今思ったんだけど、このナベさんに対して質問する内容って、~~って怖くないですか?~~って大丈夫なんですか?みたいな話ばっかりで。でもナベさんがそれに対して考えたことないですねとか言って、結構あっけらかんとしてると、そんなもんなのかもしんないなって思いますね。私が自分がそうなったらナベさんみたいな生活になったらできるか分からないけど、ナベさんは小っちゃいころからそうだから、別に。考えたことないっす~って感じで。ツルツルしてて、こう、温泉のへりとか、こう触ってね、入って、じゃぶーんって。みんなでね、お風呂入ると気持ちいいですよね。
方山:みんなでお風呂入るのと、一人でお風呂はどっちが好きですか?
ナベさん:まぁ~その時の気分次第ですね。
方山:まーたしかにね、それはそうかも、一人でね、ゆっくりしたい時は一人がいいですよね。中学生の頃から毎年行ってたの?
ナベさん:そうですね。
方山:それ、、すごいマセガキじゃないですか!そんな温泉なんてなくても、社会人って何なら結婚してからとかじゃないですか。全然そんな温泉でゆっくりすることが良いことっていう価値観は全然身についてなかった。
方山:そういう温泉以外に近しいようなナベさんの好きなことって何かあるんですか?好きなアクティビティとか。
ナベさん:旅行以外ですか?
方山:ちょっと質問の仕方がよくなかったな。例えば温泉って時間の流れがゆっくりしてて好き。余暇の時間っていうか他に、他に好きな時間の使い方ってあるんですか?
ナベさん:そうですね、バラード系の音楽を聴くことでしょうか。
方山:ゆっくりしたいんだ!ゆっくりした雰囲気が好きなんですね。
ナベさん:そうですね。
方山:それは毎日疲れてるから?
ナベさん:どうでしょうか、、、落ち着くからですよね。
方山:確かに一人でいる時ぐらいはちょっとゆっくりしたいですよね。
ナベさん:そうですね。
方山:そのね、友達と一緒に行ったりとかした時は、それはそれでワイワイしてていいかもしれないですけど。その中学校の時の友達と一緒に行ってたのは、盲学校の友達と一緒に行ってたんですか?
ナベさん:はい、そうです。
方山:じゃ、3人とかで。でもみんな見えないわけじゃないですか。どうやって団体行動してるんですか?
ナベさん:いや、中には弱視の人がいますから。
方山:あ、なるほど。じゃあ弱視の人はちょっと先陣を切って。
ナベさん:そうですね、
方山:うん、そうなんだ。そこについていくみたいな。なるほどね。そこは役割分担してるんですね。全員見えない場合もあるんですか?
ナベさん:私はないですね。二人だけならありますけど、三人以上ではないですね。
方山:そうなんだ。二人で行く時も。でも二人とも見えないから。見えない人と歩いてる時って一人で歩いてる時よりやっぱりこう安心ですか?
ナベさん:いやー同じようなもんですね。うん。
方山:でも二人でちょっと協力し合えるのはいいですね。
ナベさん:確かにそうですね。
方山:あの人聞いてみようよとか、あの人はちょっと親切そうだからとか、そう言う人が見えない状態でどういう状態なのか分かんないんだけど。。
ナベさん:それはフィーリングですね。正当な根拠はないですね。
方山:何か感じとるんですね。
方山:面白かったな、今日の話も。じゃそんなところでどうも。ありがとうございました。また来週コメント・メールください。ありがとうございました。
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