好きで始めたことなのに、いつの間にか負担に感じてしまうときの対処法(後編)
好きの気持ちから始めていたことなのに、続けているうちに、いつの間にか負担に感じることはありませんか?
趣味でやっていたことが、いつの間にかハマれなくなっている
資格をとろうと意気込んでいたのに、勉強していても楽しくない
好きでやっていた活動が、いつの間にかめんどくさくなっているなど……
前回の投稿では、負担に感じてしまう理由や対応の方向性について、お話しました。
(前回の投稿はこちら▼)
今回の対応では、具体的な対応内容について、私がいつも実践していることを紹介しますね。
それでは早速紹介しましょう。
全部で3つのポイントがあります。
【ポイント1】「したい」と「しなきゃ」を仕分けする。
好きで始めたことが、続けているうちに負担になってしまった場合、「したい」という気持ちが、いつの間にか「しなきゃ」という気持ちになっている可能性があります。
ですのでまずは、自分の気持ちがどちらに傾いているのかをチェックしてみましょう。
チェックの方法は2つあります。
1つ目は、言葉を手がかりに読み解く方法です。
その出来事の語尾に「したい」が付くのか「しなきゃ」が付くのかで判断するのです。
「したい」は”純粋な好き”の気持ちから生まれますが、「しなきゃ」は”純粋な好き以外”の気持ち、たとえば、周囲の期待や評価、プレッシャーなどから生まれている可能性があります。
つまり「本当はしたくない」という本音が裏に潜んでいるのです。
語尾が”したい”なのか”しなきゃ”なのかで、今本当にやりたいことなのかを読み解くのが、1つ目の方法です。
さて、とはいえ言葉だけで簡単に仕分けできないことも、なかにはあります。頭では「したい」と思っていても、それが本心ではないことがあるのです。
たとえば「資格勉強を”したい”けれど、なかなか手が伸びない」「目標に向かって取り組みたいけど、なぜかやる気が湧かない」など。
そんなときは、2つ目の方法、体の状態を感じることをオススメします。
具体的には、「~したい」とつぶやいてみて、そのときの体の状態を確認してみるのです。
心がぎゅっと苦しくなる、暗い気持ちになる、焦燥感がある場合は、何かが心の中でひっかかっています。
本当はやりたくないのかもしれませんし、やりたいことと部分的にズレているのかもしれませんね。
そんなときは「本当はどうしたい?」「どうすると心がラクになる?」と自分に問いかけてみてくださいね。
「したい」と「しなきゃ」を仕分けることができれば、あとは「しなきゃ」を手放し「したい」を実践することが基本方針となります。
きれいに仕分けしたり、選別したりする作業は、一朝一夕に出来るものではないかもしれません。
それでも、1つ1つ自分の本心に問いかけるクセをつけていくと、次第に自分は何が好きで何がイヤなのかが明確になっていきます。
ぜひ試してみてくださいね。
【ポイント2】一度離れてみる
どっぷりと環境に浸かりすぎていて、「したい」と「しなきゃ」がごちゃごちゃになり、仕分けできない場合は、一度離れてみるのもアリだと思います。
一度離れてみることで、自分を客観視し、気持ちを再整理することができるからです。
距離を置いてみる、というのは勇気がいる決断ですよね。
けれども、いちど距離を置いてみることで、いろいろなことが見えるようになります。
ホッと心にゆとりが生まれて、「あぁ、私、見えないところで結構つかれてたんだ」と自分の状態を客観視できたり、「あっ、またあれやりたいな」と、やりたい気持ちが再びむくむくと湧き上がってきたり。
渦中にいると、渦にぐるぐると巻き込まれて、自分の気持ちがよく分からなくなることって、あります。
だから少し勇気を出してみて、一度離れて充電期間を設けることは、ふたたび好きを原動力に活動していくうえで、とても大切なことだと思います。
ぜひ”一度離れてみる”という選択肢も、ご自身の手札として持ってみてくださいね。
【ポイント3】「これしたい!」の直感を行動にうつす
ポイント1・2を通じて「これしたい!」という気持ちが湧いたなら、ぜひその直感を行動にうつしてみてください。
不安や義務感から生まれる「やりたい」と、興味や好奇心から生まれる「やりたい」は、似て非なるものです。
前者はやればやるほど消耗感を覚えますが、後者はやればやるほど、運動したあとのような心地よい疲労感と満足感、達成感を得ることができます。
ポイントは「小さくはじめてみること」です。
今すぐにできることを、実践してみるのです。
たとえば「運動したい!」と思ったら、とりあえず散歩したり、その場でスクワットしてみる。「このイベントに参加したい!」と思ったら、とりあえずスケジュールに入れておく、などです。
どんなに小さな出来事でも、好きの気持ちを大切に行動できたときの喜びは、ひとしおです。
「あっ、自分、生きてるなぁ♪」というポカポカした喜びが心に湧いてくるのです。
この喜びが増えてくると、「好きを大切にして生きていい」という実感が積み重なり、そのような選択をする自分を許せるようになっていきます。
ひいては「自分の好きにしたがって生きることが大切だ」という確信を持てるようになるのです。
この営みは「自分らしく生きる」ことそのものだと思うのです。
ぜひ直感が働いたなら、行動に移してみてくださいね。
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【まとめ】心の葛藤は自分らしく生きるための通過儀礼
以上、3つのポイントをお伝えしてきました。
最後にお伝えしたいことは「葛藤することは悪いことじゃない」ということです。
やっていて、義務感であったり負担感であったりが続くと、とってもしんどいですよね。
それがもともと”好き”から始めたものであれば、簡単に割り切ることができず、なおさらツライと思います。
けれども、このような葛藤は、自分らしく生きていくうえで、とても大切なことだと思うんです。
なぜなら葛藤は、自分と深く繋がるきっかけになるからです。
「これ好きだったのになぁ……」「なんで負担に感じるようになったんだろ……」
そういう悶々とした試行錯誤を経て、「本当に大切なもの」がだんだんと見えてきます。
そうして見つかった「大切なもの」は、神社にそびえる御神木のように、どっしりとして、たくましくて、安心感があります。
心の中に、安定感のあるバックボーンが生まれたとき、私達は、新たな自分に生まれ変わることができるのではないでしょうか。
そう考えると、心の葛藤は、自分らしく生きるための通過儀礼なのかもしれませんね。
私もまだまだ道半ばです。
けれども心のコンパスを頼りにしながら、心から喜びを感じる”好き”を探していきたいと思います。
一緒に、心地よい生き方を探していきましょう♪
(前回の投稿はこちら▼)
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