見出し画像

【徒然20241019】工程に他人を関わらせるようタスクをつくると、仕事が速くなる

こんなポストをしました。

ADHDの人は、その多動性という傾向から優先順位をつけるのが苦手なことが多いようです。

特に、その判断基準に「いや、こっちの方が重要な気がする...」などと自分の主観が混ざってしまうと、いつまで経っても「どうしよう」のループに陥りがちです。

主観に捉われず、自動的に優先順位が決まれば、かなり楽になるのではないでしょうか。

そんな考え方の1つとして「後工程に他人が関わるタスクを優先する」というものがあります。

たとえば「(a)書類のシュレッダー」と「(b)経費精算申請」という2つのタスクがあった場合。(a)は自分のみで完結しますが、(b)は後工程に上司の確認と承認が必要となります。

(a)を優先した場合は、

①書類をシュレッダー(a)
②経費精算申請書に入力し上司に回覧(b)
③経費精算申請書を上司が確認し承認(b)
④経理に経費精算申請書を提出(b)

という流れになります。

これに対して、「後工程に他人が関わるタスクを優先する」考え方に沿って(b)を優先すると、

①経費精算申請書に入力し上司に回覧(b)
②経費精算申請書を上司が確認し承認する(b)間に書類をシュレッダー(a)
③経理に経費精算申請書を提出(b)

とすることができ、より短い時間で2つのタスクを完了できます。もっと多くのタスクがあるときもこの考え方は活用可能です。

多動傾向があると、「あれも」「これも」と考えが拡散しがちなので、なおさら優先順位が決めづらくなります。

この事例のように、主観を交えずに優先順位を決められるようになると、苦手感はかなり払拭されると思います。よろしければ、お試しください。

これに関連して、拙著『発達障害の僕らが生き抜くための「紙1枚」仕事術』では、こんな話をしています。

仕事の質を高めるためには、できるだけ多くの人を巻き込むことも大切です。どうやって巻き込むかというと、意識的に「相手」のサブタスクを増やすのです。

「相手」に責任を押しつけるためではありません。多くの人を巻き込むことで、間違いや勘違いをできるだけ未然に発見し、仕事の質を上げるためです。

自分より詳しい人、自分より得意な人がいるなら、積極的にサブタスクを渡してその人にタスクを磨いてもらった方が、当然のように良い結果が出せます。
そして、もし、あなたの気持ちやスケジュールに余裕ができてくれば、周囲から相談やお願いをされたときに、相手のリクエストに応えることができます。

発達障害の僕らが生き抜くための「紙1枚」仕事術(SBクリエイティブ)

人を巻き込むと優先順位が付けやすくなり、仕事が速くなります。だから、人を巻き込めるタスク分解をすることが大事になります。

「ちょっと手を付けて他人に渡す」タイプのタスクをやってから、「自分が長い時間手元で暖めることになる」タイプのタスクに着手する。このルールを適用すれば、後者のタイプのタスクに自分が取り組んでいるときに、前者のタスクは他人が進めてくれることになります。前者のタスクで他人が進めてくれてこちらに戻してくれる前に、後者のタスクを終わらせておけば、あとは他人から返ってきた前者のタスクを自分がやるだけです。

たとえて言うなら、たまごかけごはんをつくるときに、まずは冷凍されたごはんをレンジに入れて解凍しているうちに卵を溶いておき、そのうちごはんが解凍されるので取り出して、さっき溶いた卵をごはんにかける、といった感じです。

これが、最初に卵を溶いて、その後に冷凍ごはんをレンジでチンして、というやり方でやってしまうと、余計に時間がかかってしまいます。

仕事でも同じで、誰かに仕事を投げてやってもらっている間に別の仕事を自分で進める、という状態をどれくらい作れるかが大事だと思います。

そのために、できるだけ他人を巻き込むタスク分解、工程に他人が関わるようなタスク分解をしておくことが重要になります。

これはできるだけ速く仕事を進めるのに、もはや必須と言っても過言ではない進め方なので、マスターできるとかなり時間的心理的負荷が低くなります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?