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1日の始まりの儀式。

先月終わりから今月はじめが抑うつのピークでした。
お洗濯しなくちゃ…と思うのに涙が出てくるだけ。
ゴミ出ししなくちゃ…と思うのに涙が出てくるだけ。
食事作らなきゃ…と思うのに涙が出てくるだけ。
せめて調理しなくても食べられるものを買い出しに行かなくちゃ…と思うのに涙が出てくるだけ。
ひたすら「居なくなりたい」という気持ちと闘っていました。
何を思い出しているのかも、何に取り込まれそうになっているのかもわかりませんでした。
ただ、PTSDからくる強い抑うつだということだけはハッキリわかっていました。

意を決して、浜へ出たら満潮……浜、ない…。
仕方ないのでテトラポットのてっぺんにうずくまって波の音を聴きました。

「もう、充分頑張ったよ…
もう、無理しなくていいよ…
充分だよ…充分だよ…」

苦しみはもうたくさんだという気持ちと、
そんな気持ちを誰にもぶつけることなく静かに耐えている自分に、「充分だよ」と思えました。

浜から帰るときに途中でたくさんおせんべいを買い込みました。
調理も片付けもいらないお米製品です。
な〜に、しばらくこれを食していたからって身体を壊したりはしないだろう。

家に帰って、ひたすら自分の腕をさすり、
「よくやってる
よく耐えてきた
よくひとりで耐えてきた
充分頑張ってる
よくやってる」
ひたすら、ひたすら自分を褒めました。
泣きながら。

鎮静剤も飲ませていたので、次第に眠りにつき、私は小一時間眠りました。


起きたとき気分は良かったのですが、しばらく食事がままならなかったせいで少しふらつきました。

ふらつきが治まってから、もう夕方なのに私はお化粧をしてみることにしました。

しばらくずっとお化粧ができていなかったのです。

30分くらいかけてゆっくりお化粧をしました。

年齢とともにバラつきが出てきた素の眉が自然に左右差なく整い、下を向いていたまつげがパッと上を向き、目元には赤みのあるアイシャドウを使用したので元気そうに見えました。
出掛けないけれど、薄く口紅をつけました。

薄化粧ですが十分にお出掛けできるレベルでした。

「使ったアイテムは少ないし、ゆっくりやらなければもう少し時間は短くできるなぁ」

その後、部屋を掃除しました。

不思議なくらい気持ちが前向きになったんですよね。

自分の元気そうな顔色に自己満足をしたのでしょう。

それからはほぼ毎日朝起きて、朝食の後には軽く体操をしてからお化粧タイムを設けています。

着るものもニットとデニム。
耳元には小さなピアス。

それからは1日1家事できるようになりました。
今日はお掃除、今日は作り置き、今日はお洗濯、今日は買い出しと1日に1つできるだけでも生活が変わります。

お化粧が私の朝のスイッチになっているようです。
元々が美容部員ですから自分がお化粧できないこと自体が心のモヤモヤになっていたんですね…。
身なりを整えることが、気持ちの切り替えになるのならコレはコレでありなのかなと思っています。

すべての人に当てはまるわけではありませんが、私には「お化粧をする」という行為が自分を後押しするパワーに繋がっていくんですね。

身なりを整えることが私のコアバリュー(大切にしたいこと)だという裏付けだと思います。




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