プロフィール画像(アイコン)について―経緯とこだわりと快慶仏
初投稿でもあった前記事で、このnote名「訪仏線」に込めた意味や思い、音を借りた「放物線」と重ねたイメージを述べた。
それを端的に表現したつもりなのが、このプロフィール画像、すなわちアイコンであり、手前味噌ながらなかなかいいものができた気がするので、今回はこちらの説明をしたい。
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見ての通り、素材画像は仏像の衣文。
前記事でも述べたが、仏像にはあらゆる部分に放物線的な曲線を見ることができ、最初は眉や目などの画像を切り取って使うことも考え、実際あれこれ試したが、なんだかよくわからない一見恐ろし気なものになってしまったので、やはりいちばんわかりやすい「衣文」を使うことにした。
そして美しい衣文、それも美しい放物線といえば鎌倉時代の仏師「快慶」の仏像である。
またいずれ記事にしたいが、自分がいちばん好きな仏像というか、ルックス的にどうにも好みのタイプなのが「快慶仏」で、ぜひともアイコンに取り入れたいと思っていた。
ただ問題は数ある快慶仏のうち、どの像のどの部分の衣文を切り取るかである。
快慶といえば、さまざまな尊格をいろんな技法や表現で仏像にしているが、なかでも快慶らしさの典型といえるのが三尺の阿弥陀如来立像であり、表面の仕上げとしては金泥(きんでい)と截金(きりかね)だ。
その代表例であり、かつ自分が最も好きな仏像として真っ先に挙げるのが東大寺・俊乗堂の阿弥陀如来立像で、「釘打の弥陀」の異名を持つ重要文化財である。
そして二次関数のグラフのようなわかりやすい放物線といえば腹部の衣文なのだが、この像のこの部分を使ってデザインされたものがすでにあることは、快慶ファンに限らず仏像好きならすぐに思い当たるはずだ。
そう、2017年の奈良国立博物館「快慶」展の図録である。
一応試しに自分なりにこの像のこの部分を素材にアイコン画像を作ってみたが、やはりどうしてもその図録と似た感じのものになってしまう。
そこで、別の像で自分で撮影した写真(某寺所蔵の、快慶作ではないがその影響下にある作品)でも試してみたが、別の像だから当然衣文の形は多少違っても、やはり金泥の色や質感のイメージが強いので、どうしても似てしまいパクリ感を払拭できなかった。
そこで金泥じゃない快慶仏を考えた。
というか、自分の部屋の壁には快慶仏の写真を何枚も飾っているのだが(以前は仏師や作風、時代にこだわらずいろんな仏像の写真を飾っていたが、快慶仏で統一した方がすっきりすることに気がついた。なによりいちばん好きだし。まぁアイドルが好きだからってグループのメンバー皆の写真ではなく「推し」の写真ばかり飾るのと同じ!)、そのなかで金泥ではなく、でも衣文がわかりやすい放物線を描くものといえば、すぐにこの像に目が留まった。
同じく東大寺の地蔵菩薩立像(重要文化財)だ。
試しにアイコンを作ってみると、同じ腹部の衣文ではあるが金泥でないだけパクリ感は薄まった気がする。
まぁこれに明朝体の縦書きで文字を載せること自体同じといえば同じだが、パクるつもりはなくても、おさまり的にこれしか選択肢は思いつかなかった。
大体のイメージはできた。
でももう少し手を入れて、よりパクリ感を薄めたいのと(というか決してパクったつもりはないのだが、少しでも「パクリ」との誹りは免れたい…)、もっと「放物線」感を強調できないか、また、金泥でなく彩色のこの像の色合いは鮮やかだが、部分を切り取っていることもありどこか生々しさもあるのでそれをちょっと和らげたい…
それらを一気に解決するのがグラフの座標をイメージさせる方眼(グリッド)を敷くことだった。
あとは、グリッドがうるさくなく、でも小さなアイコンになってもそれがわかる線の太さ・間隔・色を調整。
生々しさが消え、結果論だが独特の質感も出て少し凝った感じにもなった。
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以上がこのプロフィール画像(アイコン)に至った経緯とこだわりポイントである。
初投稿から中5日空いてしまったが、あとはとにかく記事を書くこと。
これに尽きる。
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