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【ゲームレビュー】隻狼 - Sekiro: Shadows Die Twice【アクション】

日本の戦国末期をモチーフにしたダークな世界観で『ダークソウル』シリーズの『フロム・ソフトウェア』が贈る、高難易度アクション。隻腕の狼、戦国に忍ぶ。

『フロム』の作品という事で、本レビューでは同スタジオの『ソウル』シリーズと比較した内容が多めになっています。

----------------------【良い点】----------------------

成長要素

◆ 今作では『ソウル』シリーズの様なステータスを割り振るシステムは採用されておらず、代わりに敵を倒して一定以上の『経験値』を得ることで入手できる『スキルポイント』を『鬼仏(チェックポイント、篝火の様な物)』からアクセスする事ができる『スキルツリー』で消費する事でスキルを解放していく事となる

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『スキルツリー』には常時発動可能なスキルを覚えられる『忍び技』と特定の『義手忍具』からの派生技等が習得できる『忍び義手技』等のカテゴリーが存在し、これらはスキルツリー開放用のアイテムを入手する事で解放されていく

プレイヤーはこれらのスキルを自分のプレイスタイルに合わせて習得する事ができる


戦闘

◆ 通常攻撃に加えて、『忍具(サブウェポン)』や流派による特殊な攻撃を使い分けて戦闘を行っていく事になるが、今作の戦闘の要と呼べるのが敵の『体幹』を貯めることで発動できる『忍殺』だ

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敵のHPゲージの下には『体幹』ゲージがあり、これを通常攻撃や『弾き(所謂、ジャストガード)』を決めて貯めることで『忍殺』と呼ばれる一撃必殺技をキメることができる。他の作品でいうところの『致命の一撃』や『内臓攻撃』の様な物だ。


戦闘スピードは『ソウル』シリーズの物よりも『BloodBorne』のモノに近いか、それよりも少し早い。『弾き』に関しては一見すると発動する事は難しく感じるかもしれないが、最後の手段としてガードボタンを連打すれば問題ない
また、慣れが必要ではあるが『ソウル』シリーズの『パリィ』とは違い、失敗してもそのまま通常の『防御』が発生するので使用するリスクは低くなっている。


敵の攻撃を『防御』する事がなかなか面白く、キャラクターがまるで剣戟アクション映画の様に火花を散らせながら刀、武器同士をぶつけていく様はカッコいいの一言に尽きる

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だが、敵には『防御』不可能な攻撃をしてくるものもいるので戦闘時には注意が必要だ。

ステルスと忍殺

◆ 今作では敵が多数固まっていたり、マップを巡回している場合が多い為、ステルスからの『忍殺』を行い、敵の数を減らしていく事が重要になってくる。

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主人公は『鍵縄』を使用して移動できることもあり、敵の背後をとる、またはスキをつくことが簡単な場所もあれば、少し考えて行動しないと多数の敵に囲まれてしまう場合もある。

難易度

◆ 敵の配置、地形、『回生』と呼ばれる生き返るシステムが存在するので主人公が死にやすい等と様々な理由で、個人的に今作は『フロム』の他の作品に比べても高難易度なように感じた。


ただし、理不尽なモノにはなっていない。今作もまた他のシリーズ同様、敵とは基本的に一体一で戦闘をする方が戦いやすいので『忍具』を活用したり、ステルスで敵を一体ずつ撃破する等と考えてプレイする事で、あっさりとクリアできてしまう場合もある。

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もちろん、戦闘を回避する事も作戦の一つだろう。試行錯誤してクリアした時に得られる達成感は格別だ。

探索、広大で立体的なマップ

◆ 探索に関しては同社の他のシリーズとの大きな違いとして、左手の義手に仕込まれた『鍵縄』を使用する事で屋根や木の上等に行けるようになったことが大きいだろう。

これにより、他のシリーズにはなかった素早く爽快な移動ができるようになった。立体的な移動能力を駆使してアイテムの探索を行ったり、マップ同士のつながりやショートカットを探すという探索の楽しみというご褒美は他の作品と比べても遜色のないものになっている

移動とアイテム回収

序盤から発見済みの『鬼仏』間をファストトラベルする事ができるので長距離を移動する手間が省ける。
また、今作で特に気に入っているシステムは『吸引』と呼ばれる能力で、敵がドロップしたアイテムをボタン長押しする事ですべて回収できるというものだ。
複数の敵を同時に撃破した時にいちいち一個ずつ回収するのは手間なので非常に助かる。

----------------------【悪い点】----------------------

難易度

◆ 悪い点と言うわけではないが、アクションとしての難易度は高めで、難易度調整が無く、『ソウル』シリーズの様なレベルアップによるステータスアップでゴリ押しする(ある程度)ができないので、アクションがどうしても苦手な方にはオススメしにくい。

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-----------------------【総評】----------------------

制作が『フロム・ソフトウェア』で主人公が忍びという事もあり、分かる人には『天誅』+『ソウル』シリーズという内容になっていた。戦闘はシビアだが爽快、ステルスは敵をいかに倒すのかを考える事が面白く、探索は新しい場所を発見するたびにワクワクしてくる。


上記した通りアクションが苦手な方には少しオススメし難いが、それを差し引いても十分に魅力的な作品なので、アクションが苦手でも折れない心がある方は是非プレイしてみて欲しい

プレイ動画をアップしているので、気になった方はこちらを参考までにどうぞ。


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