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【ゲームレビュー】Bat Boy - バットボーイ【2Dアクション/プラットフォーマー】
PS5 コントローラーを使用。クリア済み。※本稿はPC(Steam)版『Bat Boy』のプレイを基に執筆しています。
あらすじとゲーム概要
◆ 古典的な作品に影響を受けて開発された、2Dアクションプラットフォーマー。主人公の『リョウスケ』を操作して、魔王『ヴィシャス』の野望を阻止するのだ。
主人公の『リョウスケ』は、昼間は普通の高校生として生活をし、夜にはスポーツスターの仲間たちと共にヒーローに変身して、スポーツで身に着けたスキルを駆使して悪党から街を守っていた。
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そんなある日、主人公は仲間の一人『サキ』から『エース』隊長が大変な事になっているからと、学校へ急いで来るようにと連絡を受ける。
学校に駆け付けた主人公は、先に来ていた仲間たちと合流し、突如異界からやってきた魔王『ヴィシャス』とその手下と対面する。
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魔王はヒーロー達を攻撃するものの、主人公だけはその攻撃を自慢のバットで何とか跳ね除ける事に成功する。
だが、主人公以外の仲間は攻撃に込められていた魔王の力によって洗脳されてしまい、主人公自身も魔王の統べる異界へと飛ばされてしまう。
右も左も分からない異界で、主人公は喋るカラス『ガロウ』と出会い、彼と共に他の仲間達を助け、魔王の野望を阻止する事を決意する。
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というのが大まかな本作のあらすじとなっている。ちなみに、ゲーム開始時に『スピードラン』モードを選択する事ができ、こちらを選択するとカットシーンや会話が挟まらないタイムアタック向けの仕様でゲームを開始できる。
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本題に戻ろう、ゲーム進行はステージクリア型の2Dアクションプラットフォーマーとなっており、ステージを選択して、最後に待ち構えるボスを撃破する事でステージクリアとなる。
いくつかのステージをクリアする事で、新しく他のステージが解放されていく仕組みだ。
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基本的なアクションは『バットによる近接攻撃』『チャージでバットを投げる』『ジャンプ』といった具合だ。
少々特殊なアクションとしては、主人公の特徴でもある『バット』を使用して、敵の攻撃を跳ね返す事が出来る点だろうか。
また、チャージを行って投げたバットを踏むと、追加でジャンプができる。正確には上へと主人公が撃ち出される格好になる。
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これらのアクションにプラスして、ボスを撃破する事で新たな技や能力を習得する事が可能だ。ボスを撃破する事で入手できるこれらの技が、本作のゲーム性を全体的にスムーズに進めるための重要な役割を担っており、そちらについては次の項目から解説しよう。
古典風現代作品なアクション性
◆ 『Bat Boy』はその古典的な作品を彷彿とさせる外見とは裏腹に、良い意味で現代的な操作性とアクション性を備えている。
細かい部分の操作性としては、空中でキャラクターの進む方向を変更できる等があるが、今回はメインに関わる部分を解説しよう。
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古典的な作品では、発売当時のハードの性能やコントローラーの仕様/ボタン数など、様々な要因からアクションや操作性が制限/限定されていた部分が多い。
例えば、誰もが名前を知る有名な2Dアクションプラットフォーマーである『ロックマン』シリーズでは、ボスを撃破する事で特殊武器を入手/使用可能なのだが、ポーズメニューから、あるいはボタンを何度も押して目的の特殊武器に切り替えて使用する必要がある。
この切り替えの仕様は手間が掛かるし、アクションのテンポを損なってしまう。
こういった作品の様に、本作『Bat Boy』でもボスを撃破する事で新しい技や能力を入手出来るのだが、昔の作品では問題であった“技/武器の切り替え”については改善されている。
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技は入手後に対応したボタン、あるいはボタンと方向キーの組み合わせで瞬時に、直感的に発動する事が出来る。
そのため、ゲームテンポを損なわず、アクション作品で重要となる流動的なゲームプレイを体験できるようになっている。
ちなみに、技は『スタミナ』を消費する事で発動できる。スタミナはチェックポイントを通過するか、道中で見つかる回復アイテムを入手する事で回復可能だ。
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これらのアクションはボス戦でも遺憾なく発揮され、初見でも技を組み合わせて直感的に敵の攻撃を避けたり、追撃を行えるようにできている。
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こういった操作性やアクション性から、本作は古典風作品というよりも“古典風現代作品”と称した方が正しいだろう。
ステージ構成とプラットフォーマー要素
◆ ネタバレになるので正確なステージ数は明記しないが、本作に登場するステージはどれも個性的で、配置されている敵とギミック、ステージ毎のテーマや構成はしっかりとしている。
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難易度曲線も上手く作られており、ゲームを進行していく事で徐々に難しめのギミックや、以前に覚えたアクションを活用する必要のある場面が登場するようになる。
ゲームの終盤まで進めば、以前に登場した敵やギミックを組み合わせた“応用編”を攻略する機会もある事だろう。
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ちなみに、ボスを撃破する事で入手できる技と能力を活用する事で、簡単にクリアできる仕掛けや地形も存在する。
ただし、前述したように技を使用するにはスタミナが必要となるので、技に頼りすぎない様に気を付けよう。
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技などを使用せずとも、基本的なアクションのみで攻略可能になっているので、途中で技を使用しすぎて、スタミナが切れていたとしても心配する必要は無い。
強化と探索要素
◆ 各ステージ内には、主人公の体力やスタミナの最大値を強化するためのアイテムが隠されており、ちょっとした探索要素が盛り込まれている。
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ステージクリア型のアクションプラットフォーマーでは、特に古典的な作品では、得てしてこういった探索要素は面倒になりがちだ。
というのも、古典的な作品は自キャラの操作性が悪く、移動能力が制限されている事が多いのだ。そのため、何かを発見する事が出来るかどうかも分からないクリア済みのステージを再度プレイする事が億劫になってしまう。
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そういった問題点については、本作をプレイ中には全く感じることは無いだろう。前述した『アイテムがあるかどうかわからない』という事に関しては、ステージ選択画面で未発見のアイテムがあるかを確認できるし、次に同じステージを攻略する時には主人公の移動能力が強化されているからだ。
移動能力の強化がどういう事かというと、序盤のボスを撃破する事で入手できる技は攻撃も兼ねた『空中ダッシュ』と『グラップリング』になっており、スタミナを気にしなけば多くのギミックや地形を無効化したり、素早く進む事が出来るのだ。
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それ以外の部分でも、探索が面倒にならないような仕組みが取られている。アクションの項目で本作のアクション性を『古典風現代作品』と評したが、それは一部のシステムにも当てはまる。
例えば、他の作品では即死系トラップである『トゲ』や『穴』に落ちても、本作ではダメージだけで済んでしまう。つまり、探索中にミスを犯したとしても、ゲームオーバーにはならない。
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そのため、ステージを素早く移動する事にストレスを感じる場面が無く、プレイヤーは心置きなく、技などを使用して移動と探索を行う事が可能になるのだ。
こういった要素を取り入れる事によって、このタイプの作品では問題となる『探索要素周りの面倒さ』を『Bat Boy』は上手く克服していると言える。
余談だが、前述した強化アイテムは、ステージ内に配置されている宝石型の通貨を一定数集めてお店で消費する事でも購入可能だ。
そのため、繰り返しプレイをするついでに通貨を貯めるという事もできるので、探索が無駄になるという事は無いだろう。
いくつかの気になった点
◆ 実は本作は完成度が高く、またアップデートも頻繁に行われているため、あまり大きな問題点を持っていない。
ただ、細かい点はいくつかあるので、それ等を挙げておこう。
①:いくつかのボス戦が単調。面白くないわけでは無いのだが、全体的に簡単な戦闘が多い。
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②:クリアするだけであれば、ボリュームは少なめ。探索要素に関しても、殆どのアイテムを初見で発見/入手する事が出来るだろう。
③:いくつかの細かいバグが残っている。筆者がプレイした時には『梯子を登る時の挙動』『フレームレートの影響によるいくつかのバグ』が発生したが、その殆どは本レビュー投稿時点では修正されているようだ。
-------------------【良い点】-------------------
+ “古典風現代作品”なアクションと操作性
+ ボス撃破で入手できる能力をいつでもボタン一つで発動可能
+ 能力の入手による移動能力強化の影響で、ステージの探索/繰り返しプレイが楽
-------------------【悪い点】-------------------
- 一部のボス戦は単調で、やや物足りなく感じられる場合も
- クリアするだけであれば、ボリュームは少なめ
--------------------【総評】-------------------
古典的な作品を彷彿とさせる豪華なピクセルアート風の外見とは裏腹に、現代的なシステムやアクション、操作性を兼ね備えた作品。
硬派な作品や高難易度を求めるならば少々方向性は違っているが、2Dアクションプラットフォーマーとしての完成度が高く、現代風なアクション性を好むゲーマーであればマストプレイな作品と言えるだろう。
本作が気になったのなら、本作を手に取り、ヒーローになって、個性的なステージを攻略し、攫われた仲間を助け出してほしい。
プレイ動画をアップしているので、本作が気になった方はこちらを参考までにどうぞ。
他にもSteamで発売されている『プラットフォーマー』作品をこちらで:
『ローグライク』作品をこちらで紹介しています: