HGUC ジム・コマンド・スナイパーⅡ・スパルタン 完成
ジムコマンドの基礎設計がオーガスタ基地なことからそのデザインを踏襲する機体を、私は勝手に『オーガスタ系ジム』と呼んでいるのですが、そのオーガスタ系ジム3体が完成しましたのでいつもの完成メモ。
もちろん当初は3体まとめて作るつもりはなかったのですが、ジムコマンドを弄り倒してる最中に他のキットも入手できたのでパチ組みして比べていたらまとめて作りたくなってしまいました。
こいつら元は同じデザインラインではあるものの、各キットの発売時期はだいぶ違いますから関節構造や各部サイズ感が違っています。
当然新しい方が優れているところが多いわけで、2体増えても発売が最古のジムコマンドよりは手間がかからんだろうということで同時進行となりました。
妄想
3体の制作にあたり、ジムコマンド、ジムスナイパー2、ジムスパルタンを地球の地上運用で同じ部隊小隊、時期はUC0080年~0081年頃で、ジオン残党の拠点制圧任務にあたっている小隊というオリジナル設定を妄想。
ジム・コマンド
指揮官機
戦車も戦闘機も乗りこなしMSパイロットになりソロモン戦でジムで出撃するも負傷し地球へ帰還したベテラン。地球の故郷(カナダ・エドモントン)のジオン残党拠点掃討に志願し小隊長となる。
機体は地上用に通信能力向上、各部の宇宙用と共通のスラスター廃止、ランドセルにバスーカラックを装備するなどした改修機。
グレネードランチャー付き試作型ビームライフルを装備。
グレネードランチャーは煙幕弾。
ジムスナイパー2
後衛担当
狙撃の腕が確かなことからこの機体を任されるがMSの操縦技術はイマイチで機体がもったいないとからかわれる軍人家系の正義感あふれるちょっとおっちょこちょいな若いパイロット。
いざというときの集中力には目を見張るものがあるが、そもそも装備された地上用ビームスナイパーライフルがこの機体でしか撃てないので仕方ない。
隊長にとってはソロモン戦時に亡くなった上官の息子なので後方支援役で良いと思っている。
ジムスパルタン
前衛担当
伝説のパイロットでありソロモン戦で助けてもらった隊長に憧れてジオン残党掃討に志願したエリート女パイロット。剣術の心得があり格闘戦が得意。
本来は別のパイロットが入隊するはずだったが力づくでポジション獲得、スパルタンと共に着任した。スパルタンに装備されていたナイフを訓練で壊してしまい密かに別の接近専用武器を用意させている。
プロポーション
私は人型MS、とくにジム系のプロポーションについては自分の好みがある程度固まっている(下記リンク参照)のでそれに準じた感じにしました。
個人的にHGキット全般に感じるのは上腕と脛&靴が大きめ。それに頭身も鑑みると成長途上の少年体型、MSによってはゴリラっぽく見えます。なので、それを成長させるような改修してるつもりで、具体的には腹部1~1.5mmと太腿は4mm~7mm延長しています。
ディティール
今回、すごく悩んだのがこの点。
RGシリーズ登場以降のトレンドが過密なディティール追加だとは感じていますが、ちゃんとしている作品はほとんど無いと感じます。『ちゃんと』というのは『追加したものに客観的な意図があり、それに相応しいものになっているかどうか?』ってことです。
特に1/144はスケール的に実物にあったとしても見えないもの(ディティール)が多くなるので省略と誇張の塩梅が難しいです。
そのくせパネルライン有無やスラスター数の相違、凹凸モールドの有無で別のバリエーション機になることもありますしね。
ガンプラに復帰して2年、他の方の作品や書籍、ネット上にあるレビュー記事はもとよりスケールモデルにも手を出して情報のインプットを進めたものの立ちはだかるのは「現実にはありえない」という正解。
また何かを突発的に思いついたとして立ちはだかるのは技術の限界。
とにもかくにも何よりも継続が重要。
続けるため、そして今日の満足が明日の後悔にならないようにするため、これまでの2年の模活を踏まえ、5年後を想像しても無理なことは排し自分なりの落とし所を模索しました。
結果非常にシンプルになりスパルタンはキットに元々あったディティールを埋めたり削り落としたりしています。
配色と調色について
配色は自分のオリジナリティを排しアニメ用設定画やマスターアーカイブ、コミカライズ作品用設定など各種メディア発表済みのものから上記の妄想にあった既存設定をベースにディティール同様に余計な塗り分けの追加などを行わないシンプルなものとしました。
使用する塗料の色味は各機体が単体でそのキャラクター性を損なわないレベルで同一部隊所属を想起させるトーンにまとめました。
◎ジム関節グレー
グレーバイオレット+ホワイト
目指すのはニュートラルグレーに極少量のインディブルーとシャインレッドで味付けしてたG.F.Fで多様された関節色の感じ。
◎地上運用ジムホワイト
グランプリホワイト+ニュートラルグレー+色の源イエロー微量
目指すのは白と言える位のグレー。ほんのすこーーし緑っぽいとGOOD。黄色っぽくならないよう注意
◎赤(くすんだ暗い赤)
レッド+ブラック
特に深い意味がなさそうなのに設定に準じ赤くしなくちゃならないとき、鮮やかな赤を使いたくない。ピンクや茶やオレンジに見えるのも嫌。もちろん他の色との兼ね合いはあると思うが。
◎武器グレー
ニュートラルグレー+グレークリーン+ホワイト
ニュートラルグレーとの塗り分け用に。
使用カラー追記
ジムコマンド、スパルタンの明るい緑…明灰緑色
ジムコマンド、スパルタンの濃い緑…濃緑色+明灰緑色+ホワイト
ジムスナ2の青…ブルーグレー
ジムスナ2のランドセル…ネイビーブルー
塗装
これも現時点では緻密なディティールを映えさせるキレイなベタ塗りがトレンドのように感じてはいますが、ミニチュアモデル感というかカタログ感というか実在感がいまいち感じられません。それで個人的には現用戦闘機のプラモデル作品ような仕上げが良いと思っていて暗色下地からの立ち上げとしています。
今回はほんのり赤味のある暗いグレーを下地にしています。
デカールワーク
コーション系はオーバーサイズなのは承知の上で様式美として貼っています。
地上運用のため立ったままでなく寝かせて整備もあるでしょうから横向きになってるものもいくつか入れました。
軍章や機体番号も地上運用部ということで視認性の高い肩の前後のみとし、側面はシールドに。ただスナイパー2のシールドのものは運用上の隠匿性保持から地味め。等々色々考えながらうざくないくらいに貼りました。
完成写真
ちなみにランドセルや脹脛のバーニアはあえてダークグレーにしています。
手抜きや忘れたわけでありません。(完全な新品なわけではないアピールです。)
あと頭部のクリアパーツ処理もしかりで、今の私の解釈ではジムの目は光らないとなっています。(劇中でそういう演出があったとしてもゲームで光ってるように見えたとしても演出ということで。)
最後に
キットの歴史をなぞるように組み立て工作し、歴史を調べ考察し自分の中でストーリーテリングを繰り返し制作できたので、そういうガンプラへのアプローチと落とし込みは私のフラッグシップ的作品になったと思います。
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