わたしが紅茶教室を始めた理由②
②日々に寄り添うお茶としての紅茶の良さを皆とシェアしたいから
今年に入ってから、鎌倉周辺でセイロンティーを主軸にした紅茶教室をしています。
なぜ、紅茶?なぜセイロンティー?
その理由のふたつめが、「美味しさをシェアしたい」。
美味しさって、何でしょう。
以前ある勉強会に行った時、「美味しさ」とは記憶が作る部分が大きいという話を聞きました。
初めての美味しさもあるけれど、なにか昔食べたあの味に似ているな~とか味覚の記憶の一部分だけでも呼び起こされるものがなく全く新しい味覚だと、人間の防衛本能として何か毒などが入っていないか慎重な反応をするとか。そして美味しいかそうでないかとかぎ分けているとか。多分そんな話だったように思います。(あいまいでごめんなさい)
それから、おふくろの味のようなや誰かがつくってくれた味という情報も想い出と共に美味しさにつながることがありますね。
そうだとしたら、私の美味しさと誰かの美味しさは、違って当然なのですが、それでももし私の好きな味、美味しい要素が少しでも重なる人が世の中にいるなら、その人の記憶や体験を引き出せたら楽しいなと思って自分の美味しい味をご紹介しています。
そして、何より、味や香りだけでなく、その紅茶の茶葉だけにフォーカスするのではなく、お茶がもたらす恩恵や文化、お茶産業のこと、生産者さんの生活や文化についても、私なりの方法でシェアしていけたらと考えています。
まずはとっかかりとして、現在のレッスンは楽しく気軽に始められるアレンジティーを紹介しています。けれど、本当は将来的には産地の国や地域のことまで興味を持ってもらえるような少し踏み込んだレッスンもしていきたいと計画を練っています。
献身的に心身に働きかけてくれる紅茶の健気さ。私にとって単純に消費物以上の存在。
私にとって、紅茶は心を異国に誘ってくれる思い出の味。
セイロンティーは自然の豊かさと人の信心深さを思い出す味。
次回は、「私にとっての美味しい紅茶」について書いて行きます。