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~兵庫の山あいで育まれる隠れた銘茶~仙霊茶

前回までは今月の初めに訪れた、自然栽培のお茶園でのお茶刈りについて感想を書いてきた。

次の工程はいよいよ製茶なのだけれど、ここで一旦そもそも仙霊茶とは何か、またこのお茶を知ったきっかけなどを紹介しておこうと思う。

「仙霊茶」との出会い

兵庫県神崎郡神河町にあるお茶園「仙霊茶」。
出会いは、今年の2月に東京浅草で開かれたジャパンティーフェス2024のブースだった。
関西地区で有名なお茶どころと言えば、京都の宇治、奈良の大和、月ヶ瀬、などがまず浮かんでくるけれど、兵庫県にもお茶の歴史があることを、今回初めて知った。
通常、お茶の銘柄には、例えば宇治、知覧、狭山など地名の冠がつくことが一般的だけれど、こちらの「仙霊茶」はお茶園の会社名でもあり、古くからのこの地域一帯で作られていたお茶を指す銘柄でもある。
(その経緯は次回、または仙霊さんのホームページでも紹介されている⇒https://senrei-tea.com/

まずとても高尚なイメージの名前に、初めは緑茶なの?何茶なの?と不思議に思って、実は一度は通り過ぎたものの(笑)
初めてのティーフェス来場で、来場者の多さや雰囲気に圧倒されながらも色々見て回り、そろそろ帰ろうとしつつ何となく惹かれて最後に立ち寄ったのが、「仙霊茶」さん。

贅沢に薫るローズ煎茶
包装もかわいい

洗練されているけれど決して気取らない遊び心のあるパッケージ。
お茶の鮮度保持に重要な気密性のある内袋以外はミニマルに。
すっきりとして柔らかな含みのあるお茶の風味も然ることながら、このシンプルな包装に第一印象でとても好感を持った。

にこやかにお茶の試飲を手渡す金髪でおしゃれなメガネの男性、この方こそお茶農家のご本人、社長さんだった。
お話をうかがってみたら、とてもユニークなお茶園だった。
兵庫県の奥深い山間にある、歴史ある茶産地を引き継ぎながらも、様々な挑戦を続けて素敵なお茶体験を提供されているお茶園。

「はじめはお茶が好きでお茶農家になったわけじゃなかったんですよね」

!?
にっこり笑いながらそうおっしゃる社長さん。
社長さんがお茶農家を始めたきっかけも興味深かったし、お茶の商品作りに対するアイデアや考え方にも新鮮な驚きや共感する点が沢山あった。
「これは面白そうだぞ。」
話を聴けば聴くほど、わくわくした。

その日にいくつかお茶を購入し、その翌週には兵庫の「仙霊茶」さんに訪問することになった。
そしてちょっぴり勇気を出して、茶摘み期間のお手伝いまで申し出ることに。

晴れ間が差しながらも小雪ちらつく
3月の茶畑

基本的にはインドアで腰も重めの私が、なんだか急に動き出した。
どうしてそこまで私を動かしたのだろうか。
私自身も驚いたような、でも当然だったような不思議な感覚。
「仙霊茶」ってどんなお茶なのか。
次回はその魅力をいくつか紹介してみようと思う。



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