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日々是紅茶㊸「プラントベースミルクで作ると・・・こうなるの巻」

9月に入った途端に、朝がとても爽やかになってきた。
すると、気分的には秋になってきて「ミルクティー」が飲みたくなる人も増えてくるだろう。
個人的にアーユルヴェーダの側面から捉えて推察してみるとこんな感じ。

犬だってダラダラしたい暑さ
スリランカのアヌラダプラのひとコマ

夏の間に気温の高さや日照りなどを受けて、熱性を蓄えてピッタ(火の性質)が過剰になってあふれ出ている人が、牛乳を欲する。
それは、冷性かつ重性の質を持ちさらにオージャス(生命力のようなもの)が高いと言われる「牛乳」によって、ほてりや空焚き状態の心身のバランスを取り落ち着かせて、夏バテの身体に生命力を補おうとしている自然の摂理のように思う。

牛乳特有の良さもある
私が好きな特徴が「清澄性」


これはこれでよし。
けれども、私個人としては、年齢と共になのか流行り病のあとの体質変化なのか、諸事情により「乳製品」が体に合わなくなってきていて、少しずつ「プラントベース」でミルクティーを作りたいと思うようになってきた。
どちらのミルクにもメリットデメリットがあるので、体調やその時々で使い分けたいと思っている。

プラントベースはどんどんミルク入れても濃い水色

ちなみに「豆乳」や最近試してみた「エンドウ豆のミルク”ピードリンク”」は、原材料の「お豆」自体に渋みを持っているので、牛乳と性質(属性とかグナといわれる)は似て非なるものになる。
なので、アーユルヴェーダ的にも牛乳の代用として同じ効果にはならない。
むしろ逆の性質が働く可能性もある。
ただ、お豆の「渋み」も収斂作用や熱を冷ます性質もあるので、自分の身体にとって大切な要素として、今時期でもOKかなと思い試してみた。

アレンジにマロンクリームを。

さて。
今回は、秋気分に合わせて「マロンミルクティー」を作ってみた。
「マロンクリーム」と「えんどう豆のミルク」を使用。
合わせたのは、スリランカ南部の産地「サバラガムワ」のミルクティー用であるCTCタイプ。
ストレート用とはまた違って、成分がすばやくしっかり抽出されるような製法を取っているので、ぐんとコクとほろ苦さが増す。
そして発酵感も強く、ナッツや穀物系の複雑な香りを持つ紅茶になる。
けれど、どこか優しさもあって、私はセイロンティーのミルクティー専用茶葉の中ではこの「サバラガムワ」が使いやすくて好きだ。

豆乳に限らずプラントベースのミルクは、牛乳に比べ、圧倒的に油分が少ない。
そのため、今回はバターとお砂糖が含まれているマロンクリームでフレーバーと自然な油分をプラスしてアレンジしてみた。

プラントベースミルクを牛乳に近づけようとすると、市販品を見ると、そこにはヒマワリ油とか増粘剤とか乳化剤などを添加してミルクっぽくするという試行錯誤が取られている。
だからちょっとシンプルじゃない味がする。
シンプルに美味しい紅茶に、シンプルじゃないものを合わせるのは個人的には不自然さを感じてしまうので、あまりしたくない。
でも敢えてアレンジするならば、しっかり紅茶の香りを濃く出しつつも紅茶感よりプラントベースのミルク感を全面に出してアレンジする方がいいかなと思う。

例えば、紅茶液とミルクの配分。
牛乳と同じ要領で割ったら、断然紅茶が強くなってしまい、色味も半透明で黒っぽい、いかにも薄いシャバシャバした水っぽいミルクティーになってしまう。
そして実際、紅茶の苦味と渋みばかりが目立って、あまり美味しくない。
だからと言って、プラントベースのミルクをどんどん足していくと確かにミルキー感が出てきて飲みやすくはなるけれど、ほんのり紅茶でジュースっぽくなる。(これはこれで甘味を足してアリの場合もある)

市販品のなめらかな紅茶飲料には、このジレンマを解消するためにここに紅茶の香料を足したり、分かりやすくアールグレイの香りを添加して、紅茶感を演出しているものが多い。
けれども。
残念なことに本当の紅茶の香りじゃない場合が多いことよ。
(毎回、新製品が出ると進化してるのかなと思って試してみるけれど、ガーンと打ちひしがれている。)

だから手作りした方が、断然美味しい紅茶を楽しめるはず。
そして断然お財布にも優しいし、身体にも結果的に優しいはず。
誰でも手軽に美味しく自宅でアレンジできるように、もう少しシンプルな法則を探りたい。

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