違いが分かると面白いセイロンティー
スリランカの政府が国をあげて、品質の保持向上、そして持続可能な産業として取り組む、アツイ紅茶産業。
大量生産の道よりも、私は、スリランカの自然や人とのバランスを取りながら作られる紅茶を選びたい。
それは、スリランカに足を運んで、大自然の空気や人の温かさに触れて改めて思いを強くしたことだ。
紅茶の製法には、いくつか種類があり機械化が進む工程もあるけれど、人の手作業が要となる工程もあり、やはり私にとっては、紅茶は自然と人が織り成す「手しごとの作品」なんだなとつくづく思う。
さて前回は、セイロンティーにも種類が沢山あるんだよ、という話を書いた。
面積65,610 km²(外務省のHP参照)。北海道よりひとまわり小さく、九州よりひとまわり大きい位の小さな島国、スリランカ。
更に、島の中央山脈を境に主に南部に限定して、紅茶産地は密集している。
しかもその限定された南部に、なんと7種類ものキャラクター豊かな紅茶産地があるのだ。
(厳密に言うと、昔は5大産地だったのが、現在は7種類に細分化されている。)
7大産地とは、ヌワラエリヤ、ウバ、ウダプッセラワ、ディンブラ、キャンディー、サバラガムワ、ルフナ。錚々たるメンバー!!
だがしかし、、紅茶にあまり親しみがない人なら、ウバ、ディンブラあたりなら聞いたことあるけれど、ウダプッセラワ?やサバラガムワ?なんてなかなか聞き慣れないかもしれない。
でも。。この違いを知ったら、きっと驚くし、セイロンティーの魅力にはまってしまうと思う。
私もセイロンティー専門店のミツティーに出会うまでは、正直こう思っていた。
そんなに限定された地域で細分化された産地なんて、あまり違いはないんじゃないか・・?!って。知覧茶と狭山茶が違うのは分かるけどさ、って。
でも、シンプルに味わうと違うってよく分かってくる。
この飲み比べも単純に面白いし、その特徴がどうして生まれるのかを知っていく過程も、スリランカの風土や文化、事情も垣間見れて奥が深い。
セイロンティーを知ると、自然とスリランカについて興味が湧いてきて好奇心を刺激されるんだ。
また味わいの特徴を知ると、紅茶を飲むシーンが広がっていく。
次回は、実際に産地毎にどんな味わいがあるのかを少しずつご紹介していこう。