セイロンティー7大産地③スタメン「ディンブラ」
「ディンブラ」と言えば、昔からの紅茶好きの方なら、あの磯淵先生とお嬢様のお店や緑のゾウさんマークを思い浮かべたりするかもしれない。
でもここでは、セイロンティーって種類があるの?という方にも向けて紹介したいので、純粋に「ディンブラ」という茶葉自体の特徴を書いていこうと思う。
「ディンブラ」は、ヌワラエリヤ県内の「ディンブラ村」から名前がついている。
ということで、ヌワラエリヤの南西に隣接して伸びるこちらも1200m~1800mの高地産の紅茶だ。
高地産の茶葉らしく、甘く華やかな香りを持ちつつ、樹木のような深みのある香りも共存していて、程よい渋味(パンジェンシー)と甘味、コクが楽しめる。
【セイロンはくせがない?】
一般的に、「セイロンティーは、くせがなく飲みやすい紅茶」と言う表現がされることが多い。だいたい「セイロンブレンド」と書かれたパッケージの裏を見ると、ディンブラをベースにしているメーカーが多い気がする。
これは、「ディンブラ」がバランスの取れた味を調整するのに一役買っているのだろうと思う。
でも、じつは個人的に言うと、この「ディンブラ」が一番重厚なキャラクターだなと私は思っている。
(正直、メーカーごとの差もあるけれど)
袋を開封した瞬間の鮮烈な甘い香りと実際に淹れてみたときの大人な味わいのギャップ。
「突出した強いくせ」ではないけれど、色んな味わいの要素を持っているので、ワインのように熟成したボディー感があり、なかなかパンチの効いた紅茶だと私は感じる。強さよりも重厚感で勝負してくる印象。
ただ、「くせがない」=扱いやすいという観点では、確かに納得。
大抵の洋菓子にはよく合うし、濃さを調節すればストレートでもミルクティーでもアイスティーでも美味しいので、マルチに登場できるまずはスタメンになる可能性は大。
スパイスやフルーツとの相性もいい。
私のおすすめは「ディンブラ」で作るフルーツアイスティー。
グレープフルーツのほろ苦さもアイスティーだと爽やかで、ラベンダーやミントなどとあわせてシロップにしても美味しい。
「ディンブラ」はアイスにしても、しっかりと香り、甘味、コクが活きるので、夏場は頻繁に作る。
主な茶葉の形状は、BOP、DUST、CTCなど。
BOPは、ストレートやアイスティー、アレンジティーに。
DUSTはスリランカのローカルミルクティーやお菓子に。
CTCはミルクティーやチャイに。
それぞれ使い分ければより「紅茶らしい紅茶」と評される「ディンブラ」のマルチぶりが実感できると思う。
私は、ディンブラなら、甘い香り重視で「MITSUTEA」のディンブラを気持ち軽めに淹れるのが個人的には好き。
しかしこれもまた、ロットにもよるので次の新茶はどんな感じで来るのかな~と飲み比べするのも楽しみにしている。
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