人生の成功に導く力-クリティカルシンキング
みなさんは重要な判断を求められた時にどうしますか?
例えば、次のように判断で迷った経験はありませんか?
「A社とB社どちらに行こうか」
「この人と結婚すべきかどうか」
「次の引越し場所はどこにしようか」
言わずもがな、これは人生を大きく左右する超重要な判断だと思います。
もし、このような場面で正しい判断をすることができたら、人生で大きく成功できると思いませんか?
そして、それを実現してくれる力が、「クリティカルシンキング」です。
今回は、その「クリティカルシンキング」のメリットや、具体的な手法を解説していきます。
そもそもクリティカルシンキングとは
そもそも、「クリティカルシンキング」とは何でしょうか?
簡単に言うと、「正しい根拠を元に、合理的な判断をする力」になります。
クリティカルシンキングは日本語に訳すと、「批判的思考」となります。
これは他人を批判するような意味ではなく、自分の判断が間違ってないか事実を「比」較して、「判」断するという意味です。
「ロジカルシンキングとの違いがよく分からない」と思う人もいると思うので、解説します。
「ロジカルシンキング」は、その名の通り物事を論理的に考える思考法なのに対し、「クリティカルシンキング」は前提条件を疑ったり、自分がバイアスに囚われていないか確認して、客観的に自分の意見に誤りがないかを判断する思考法になります。
つまり、ロジカルシンキングの上位互換がクリティカルシンキングだと言えます。
クリティカルシンキングのメリット3選
「クリティカルシンキング」が何なのかは分かったけど、それを身につけることのメリットがよく分からない。
と考えてる人も多いと思います。
なので、クリティカルシンキングを身につけることのメリットを3つ紹介していきます。
1.人生の成功につながる
まず、クリティカルシンキングは人生の成功に大きく関係します。
実際に、カルフォニア州立大学が行った面白い研究があります。
この研究では、19歳か28歳の224人を対象に、IQとクリティカルシンキングの能力、人生における主要なイベントを調べました。
結果として、クリティカルシンキングの能力が高い人ほど、ネガティブなイベント「交通事故を起こした、多額の借金をしたなど」が少なかったことが分かりました。
IQが高い人もその傾向がありましたが、クリティカルシンキングの能力の方が大きく相関していたようです。
つまり、クリティカルシンキングを身につけることで、より良い人生を歩める可能性が上がるわけです。
ちなみに、クリティカルシンキングの能力が高い人は、時としてIQを高い人よりも正しい判断を下せます。
IQは生まれつき大きくは変わりませんが、クリティカルシンキングの能力は後天的に伸ばすことが可能です。
なので、クリティカルシンキングの能力を身につけることは、生まれつきの天才に勝てるほどの力を秘めているのです。
2.発想力が高まる
クリティカルシンキングを身につける2つ目のメリットは、発想力が高まると言う点です。
実際にクリティカルシンキングの能力が高い人ほど、発想力が高かったという研究結果があります。
これは、考えてみれば当たり前のことです。
クリティカルシンキングの能力が高い人は、前提を疑うことができるので、常識に囚われないです。
なので結果として、常識に囚われない発想をすることができるわけです。
3.嘘に騙されなくなる
最後のメリットが、嘘に騙されなくなるという点です。
これは現代では必須の能力と言えるでしょう。
例えば、コロナウィルスが流行った際は、トイレットペーパーの買い占めが起こりました。
クリティカルシンキングが高い人は、こんなことはしなかったでしょう。
なので、クリティカルシンキングを鍛えることで、嘘に惑わされなくなります。
また当たり前ですが、詐欺にも騙されづらくなります。
フェイクニュースや詐欺が流行っている現代では、必須の力と言えますね。
クリティカルシンキング実践編
クリティカルシンキングの威力は十分に分かったと思うので、次は実際にクリティカルシンキングの能力を鍛える方法を解説していきます。
クリティカルシンカーが行う6つの習慣
まず、ラスムーセン大学がまとめた優れたクリティカルシンカーが行う6つの習慣を紹介していきます。
これを知ることで、クリティカルシンキングの考え方が分かるかと思います。
1.同定
まず、「自分が今どんな問題と向き合っているか」を具体的にします。
問題の特定をしなことには始まらないので。
2.調査
次に参考になるデータを調査します。
この際は、データの信頼性が高いかどうかもしっかりと確認します。
データの信頼性が全く分からない、そこら辺のサイトの情報を元に考えても正しい思考ができるわけはないので。
3.バイアスチェク
次に行うのが、バイアスチェックです。
つまり、自分がバイアスに囚われていないかをチェックします。
どんなに優れた人でも放っておくと、バイアスに支配されてしまいます。
なので、この過程を踏むことはとても大切です。
4.推論
1つの答えだけだはなく、考えられる結論をいくつも考えることも大事です。
これは信頼性の高いデータも、それは現実を切り取った1つのスナップショットに過ぎないからです。
例えば、「肉を食べる人ほど不健康になりやすい」という研究結果を見て、普通だったら「肉は健康に悪い」という判断を下してしまうでしょう。
けれど、「肉を多く食べる人ほど、不健康な生活を送ってる人が多いのではないか」といった推論もできます。
このように、推論を重ねることで、より妥当な結論に辿り着くことができるのです。
なので、考えられる可能性をいくつも考えて、その上で判断を下す必要があります。
5.欲求の確認
次に、「本当の目的」を忘れないことも大事です。
例えば、「スキルを上げてどこでも高い報酬がもらえる人材」を目指していたのに、いつからか「スキルが上がらないけど報酬は高い仕事」を選ぶようになってしまうかもしれないです。
要は、たまには目的を振り返らないと、手段の目的化が起こってしまうわけです。
6.好奇心
最後に大事なのが、好奇心です。
一つの知識だけを深めても、正しい判断を下せるようにはなりません。
様々な知識を組み合わせることで、より良い答えに辿り着くことができるのです。
残念ながら、人間は経験を積むほど好奇心を失う生き物なので、意識して様々なことを経験・勉強する必要はあります。
ソクラテス式問答法
クリティカルシンキングを鍛える上で、最も手軽で効果が高いのが「ソクラテス式問答法」です。
これは一言で言うと、「様々な質問をぶつけることで、より深い思考を促す手法」になります。
この手法を使うことで、様々な気づきを得ることができ、結果として良い判断が下せるようになります。
具体的には以下のような質問を自分・悩んでる相手に投げかけましょう。
今回は、「AとBの職場どちらに行こうか迷っている」という悩みを例に解説していきます。ちなみに、エンジニア職の想定なので、分からない専門用語は無視してしまってください。
1.明確化の質問
悩みを明確にするための質問
◯◯◯とはどのような意味ですか?
⇨どちらに行けば今後の人生が良くなるかという意味です別の方法で説明するとどうなりますか?
⇨技術力の幅を広げられるA社と、技術力を深められるB社で迷っていますメインの問題はなんだと思いますか?
⇨どちらに行けば、技術力を上げられるかがハッキリしない何か具体的な例をあげられますか?
⇨A社は大企業なので進め方が古臭そうだけど技術力が高い人が多そう、B社は小さい企業なので主体的に仕事を進められそうだけど技術力を高めるという点では少し微妙かもしれない
2.初期設定の質問
問題の前提をハッキリさせるための質問
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プログラマー流、人生のライフハック
スキルアップに役立つ記事を科学的知識やITの観点から発信します。著者はTOEICを425点UPさせた経験や、ニートからフリーランスエンジニ…
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