贈りものをおくる日々 6
昨年末、わたしが所属する部署のひとりにお子さんが産まれた。
産まれた翌日には部署のSlackチャンネルで教えてくれたこともあって、みんなのあたたかいメッセージが画面に流れとてもすこやかな気持ちで年を越すことができた。
年末に産まれた彼女は、クリスマスプレゼントをもらい、誕生日プレゼントをもらい、お年玉をもらえるというステキな2週間を毎年過ごす未来が待っている。
年末にもらいすぎると3月あたりで欲しいものが見つかった時に、12月まで待たないといけないので、6月あたりでもうひと祝いしてあげたいところ。
6月なのでハーフバースデーという、まあ納得感のあるお祝いがよさそう。
この世界に誕生してから1ヶ月ほどした彼女は、オンラインミーティングに参加した。お父さんに抱きかかえられた彼女は私たちの呼びかけに応えるように目をぱちくりさせながら画面をみていた。首はぐらぐらしている。
年始なにか部署でお祝いしたいねという話はしていたものの、なかなかお祝いができておらず、彼がゆっくりと育休をとったタイミングで部署の定例ミーティングで何を贈ろうかという話をした。
私が所属しているのがクリエィティブ部署ということもあり、みんながおすすめするアイテムは、とてもオシャレで実用的なものばかりだった。
まずはじめにKAY BOJESENのベビーカラトリーセットがセレクトされた。
これがまためちゃくちゃかわいい。私は笑顔でうなずいた。
そして次にMARLMARLというブランドのお食事用エプロン。色はピンクで後ろにふりっふりのリボンがついている。これもまためちゃくちゃかわいい。私は笑顔でおおきくうなずいた。
1時間の打ち合わせはプレゼント選びでいっぱいになった。
そして2週間ほど経ったころ、彼は育休から復帰した。
この世界に誕生してから2ヶ月ほどで彼女は人生2回目のオンラインミーティングに参加した。彼女は何かを食べるわけでもないがプレゼントしたお食事用エプロンを身につけていた。時おり笑顔を見せた彼女はほどなく、どこかへ連れて行かれ退勤した。
そして私たちはミーティングを終え、ほどなくして私も同様に退勤し、今日も1日を終えた。