茫漠
彼の過去がどうであろうと、私も過去の積み重ねミルフィーユなわけだし、過去に戻ってしまったら今のしあわせも苦しみも消滅すると思う。
いつか消えるものなのだから、少しでも忘れないように、大切にどこかへ記録して遺しておきたい。
今、彼は私が手放しで彼のことを信じられるように色んなことを努力してくれている。その努力も伝わってくる。私のことをすごく大切に扱ってくれることも、私の何が好きかということも。
本当に私の見た目も仕草も声も言葉も考え方も、彼の好みなのだろうし、きっと何をしていたって好きだと言ってくれそうだ。
私も彼の信頼を裏切ることは絶対にしたくないし、しないよう努力したい。
こんなに好きだと想って可愛いと伝えてくれて、これまでの人生でこんなことがあるのかとお互いに思っていて、そこそこの大人で分別も理解もしっかりある中で、ふたりが出逢えたのはどうしてなんだろう。
彼は時たま、重めの愛で私を包んでくれる。
どこにも行かんとってな、とか、絶対離さないとか、あなた以外無理とか、こんなに毎日可愛いってどないなってんねん、とか、溶けそうなくらい甘い言葉を、口角を上げて私の目を見て、或いは天を仰いで、零しているようなイメージ。
この先何があってもずっと一緒にいるつもりだ。
辛くても苦しくても、貰った言葉をお守りにするし、しばらく続くだろうしあわせをたくさん覚えておく。私は一緒に住むことを考えた時に、もう心を決めてる。簡単には手放さないから。
彼が離れていても私に会いたいと言ってくれて、私にどうにかして気持ちを伝えようとしてくれて、私が好きそうなものを自然と探してくれる。
幸せになりたい。幸せにしたい。幸せでいて欲しい。
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