アニーの農業に対するイメージはこう。
農業という言語を介して、その土地に息づく生活や人について知り、感じ、学ぶ。
手元だけみれば地味で大変でしんどい作業かもしれない。
でももう一歩、二歩下がって見たとき、それが彼らにとっての居場所であるように見える。
土を耕し、苗を植え、種をとって、商品として世に送る。
この単純な工程の中には、ただ良い商品を世に出すこと以外の目的、彼らの居場所があるような気がする。
日々の情報交換や互いの生存確認、世間話に花を咲かす瞬間のその笑顔や、未来について語り合う真剣な眼差し。
そんな、彼らが心豊かに生きていくには欠かせない人と人、心と心の繋がりが、農業というものを介してそこにある。そんな気がした。
良いものをつくることだけが目的ならば、ラボでやれる。
でも農業だから、身を削って汗水垂らしてやるから、みんなでやるから、そこに生まれるものが必ずある。
農業に興味があって宮津に来たわけじゃないけど、農業という、いち言語を介してヒト本来の営みや心の居場所を少しでも感じることができるなら、私は農業って悪くない、と。
ぬるい考えかもしれないけど、ニ歩下がった景色を持って手元を見れる人になりたいから、今はこれで良いんじゃないかと思う。
以下雑談↓
海外留学を志したあの頃から、私はあくまでも言語を学ぶのではなく、言語を介してその先にある人の営みや心、その地に根付く文化・伝統を肌で感じたいという想いがあった。
そのフィールドは海外なんだとばかり思っていたけど、今宮津に来てみて、そうとは限らないということがわかった。
まだまだ宮津を知りたい。
もっともっとこの地の営みを知りたい。
宮津の人の心に触れたい。
少し追われ気味な今、もう一度宮津に来た頃を思い出して、時間を組み立て直そう。
農業という言語、漁業という言語、宿業という言語…バイリンガル、トリリンガルにもなってより多くを感じられる人になろう。
(自称)宮津ワーホリ中のアニーよ、そこを忘れるべからず。