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ルーツのない土地で過ごすお盆が何よりもお盆
"お盆やなぁ"
この数日間で何度呟いたことか。
田舎や故郷という"帰る場所"がある友人を
羨ましく思った幼少期。
今、淡くもしっかりと心の隅にこびりついた
その憧れの中にいる。
そこら中で肉を焼く香りがする。
そこら中で"おかえり"が聞こえる。
生きた人間も死んだ人間も、
みんな此処にいる実感。
これがお盆か。
この日、私の周りにいたほとんどの人は
家族でもなく、親戚でもなく、旧友でもない。
つい数ヶ月前、私が飛び込んだこの宮津という
小さな町で、たまたま出逢い、この日たまたま
居合わせた人。
なのに、この日はとてつもなく心地が良く、
まさに私にとっての"帰る場所"だった。
血の繋がりや、一緒に過ごした時間の長さ、
生まれ育った場所、ルーツ…
そんなのをとっぱらった"みんなの帰る場所"を
今度は私が誰かにつくれたならば…
全てのご縁に、あなたに、心より感謝します。