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いっちゃん②
恋多き乙女・いっちゃんのお話。
夏に破局したいっちゃんは、その後すぐにマッチングアプリを始めた。クリスマスは恋人と過ごしたいというなんとも乙女な理想の元、たくさんの男性に会っていた。
いっちゃんの強みは、惚れやすいところだ。会ってすぐに「いい人!イケメン!」となるらしい。わたしなんかはそんなことはなくて、初対面の人は男女関係なく「こいつは詐欺師かもしれない!」とか疑い深く観察してしまうタイプなのでなかなか仲良くなれないのだが、いろんな意味でピュアで心の広い彼女はすぐに好きになると言っていた。
そんないっちゃんの次の恋人候補は、マッシュルームカットが似合う同い年の子だった。彼は「一途な人が好き!」というタイプらしい。いっちゃんには他の男とあって欲しくない!!と言う。そのくせ、自分は違う女とも遊ぶ。
なんやそれ、一貫性ないな〜と思っていたが、そんな彼にいっちゃんは惚れた。
カラオケで朝まで歌ったり、誕生日プレゼントに三万円の手袋をあげたり、予定がギリギリまで決まらなくても根気良く待ったりしていた。
そんな男やめたら?と思った矢先、いっちゃんに新しい恋人候補がやってきた。コーヒー大好きな爽やか好青年である。