毎日美術⭐︎樋口一葉がここにいたんだなあ

画像1 つぎはぎだらけの暖簾。でも美しい。大切に使っていたんだなあ。これは樋口一葉が父則義死後樋口家の戸主となり、苦しい生活の中近所にあった質店で働くことを決意した伊勢屋質店の暖簾です。
画像2 今も文京区指定有形文化財として残る伊勢屋質店は主に週末公開されています。建物は幾度かの修繕がなされていますが見世、土蔵、座敷が現存していて江戸時代の町屋の造りが継承されています。
画像3 すぐ近くにある「樋口一葉終焉の地」も行ってみました。その一角に立つと樋口一葉がいた当時の空気を感じるような気がしました。一葉は、明治23年9月から26年7月までの18歳から21歳までの3年間を伊勢屋質店近くの本郷菊坂の借家に暮らし、約10年間を文京区で暮らしました。そして彼女は24歳の若さでこの世を去ったのだと考えると胸がつまるような気持ちになります。石畳をしずかに歩きながら「ここにいたんだなあ」なんてしみじみ考えました。

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