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【無料で楽しめる美術・博物館】ギンザ・グラフィック・ギャラリー《TDC展2024》

おもしろいものが観れて、無料だったら!
東京にあるそんな美術館や博物館、ギャラリーなどをご案内させていただきたいと思っております。

今回ご紹介するのは東京都中央区にあります。
ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)です。

東京都中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル1F/B1F
03-3571-5206
アクセス:地下鉄銀座駅徒歩5分
開館時間:11:00-19:00
休館:日曜・祝日
入場無料
※今回の展示の開催期間は2024年4月1日~2024年5月15日

3つのgの頭文字から「スリー・ジー(ggg)」の愛称で親しまれているグラフィックデザインの専門ギャラリーです。1986年に設立されました。
年間8回程の企画展が開催されています。
無料でありながら毎回興味深い内容の展示でとても人気があり、私もデザイナー時代の若い頃から大変お世話になっていました。

今回お邪魔した時会場ではTDC展の受賞作品やノミネート作品など約130作品が展示されていました。

たくさんの方が来場されていました。

まずTDC賞についてご説明いたします。
TDCとは、東京タイプディレクターズクラブの略称です。
設立者、理事長ともに浅葉克己氏。日本の美術団体のひとつです(ウィキペディアより)
また、TDC賞は文字や言葉の視覚表現を軸にした国際的なデザインコンペティションです。「東京TDC賞2024」には国内1845、国外1830の応募がありました。


一部作品をご紹介させていただきます。
※写真下にある小さな文字での作品説明は、会場でいただいた解説書(作家本人の解説との記載)から書き写させていただきました。

ノミネート作品「プレジィール」
お菓子のパッケージデザイン

個人的にこの作家さんの作品はいつも気になり、今まで発表されてきた作品もとても好きでした。ご自身の世界をお持ちだと思います。

ノミネート作品「SUEMOMI AoQ<青久>」
京都にある老舗和菓子屋の新たなお菓子の価値を
発信していくブランド

青色がまぶしいくらいで華やかなので黒によく合っていると感じました。
帯のように一か所だけに閉じをデザインしたところなどは和を感じました。

TDC賞「EASTEAST_TOKYO2023」
アートイベントのデザイン

この作品は子どもたちとよく遊びに行った科学技術館が会場だったため、行ったことがある場所ということから目を引きました。科学技術館はとても面白いところなのですが、大人だけで行くという感じではなく、私にとっては「子供と科学遊びをしに行く場所」という印象が強い場所です。でもこのグラフィックからは科学遊びではなく、アート、科学という雰囲気があり大人っぽさを感じました。

作品を手に持たずに中身を確認することが可能になっていました
「SALAD」
農作物からタオルができることに着目し、新鮮な野菜や果物を
サラダにして味わうように、新鮮な綿花をタオルにすることに
こだわった紡績メーカーのブランド。
取れたての野菜や果物と同じようにポリ袋に入れた
パッケージング

タオルが入っているのにその袋に野菜や果物の絵がついているのがオヤ?と思わせました。線描のイラストや文字がセンスがよく、目をひきます。

「MY JAPAN RAILWAY」
成熟した日本の中で人々が移動する意味や
鉄道会社の役目を考えてみた。
駅というパブリックなものをデジタルスタンプという形で
個人の中に収集できる仕組みを作り、
「心のインフラ」ともいうべき姿を作り上げた

このポスターは駅でみたことがあります。色がきれいでハッとして、近づいてよく見て、またハッとしました。絵柄も色もきれいで。このスタンプ欲しいなあと思いました。

「Taboo Workshop - Chaumont Graphic Design Biennial」
ショーモン・グラフィックデザインビエンナーレ2023での
Warrior Studio & N&MSによるワークショップの告知ポスターシリーズ
ノミネート「Archaeology of a city mine」
展覧会の書籍発売とヴェルニサージュのポスター。
シュトゥットガルト21(ドイツで物議を醸した大規模な
建築プロジェクト)の建設現場に残された資源と、
代替建設資材としての再利用の可能性を探る。

遠くからでもとても目を引きました。空間の使い方が素敵で、なにかかっこいいポスターかなと思いましたがよくみると工事現場にゴロゴロしているようなものが写真になっていることを知り驚きました。

ノミネート「CHIQ」
ナチュラルワインのエチケットデザイン
ノミネート「ideca」
フルーツパラーのブランディング

レトロな雰囲気を感じます。でもかわいいだけでなくシャレていると感じます。

ノミネート「water meron」
アパレルブランドWatermeron。
ロゴはスイカを抽象的なグラフィックに。
ブランドカラーもスイカ本来の3つの色合いを取り入れた。
パッケージを開けると消費者は
2色の印象的なコントラストに迎えられ、
トレンディなブランドの姿勢を反映している。

このロゴや色がすべてスイカのそれを取り入れているという事は、作者のコメントよりわかりました。黒色をつかっているところを確認せず残念でした。

ノミネート「Fikse」
ファッション・繊維産業は、
世界の二酸化炭素排出量の10%を占めている。
環境への影響をへらすためには、
新しい技術的解決策だけでなく、消費者の意識改革が必要だ。Fikse(フィクセ)のブランドと製品ー小さな修理サービス。
小さな衣類の修理を提供することで、
社会的責任を促進するサービスである。

イラストの雰囲気や色がかわいくてまず目をひき、文字がわからないため絵をよくみて判断しようとじっくりみるとなにやら良くない状況が描かれているような胸騒ぎを感じました。かわいいのにちょっと不安にさせる絵。

「ART WEEK TOKYO 2022」
東京のアートシーンを代表する50の美術館、
ギャラリーが参加する
「アートウィーク東京」の告知物など。
無料のルートバスで参加施設をつなぐ。
ロゴは頭文字の「AWT」を道にたとえた造形。

昨年このイベントに参加したため、このロゴをみてすぐに思い出しました。
参加証拠として腕にまいたブレスレット仕様のペーパーは、してもらった時にとても色がきれいで嬉しくなったことを覚えています。

グランプリ「A jagged Orbit」
白昼夢、心の迷い、動揺といった人間行動に相当するものを
コンピューターで表現する自動アートシステム。
システムの中心は、天体の軌道を計算するように
プログラムされた特注の描画マシンで、
光沢のあるファッション雑誌の表紙に
マーカーでこの軌道を描こうとする。(後略)

2024年のグランプリ作品はこちらの作品でした。
刺激や心の迷いに気を取られながら既存の出版物に描画するAIロボット。
やはりこの作品が一番「新しい」とは感じましたが、
作品を創作する意図が他の作品とはもはやちがうのではないだろうか?と感じ、戸惑いました。
私の感覚が古くてということももちろんあるのですが、
どの作品もレベルが高くすばらしいということもあり、受賞作とそうでないものの違いのポイントがいまいちわかりませんでした。
詳しく知りたいなあ!

他の人の意見も聞きたくて
家族にも写真など見てもらいながら疑問をぶつけてみました。
アートに興味のある次男だけが
「見にいってみようかな」と。みてきてみてきて!
そして意見をきかせてー!

皆さんも是非会場でリアルな作品を体験されてみてください。
また、今回の展示以外でもいつもとてもおもしろい企画をされている場所ですので、これからも是非チェックしてみてくださいね!


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