石器って美しいなあ!縄文時代の人の思考や人間性を考えてみたくなって。 31 もちもち 2024年12月1日 04:37 ここは東京大学総合研究博物館。「お母さん、縄文時代の人たちってどんなことを考えていたのかなあって最近良く思うんだ」と家族に話したら様々な反応がありました。娘は「お母さんは文化人類学に興味があるのかもしれないね」と面白がってくれ私の世界をまた広げてくれました。夜は真っ暗になってしまい明かりと言えば火だけであり危険な動物もいる中で集中して石器を制作したのですよね。私はその美しさに芸術的なものをみてしまいますが、これは生きるための道具だったのだと考えるとまさにそれだけでも縄文人との意識の違いの大きさを感じます。 ここは国際基督教大学博物館湯浅八郎記念館。この建物の設計は東京都美術館と同じ前川國男氏のため、とても雰囲気が似ています。湯浅八郎氏は国際基督教大学の初代学長で、ここでは氏が収集した民芸品が基本的には飾られていますが、この時は遺跡についての展示を企画展示として通常より詳しく見せてくれていたので行ってみました。 ICU(国際基督教大学)は先史時代の遺跡が多いことで知られる国分寺崖線(武蔵野台地の南縁)の中ほどに位置しており、数多くの遺跡が出土されています。この大学の授業で発掘することもあるのだそうです。この展示ではたくさんの石器をみることができました。黒曜石の黒飴のような輝きはやはり魅力的でしたが、水晶で作られたものもありとてもきれいでした。 ここは国立科学博物館です。同じ上野にある東京国立博物館の考古学コーナーでも縄文時代や石器などについて詳しくみることができますが今回は科学博物館にも行ってみました。石器って世界共通なんだろうか?とフト思ったことがきっかけでした。そうしたらやはり世界中で出土したものが見られ、これなどは最古の石器とのこと。オルドヴァイ型石器という名前が初めて聞くもので、調べてみたところオルドヴァイはンゴロンゴロ保護区にある巨大な渓谷でここでは多くの化石人骨や石器がみつかっている場所なのだと知りました。 フランスといえばラスコー洞窟の壁画やヴィレンドルフのヴィーナスを思い出し、先史美術に興味が湧いてきます。この石器は石刃(せきじん)技法の石器とのこと。調べてみると原石を適当な大きさに加工しそこから縦長の剥片を連続して剥ぎ取る技法なのだとか。せきじんという読み方も初めて知りました。 最近出会った本「旧石器文化から縄文文化へ」長崎県佐世保市にある福井洞窟という場所で発掘されたもので研究を続けてきた取り組みから興味深いことをいろいろ読むことが出来ました。石器の制作技法が野岳型→小石刃→船野型→福井型という変革と炉跡や土器の出土などと合わせてその暮らしぶりが見えてきます。この線画での石器の表現により今回初めて知った石刃などの制作過程なども確認でき興味深く、また人々がどのように石を鋭利にしていったかがよくわかるためとても面白いなあと思いました。 いいなと思ったら応援しよう! チップで応援する #芸術 #美しい #縄文時代 #文化人類学 #国際基督教大学 #石器 #石刃 #先史美術 31