見通す力を信じて
子どもは、いろいろな事を体験しながら自分なりの見通しを持つ力を発揮していきます。
発達段階ごとの見通す力
例えば、1歳を迎える頃から、わらべうたなどで遊んでみる。うたの最後に“コチョコチョコチョ…”とくすぐる。
「わー!楽しい!」と体験をすると、その体験は、『見通しを持つ力』によって次なる期待を呼び起こしていきます。
同じ歌をうたったときに、コチョコチョ…を期待して、ニコニコして待つようになります。
例えば2歳頃、ちょっと泣いてみた。そうしたら周りの大人は困って、自分の思い通りに動いてくれた。そんな体験をします。
『見通しを持つ力』によって、自分の思いを通したいときに、意図的に大きな声で泣く。
そんな姿として現れてきます。
もう少し知恵つく3歳頃になると
風邪をひいておなかが痛くなった。そうしたら、早い時間にお母さんが迎えに来てくれた。そんな体験は『見通しを持つ力』によって、少し甘えたい時に「おなかが痛い~」と言ってみる知恵を呼び起こしていきます。
見通す力を信じて子どもと関わる〜場面ごと編〜
一つ一つ体験したことは、
「きっと、こうなるはず」という予測につながっていくのです。
見通しを持つ力は、知恵となり、子どもの行動の背景になっていきます。
だからこそ、『見通しを持つ力』を信じて、子どもと関わっていくと、
子どもの“○○するつもり”と
大人の“○○するつもり”のすれ違いは小さくなっていきます。
例えば、
■スーパーに買い物に行く。お菓子買って問題
買い物のその前に…
「今からのお買い物は、夕ご飯と朝ご飯に必要なものだけね☺️ おやつはお家にあるから、また日曜日に買いにこようね。」
と目を見てゆっくり話をして、子どもが「うん」といってからスーパーに入る。
中に入って、お菓子が欲しいと言い出したときに、
「そうだね。そのお菓子がいいのね☺️
今日は、夕ご飯と朝ご飯の買い物だから、日曜日にまた買いに来ようね☺️」
見通しを持つ力を前提にして、
「お菓子は買わないよ!」ではない『対話』が成立するようになってくるのです。
その代わり、日曜日には積極的に
「今日はおやつを買うからね☺️ひとつだけ好きな物を選んでいいよ。」
と子どもの期待を満たしていく。
その積み重ねと、共通の見通しは、お菓子買って問題を緩和していきます。
■保育園や幼稚園に行きたくない~問題
これもよくありますね(笑)
特に、2人目が生まれた後の上のお子さんなど、「お母さんは下の子と一緒にお家にいるんだ」と見通す力のついたお子さんは、確固たる“行きたくない”を主張したりします。
「ママがいい~」と泣いてみる。
そしてお母さんにも余裕があるから、泣いた後にお休みになったりする。
その経験をすると、見通しを持つ力は、「ママがいい~」と力を増していく。
だからこそ、逆に見通しを持つ力に、まっすぐ話をしていく。
「ママがいいって言ってくれるのはうれしいな。ママのこと好きでいてくれてありがとう☺️ママも○○ちゃんのこと大好き☺️
(カレンダーを見ながら)土曜日と日曜日はお休みね☺️お休みの日は、一緒に何して遊ぼうかな☺️」
そして、ゆとりがあるのであれば、先にお休みする日を決めていく。
「今週は水曜日もお休みしようか?」と。
共通の計画のもと、共通認識を作っていくのです。
次の日登園の予定なら、帰るときに、担任や友達に「また明日、一緒に遊んでね☺️」「また明日☺️」と子どもにはっきり聞こえるように、大人が挨拶をしておきます。
そうやって、見通しを共通にする根回しをしておきます。
仕事復帰などの予定がある場合は、
「この日からお仕事が始まるからね☺️今までみたいに、お休みはできなくなるよ」
など、見通しを持つ力に、話をしておく。
1回ですぐにわかるわけではないですが、積み重ねることが、共通の見通しになっていきます。
■事故の確率をさげる
お出かけ前に、
「車や自転車に気をつけようね」
と話すことを習慣にすると、事故のリスクが下がるようです。
小学生以降も
「車や自転車に気をつけてね!いってらっしゃい☺️」と話す方が、事故リスクが下がる。
確かに、自分もその方が気をつけるだろうな…と感じます。
大人と子ども、お互いの希望を支え合う
『見通しを持つ力』の存在を信じて、あらかじめ、共通認識をつくっていく『対話』を重ねてみると、子どもってすごいんだな~と思える瞬間にたくさん出会えるようになります。
大人の希望ばかりではなく、子どもの希望も、「それはいついつにやりましょう!」と積極的に計画していくと、子どもも納得いくことが増えていくでしょう。
互いの希望を支え合う
そんな親子の関係性を構築していけたら、素敵ですね☺️