欲望、執箸(執着)、恨み、所有欲、色欲などの煩悩は、世界の有様を正しく見ないという無明からくるものだと2500年も前に釈迦は教えを説いていました。
現在でも十分に通用する教えだと思えます。これは、SNS上で、双方ともに自分の正義を振りかざして、お互いを罵りあっている様子を見ていると一目瞭然です。
この無明を原因として苦しみが起こってくるメカニズムを説明した仏教特有の方法として「十二縁起」というものがあることが知られています。これについて仏教学者佐々木閑氏の説明を見てみます。
様々あった解釈の中で、空海は次のように説明しています。
【注:六処は六入となっています】
最後の苦しみと恐れは老死というものですが、その真っ最中にいるものとしては、この苦しみと恐れから逃れるには、どうすればよいのかと、必死にもがいているというところです。