躁鬱の娘と生き別れの父がレスバトルをした話

まず最初に書こう。
これは生まれてこの方、会ったことない父に躁鬱の娘である私がブチギレて、ショートメッセージでディベートをした話である。


前回、こちらの記事に生まれて30年間会ったことがない父から、手紙が届き30年越しに悲願の再会をする事を書いた。

有難いことに彼氏を始め親族、友達周りからは応援の言葉をもらった。
父に焦がれ数十年間、燻り続けたこの想いがやっと父に会うことで叶う。そう私は思ってた。

しかし、8/22。
躁鬱で体調がイマイチ良くなく仕事を早退し、抗がん剤のせいで寝込んでいた母に差し入れをしがてら、帰りに家に寄ったら父から手紙が届いていた。
会うに当たり父から写真でも入ってるのかと思い気になり開けるとこの様な手紙が入っていた。

父からの手紙

どういうこと?
目の前が一気に真っ暗になる。
なにこれ???会えないってどういうこと??
しかも、手紙には私が送った最近の私の写真も返送されていた。
一緒にいた母も手紙を読んで愕然し、落胆した顔をした後、「お父さん怖くなったんかな…」と呟いた。

マイナス材料ってなに?
お父さんにとって私はマイナス材料だったってこと?
そう思ったらまた父に捨てられたのかと思い、悔しくて涙が止まらなくなった。
悲しすぎて悔しくて応援してくれた彼氏や友達、叔母に父からこう言われ会うことが無くなったと伝えた。
あまりにも身勝手な内容にみんなブチギレ。
電話してきてくれた友達に泣きながら、そんな父親こっちから捨ててやれ!と言われるほどだった。

しかし、思い返してみよう。最初に来た手紙、2通目の手紙で薄々気づいてたが、実父、身勝手すぎない?

周りがブチギレてくれたお陰で、私もだんだんと腹がたって、実父にあまりにも身勝手ではないかと長文のショートメッセージを送った。

すると会えない理由を10項目に分けて長文で返信がくる。
いやその前に

父からの返信

その顔文字はなんだお前、なめてんのか

この時点で私の涙は引っ込み怒りが湧く。
10項目に分けて書いた文章も長ったらしく、
要約すると
・さばのの母や母方の親族育ての父が怖いから会えない
・もし相続するとしたら家に来てほしい
・でもさばのには母と育ての父の家の子だから父の家には入れられません。
・もしさばのに会ってしまったら、過去の罪からいまの今までの人生を否定することになって、これからもその事を思いながら生き続けるのがしんどい。

ということだった。
いや身勝手すぎない?????

あまりにもの身勝手さに引きながら返信を考えてると、友達と彼氏がこう返せ!!とぐちゃぐちゃになった私の気持ちを代弁する様に返信を添削してくれる。
エヴァのパチンコを打ってた友達なんか確変中なのにわざわざ喫煙所まで行って、私の父にブチギレてくれて、本当に感謝しかない。


・まず、私の周りは母親族含めあなたと会うことを応援してくれてること、そこは心配いらない。むしろ私の懸念はあなたが奥様と話したというとこで、奥様が私に会わせたくないってことですか?
・相続の話は二の次でいいから、会いたいって言ったよね?そもそも会ってみないと、相続の話もできないよね?
・私に会ったら怖いっていうけど、あなた最初の手紙でどんな裁きが下るか楽しみにしてますって書いてたよね?その覚悟ができてるなら、会えるんじゃないんですか?それって私から結局、逃げてることになりますよね?私を養育する義務からも逃げてさらに逃げるんですか?

とひろゆき並みに詰めた返信を送る。

すると父からは
・妻は私に従ってるためその権限はない。私の判断だから会える
(従ってるって言い方にも腹が立つ)
・さばのの親族がとにかく怖い。未来の話とか今後の話をするのも怖い。
・お互いの気持ちや話をすり合わせられるのか不安

と返信がくる
もうね、言ってることが二転三転コロコロ魔人で私の中のひろゆきが怒り狂っている。
そして、私の友達や彼氏も武器を持ち今にも狩りに行く勢いでブチギレながら、その返信を読み一緒に父の身勝手さに辟易しながら、返信を考える。

様は父は私に会うのが怖いのだ。
しかし、どう言った手段か知らないが、住所を調べ上げ最初にコンタクトを取り、会いたいと申し出た私に会おうと言ったのは父である。
今更、逃してたまるか。

引き裂こうとする懸念材料なんて一切ありません。私の家族親族彼氏そして友達、みんなあなたと私が会うことをこの上なく望んでます。
なので、私方の方はみんな大手を振って応援してることだけは信じてください。
私の懸念はあなたの奥様が、会ってほしくないというのであれば考えましたが、奥様は従ってくれてる様なら、何も心配要素はありませんよね
私の思いは一貫して変わりません。
あなたに会いたい話がしたいそれだけです。
話をすり合わせするのも会わないとまずはできないので、会いましょう。怖いのは私も一緒です。
でも、私とあなたは親子なのできっと話が合うと思います。
だから何も不安にならず約束の日に来てください。

そう返信をすると父は観念したのか、

憶測だけで物を言って申し訳ない。
そしたら、まず会いましょう。

と返ってきた。一言、言おう。

私の親父やべーな!!!?????

会ったことない娘に詰められる父を不憫に思うが、私に会いたいとか言いつつ手のひらコロコロ返してマイナス材料なんてほざいて、躁鬱の私のメンタルをいちいち揺らすな!!お前は南海トラフか!?!

と怒りに震えてたら父から続けてメッセージがくる。

父からの返信

嫁連れて来んのかい!!!!
いやいやいやなんで初めましてで父と会うのについでにその嫁にまで会わなきゃいけねえんだよ!!
お前だけでこっちはお腹いっぱいなのにゲボは吐くわ!!!
しかも奥さんに対する言葉も上から目線で、ネットイキリキッズみを感じた。

流石にこれにはキレを通り越して呆れた私に、彼氏がこれだけ入れろと言われ
こう返信をした。

私の返信

すると圧倒的に正論をぶちかまし、怒りのデスレースを繰り広げた私に恐れをなしたのか、それとも飽きたのか最後に父からただ一言こう返信が来た

急にビビるな!!!!


こうして、約1時間半顔を合わせたことない父と私はさながらKOKの様な熾烈なレスバトルを繰り広げ、会うという勝利を掴んだのだった。(ほぼ、私の周りが後押しをして正論をブチかましただけなのだが)

父とメッセージとは言え初めて、本当の父と真正面からやり合って思ったことは、私にこの血が流れてるのか…ということだった。

父からしたら30年間、何もしなかった娘と会うのである。本当に本当に勇気がいることは重々承知してるのだ。怖気付いたのもわかる。
しかし、それは父だけではない。
私もだ。

にしてももっとやり方や言い方があったと思う。
私のことをマイナス材料なんて書いてつけ放し、妻や私の親族を理由にしたこと
ただ怖いならそう言ってくれたらよかったのに
これが30年という長い月日の結果なのかと思った。
とりあえず動揺してどこかに落とした煙草一箱返してほしい

でも、これを逃したら私も父もきっと後悔する。
人はいつ何があるかわからないのだ。
母が癌になってそれが今は痛いほどわかるのだ。
どんなに怖くても自分の罪と向き合うのが怖くても、私達の親子関係に決着をつけなきゃいけない。
そのきっかけをくれたのは父よ、あなたなのだ。

だから逃げないで戦ってほしい。
周りを味方につけて正論ブチかまして、勝ち取った来月の再会は、今からどうなるかわからないが、私も逃げないであなたと向き合うから、この30年の因縁にケリをつけよう。そう思った。

一緒に父にブチ切れてくれた友達のみんな、叔母達、そして彼氏本当に有難う。
胸を張って父と向き合ってきます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?