【感想】そして、バトンは渡された/瀬尾まいこ
※私のための読書感想文です。ネタバレは配慮しておりません。
――家族とは何か。
簡単なようで難しいテーマだと思います。主人公の優子は、父が3人、母が2人というとても特殊な家庭環境。冒頭で彼女は「困った。全然不幸ではないのだ。」と独白します。これが、第一部のはじまり。複雑な家庭環境に周囲が求めるドラマ性を彼女は自分の人生に見出していません。それが彼女の普通だから。でも、読んでいく内に私が感じたのは、優子の生きてきた環境はやはり普通ではないし、彼女は結構、深い傷を負っているな、