やっぱりライカなのか
ここ最近、自分の中でライカ熱が高まっています。
今年の2月にバルナックライカのIIIfと2本のレンズ(エルマー50mmとズマロン35mm)を手に入れたのですが、いまいちライカの良さを掴みかねていました。単純に画質で評価するなら中判の方が上だし、小型軽量が売りなのだとしたら、もっと小さいカメラはいくらでもあるからです。
ブランド力によってライカは過大評価されているのではと疑問に思いながらも使っていたのですが、最近、徐々にライカの良さがわかってきた気がします。
まずボディについては、両端がカーブしているのが良いです。手に優しくフィットするし、見た目が美しい。あと、右手でつかむ部分が広く取られているのでホールドしやすいです。モノとして作りの良さが優れているのも感じます。
そして、ライカの一番の特徴だと思われるのが布幕の横走りシャッター。金属幕のシャッターよりも優しい音です。音の大きさだけで言えば、レンズシャッターの方が静かですが、ライカの程よい音と手に伝わる振動は、確実にシャッターを切った感じがして心地よいです。
レンジファインダー機の布幕シャッターは、太陽光で焼けてしまうリスクがあるため、これはライカの欠点でもあります。他社はこのリスクを嫌って金属幕を採用することが多かったため、布幕のシャッターフィーリングはライカの強みになっています。
次にレンズについてですが、やはりライカのレンズは雰囲気のある写りをするように感じます。よく空気まで写るなどと言われますが、確かにそんな気がするのです。
また、ライカで撮った写真からは立体感も感じるように思います。私がローライの二眼レフを気に入っている大きな理由が、立体感を感じられることなのですが、35mmフィルムでもこれを感じられるのはすごいです。
これらの特徴は、ネットで作例を見てもあまりピンとこなかったのですが、実際にレンズを手に入れて、自分の知っている場所や人を撮影することで気づくことができました。
とはいえ、ライカは35mm判なのでフィルムの粒状感が強く、中判とは画質の面で全く勝負にならないと思っていました。ですが今回、「世界最高水準の粒状性と立体的な階調再現で超高画質を実現」という謳い文句の「ネオパン100 ACROS II」を使い、ミクロファインで現像したところ、びっくりするほど高画質な結果を得ることができました(まだ使ったことがないのですが、T-MAXやDELTAでも同じかもしれません)。
ライカ、すっかりお気に入りになってしまいました。となると、やっぱり気になるのはM型です。結局行き着く先はM型なのでしょうか。