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美術館さんぽ うまいめしで締めくくり

東京都現代美術館周辺のスポットを案内するシリーズ、最後は、グルメでしめくくります。歩くたびに、こんな店あったっけ?と新店が出没中。本題に入る前に、このエリアってどんな町か説明しますと、

下町に美術館とワインとカフェがやってきた!

清澄白河って、新しい町のように聞こえますが、馴染みの名称で説明すると、

深川から木場あたり周辺

深川っていと、時代小説の舞台になってます。池波正太郎や司馬遼太郎、山本一力、宇江佐真理、宮部みゆきの時代小説の舞台になっています。司馬遼太郎は、『街道を行く』で、東京は江戸の産地である深川からでしょ、と書かれていました。しかし、そのあとにつづくのは、東京の人に聞いてみると、隅田川を越えるのはちょっと気持ちが遠い、と言われたと書かれていますが。

そんな下町に、カフェやワインバーが2015年以降増えました。なせなら、その年、

焙煎所のあるコーヒーショップと醸造所を備えたワインセラーの誕生したから。

木場は、その字が示すとおり、木材を貯蔵しておくところで、その周辺は倉庫街だったのですね。森林で伐採された木材を隅田川で運び、ここにストックしていました。江戸の一大流通網だったのは川なので、川の両岸は倉庫街として栄えていたのです。そんな倉庫跡がたくさんあるエリアなので、焙煎や醸造をするだけの広さがあり、都心にも近く、交通の便もいい、このエリアは匂いや音が出ても大丈夫っていうのも魅力なのです。その二つが登場して、周辺には、小ぎれいな店が増えました。

前説はこれくらいにして、本題へ。エリアは、深川江戸資料館近辺あたりに絞ります。

下町度Maxの居酒屋さん

グルマップ

最初のうまいもんは、下町度100%の居酒屋です。『だるま

地図上ですと、深川資料館通りの右はしにあります。この地図では、現代美術館は割愛しましたが、深川資料館と現代美術館のちょうど真ん中あたりです。

この居酒屋、『孤独のグルメseason5』に登場しました。店に入ると、小上りの座敷が、奥にコの字型のカウンターがあります。ひとり、ふたりなら、カウンターに座らされます。メニューは壁に短冊で貼ってあるのと、おススメはホワイトボードに書かれています。とにかくメニューの数が多くてその数、60,70はあるんじゃないかと。

五郎さんが注文したのは、サンマ燻製刺し、ポパイベーコン、煮込み、オニオンロールパンとウーロン茶。こちらのお店、もし初めてのデートなら、おススメしません。なぜなら、値段が安い下町の居酒屋ですから、独特なキャラクターのお客に遭遇するかもしれません。そういうウォッチングが楽しめる仲なら、楽しめますが、そうでないなら、いたたまれないかもしれません。若いカップルが無口になって帰る姿を何度も目撃しました。食べて、飲んでもひとり3000円いかないくらいの安さ。私は好きですけど・・・ね。

土曜日定休です。

深川といえば、深川めし

深川といえば、深川めし。深川めしは、アサリやアオヤギなど、かつてこのあたりで採れた貝類をみそ汁にして、漁師さんたちがごはんにぶっかけてさくっと食べていたファストフード。その後、炊きこんで釜飯にしたり、とアレンジしていったそうです。

このエリアでは、深川資料館の近くの十字路に3件あります。地図にマーキングしてみました。

深川めし

イエロー『深川宿 本店』 アサリを使ったぶっかけと炊き込みごはんの両方を楽しめる、”辰巳好み”(2150円)が人気のようです。こちらは、ホームぺージがあります。

http://www.fukagawajuku.com/

グリーン『深川釜匠』 店内を見ると、カジュアルな雰囲気。テーブルのつくりをみると、お好み焼きか焼肉屋さんを改装したのかな?っていう感じ。

ブルー 『深川飯 福佐家』 メニューをみると佃煮があるので、もともとは佃煮屋さんだったのかもしれません。

振り向けば『M』のネオンが誘う新店3連発

この深川めし3店舗を結んだ三角形の真ん中が十字路ですが、ここから北方向(清澄白河駅方面)に向きますと、『M』のネオンが見えます。この通り、新しめのレストランが3つあります。中南米フレンチ割烹イタリアン

M』のネオンを目指すと、そこは、タコスをつまみに飲める、中南米料理の店。

カフェ アンド バー ミディアム』 

もともとは、神宮前にあったのが、こちらに移ってきたそうです。内装やデザインを手掛ける会社が運営しているようで、店内も、DIY感と洗練さがあります。3回にわたって、清澄白河のショップについて書いていますが、渋谷あたりの山の手にあった会社や店舗が、移転してきているパターンが多く見受けられます。

『M』から駅へ向かいますと、大きな暖簾がかかっている店があります。

ほ志の』 大きな白地の暖簾に『HOSHINO』と抜かれていて、店頭には信楽焼の狸の置物。暖簾をはらりと捲らないと店内が覗けません。

https://tabelog.com/tokyo/A1313/A131303/13213526/

店頭の雰囲気からすると和食と思わせますが、暖簾のローマ字表記が妖しい。ネットで検索してみますと、フレンチ割烹とのこと。和食材をフレンチテイストでいただけます。オーナーの星野さんは、長年飲食店業界にいた方で、実家のすし店をリニューアルされたそうです。下町の土地柄、一人単価を高くすることはできないと考え、一品1000円以下。飲んで食べてひとり5000円くらい。チャージ料なし。

最後はイタリアンです。『ほ志の』の向かい側にあります。

HASHIMOTO https://tabelog.com/tokyo/A1313/A131303/13241719/

外から店内を覗くことができるのですが、どんなイタリアンがいくらで頂けるのかちょっとわかりづらいのですが、店内はちょっとかしこまった感じがします。日常のちょっと丁寧な食事をしたいときに使いたいかんじ。ホームぺージもなく、グルメポータルサイトしか出てきませんが、イタリアンのお店と蟹の専門店で修業された方がオーナーシェフのようです。メニューはパスタで、料金は1000円台。前菜は500円くらいからのよう。下町にあるレストランは、それほど高い金額設定はしないようです。ホームぺージもつくらず、近隣の地元の方を客層としているのが好ましいです。こういうお店に覚えていただけると、土地に馴染んだなと感じそうです。

ワインが飲める小さな店

上記の3店舗のある通りを北上すると、清州橋通りに出ます。通りに出たら、清州橋方面へ。清澄通りまで行っちゃうと行き過ぎです。戻りましょう。間口は狭いのですが、ガラス張りのオシャレな店頭なので、見逃すことはないかと思います。

九吾郎ワインテーブル   http://www.q56.tokyo/

ワインアドバイザーとワイン醸造家が選びに選んだワインが200種類。店頭には『うまみ と つまみ』とキャッチフレーズが書かれています。料理メニューには、鮨の造詣もある料理人さんがいるのでしょうか?刺身っぽいつまみがあります。こちらのお店も2015年オープン。今まで書いてきましたが、この界隈のユニークなお店は2015年に集中して開店しています。

立ちのみスペースと奥にテーブル席があります。惣菜のテイクアウトあり。

清州橋通りには、もう一軒、ワインの店があります。清澄通りを通りすぎて、清州橋に向いますと、通りに灯りが漏れている小さな店が見つかります。

flow(フロー) ワイン アンド ダイナー』         http://flow-wine-and-diner.com/

グラスワインが3種類ほど、ボトルが20~30銘柄、ワイン以外のビールやウィスキーもあります。タパスと呼ばれるスペインの前菜や、要予約ですが魚介のタジン鍋が頂けるので、スペインなど南欧料理。九吾郎よりもなんでもアリ感がありますので、よりカジュアルな雰囲気です。1階はカウンターのみ、2階は小さなテーブル席。オーナーは藤木直人さんの同級生だそうです。(テレビ朝日『アイツ今何してる?』に出ていらっしゃいました)アパレル関連のデザイン会社で10年以上お勤めされたあと、自分の店を持ちたいと、独立開店。

最後は、中華料理の店。ちょっとわかりづらいところにあります。地図でも外れのほうにありますね。『O2』(オーツ―と読みます。)シェフが大津さんと仰るそうです。公式ホームページにはモダンなチャイニーズとワインのお店と書かれています。カウンター6席とテーブル8席の小さな店。席の状況はフェイスブックで確認できます。

清澄白河は、中華料理店が出店しやすいエリアだと思います。高級中華食材の総合商社『中華高橋』がこの地にあるので。次は、中華料理をさがしてみよう。

というわけで、今回は、美術館帰りや散歩帰りのディナーに寄りたいグルメな店を集めてみました。



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