目が覚めて夢のあと / #青ブラ文学部

（ #ショートショート 　本文595文字）

　朝、目が覚めると、ぼくはくまになっていた。
「これは、くまった」などと言っている場合ではない。

　どうやって、ママに説明しよう。階段をそろりそろりと降りていくと、ママが朝ごはんの用意をしてくれていた。
「あら、きょうは早く起きれたのね。時間があるから、ゆっくり食べて」
　ぼくは、天然のはちみつを、つぼごともらって食べた。赤い上着を着て用意しているとチャイムが鳴った。
「迎えに来たよ～！」
　ドアを開けると、子豚のピグレットがいた。

　そうか、これは夢だ。プーさんになった夢だ。これは楽しい。アニメの主人公。ディズニーで主演できるなんて。

　そして、目が覚めると、ぼくはしろくまになっていた。白くまアイスは好きだが、自分がしろくまになるとは思わなかった。これも夢だ。思い存分、楽しまなくちゃ。ぼくはペンギンたちと鬼ごっこをして目いっぱい遊んだ。

　目が覚めた。ぼくはパンダになっていた。木登りが上手。ころころ歩くし、ころころころがる。シロクロ模様の人気者。みんながぼくのことを「かわいい～！」って言ってくれる。大スターだ。この笹もなかなかいけるな。ああ、これも夢だ。

　目を覚ますと頭がくらくらした。自分の手足を見ると、ちゃんとパジャマを着ていた。人間のぼくだ。これが現実。でも、なんだかしゃきっとしない。きっと睡眠の質がよくなかったんだ。睡眠不足だ。

　鏡を見ると、目の下にくまができていた。夢の見過ぎだ。

すみからすみまで
くまなく読んでくれてありがとう。

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主宰： #山根あきらさん
企画： #青ブラ文学部
お題： #ぼくはくま

ありがとうございました。

では、今日はこのへんで。
はれるや( ´ ▽ ` )ﾉ。

ばいば～い！

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