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HLAB Alumni Interview #3-3 林剛弘(学校に戻ってからの取り組み)

HLABは2011年以来、高校生、そして大学生の多くの参加者が、各々のフィールドで活躍しています。今回は、HLAB Alumni Interviewの第3弾として、2012年に高校生としてサマースクールに参加し、2016年に大学生メンターとして活動されていた林剛弘さんのインタビューを掲載します。

高校生としてHLABに対して抱いていた熱い想いから、大学生メンターとして戻ってくるに至るまでのストーリーを、全4回に渡ってお送りしてまいります。( 第1回第2回 / 第3回 / 第4回

第3回では、サマースクールが終わってからの高校で取り組んだ活動などについて伺いました。

──サマースクールが終わってからいつもの高校生活に戻って、感じたこととかはありました?

学校に戻った後に、たった9日間しか一緒にいなかった人に比べて、5年くらい同じ暮らしてる人のほうがあんまり知らないなと思い始めました。日常生活に戻ったときに「今までの時間はすごくもったいなかったな」みたいに思い始めたんですよね。お互いのことそんなに知ろうとしてない雰囲気とかもあったのですが、HLABを通してイベントや環境があれば交流できるんだってことを経験してしまったので、これやるしかないなって思いました。

サマースクールの閉会式に撮った、ハウスでの集合写真

高校2年生の最後の学園祭が秋にあって、それが終わるとみんな受験モードになるんですけど、その前に何かやりたいなみたいに思いまして、自分の興味があるものとかを言い合えるようなタレントショーみたいなイベントを企画しました。

そして、企画書を作って先生に持っていたのですが、先生もそういう環境でで育ってきていなかったので、理解できない者に対して、やっぱり学校の先生としても問題を起こしたくないみたいなのがあって、ダメと言われてしました。でも、ほかの年上の先生に相談したりする中で、単発で企画を実施できました。

とはいえ、みんなもそういうこと経験したことがないので、表立って参加してくれる子は多くなさそうだなと思って、スカイプで事前にみんなに声かけて、一対一でしゃべって「こういうことやろうと思うんだけど、お前ものまねとか得意じゃん、そういうのでもいいからやってみてよ」みたいなことを話して根回ししてたんですよ。

そのうえで、ホームルームで「これだけの人が協力してくれてます」みたいな形でクラスの中心的な存在の人たちが立ち上がって、そのノリでみんな来てくれないかなということを狙って実行しました。それで、プレゼンする人のためにディスプレイ用意したり、パフォーマンスしたい人のために機材を音楽室とか軽音からとってくることとかをやっていました。

──それは裏方の始まりだった?

林さん: その原点は、HLABの大学生を見てたからというのがありますね。また、熱気とか、圧倒された経験ですね。普段は勉強している印象が強かったクラスメイトが、「宇宙が好きで、こういう雑誌読んでるんです」と宇宙についてめっちゃマニアックな話を黒板を使いながら話始める人がいたり、「ガンダムのプラモデルをめっちゃ集めてるんだ」っていって自分のガンダム部屋みたいなのの写真を持ってきたりだとか、漫談し始める人とかもいたりとか。

──それを通じてみんな今まで知らなかった一面みたいなのをお互い知るきっかけになったってことですね。

林さん: そういうのがありましたね。

──サマースクール期間中に、高校生同士でどうやって自分の高校のどういうとこに不満があってとかどういうふうに変えていけばいいのかみたいな話をしていたと聞いたのですが、詳しく教えてもらってもいいですか?

林さん: サマースクールの間に、テーマランチという企画がありました。テーマごとに興味を持ったテーマのメンバーごとにお昼ご飯を食べるという趣旨だったのですが、その時に学校改革というテーマがあって、今の学校事情に不満がある人が集まるという、ちょっとやばめの企画があったんですね。

そこで、「成績主義的なところが学校にはあるけど、人間ってそういうものじゃないよね」みたいな話をして、でも「話すだけじゃなくてやらないとだめだよね」という話になりました。実際、サマースクールが終わってから、それぞれ自分の学校に戻ったところで、僕みたいにタレントショーやってみようだとか、HLABみたいな多様な世界があるんだよということを伝えられるような企画を継続的にやっている人がいました。

学校には、HLABみたいなイベントに興味がある人が少なくて、クラスの中でも一人でやっている感じだったんですけど、個人的にそんなに孤立感を感じることはなくて、Facebookとかで、「うちの学校でも座談会やりました」みたいな連絡が来て、「おれもがんばろう」と思っていました。

そういうところから、いわゆるピアメンターシップ的なものを感じますよね。実際そうだと思うんですよね、「あいつもできるから、俺もできる」みたいなのはすごくありました。実際、終わってみればそんな難しいことじゃなかったなって思うし。周りの存在が自分のスタンダードみたいになって、自分もそういうことできるって思わせてくれる存在がいたというのは一つ大きい。

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