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【SHIMOKITA COLLEGE 活動紹介】大蔵省編

SHIMOKITA COLLEGEでは、カレッジ生が委員会やクラブ活動、マイプロジェクトで活動するための予算が約200万円割り当てられています。今回紹介する大蔵省は、その予算を配分するための予算審査イベントを運営し、カレッジでの活動の基盤を支えています。


大蔵省とは?

大蔵省は、2022年に発足したカレッジプログラムの予算の配分を決める委員会です。カレッジの場をどのようにしていくかを自分たちで考える自治組織であるため、カレッジがコミュニティとしてどうあるべきかに関心があり、財務に関心があるメンバーが所属しています。

予算審査イベントとは?

予算審査イベントは、カレッジのプログラムに与えられている予算を適切に、より効果のある形で使うために行われています。

プロジェクトの代表は企画書を事前に提出し、イベント当日にはプレゼンテーションにて企画の内容や魅力、必要性を発表します。

予算審査イベントでの発表の様子

審査の流れ

  • 企画を考え、必要な予算を洗い出す

  • 予算書・企画書を作成し、第0次審査(大蔵省との壁打ちの時間)の予約を行う

  • 第0次審査に参加し、予算書・企画書を修正する

  • 予算審査にイベント向けたスライドを作成し、プレゼンテーションの準備を行う

  • 予算審査イベント本番に参加し、プレゼンテーションを行う

応募されたプロジェクトは、大蔵省にて企画のカレッジへの影響度、企画の新規性、カレッジのあるべき姿を描けているか、などの客観的な項目により評価され、適切な予算を配分されています。

予算審査イベントがあることで、カレッジ生がやりたいことにチャレンジし、カレッジコミュニティ全体に関心を向けられる機会が与えられています。これにより、カレッジ生は自身でプロジェクトを推進する力が身につき、自分たちでコミュニティを創っていく感覚を得られています。
また、プロジェクト自体の告知の場にもなっており、カレッジ生が今後の活動に意識を向けるきっかけにもなります。

予算審査イベントでの発表の様子

実際に予算審査イベントに応募経験のある角田さん(現在東京大学2年生・レジデンシャル・プログラム3期生)にお話を聞きました。

「最初は、予算を勝ち取ることはすごく大変なことだと感じました。でも、予算審査をしっかり行うからこそ、ちゃんとその活動をやりきろうと思えるし、自分たちでやっている感覚が生まれていると思います

僕が最初に予算審査イベントに関わったのは、昨年高円寺で出店するというプロジェクトの発表を担当したときです。沢山のカレッジ生の前で話す機会はあまりなかったため、大人数の前で話す練習にもなりました。発表中は同じチームの仲間が応援してくれたので、頑張ろうという気持ちになれました。2024年前期もイベント委員会の予算書作成を担当したのですが、大蔵省が定めた評価基準におけるその予算書の点数が一番高かったのは嬉しかったですね。

また、後期もマイプロジェクトとして、あるボードゲームを申請しようと考えています。ボードゲームという理由があることで、もっと沢山のカレッジ生が交流する動機づけになるのではと考えています。」

大蔵省メンバー体験談

今回は、大蔵省に所属する松本眞さん、石井翔己さんのお二人にお話を聞きました。

松本さん(左)/石井さん(右)

◾️2024年大蔵省リーダー・3期編入生:松本眞さん
テンプル大学2年生。経済と国際ビジネスを専攻しており、飛び級制度で2025年に大学を卒業予定。入居時から大蔵省に参加。
興味・関心:#スポーツ #研究 #プログラミング
好きなこと: 旅行やコミュニティイベントなどを参加者視点から考えて計画すること
◾️2024年大蔵省メンバー・4期生:石井翔己さん
東京大学2年生(休学中)。今年の夏までBusiness Contest KING実行委員会の局長を務める。2024年入居時から大蔵省に参加。カレッジでは9月から高校生プログラムのバディも務めている。
興味・関心:スタートアップ、起業、心理学
好きなこと:合唱、サウナ、ディズニー

大蔵省に参加した理由を教えてください。

松本さん:大学で経済と国際ビジネスを専攻していて、学んでいることを実践できると思ったのがきっかけです。ただ住むのではなく、しっかり活動に力を入れたいと思っていたため、委員会の中でもカレッジに一番影響力があり、かつカレッジの仕組みづくりに近い大蔵省に参加を決めました。また僕は大学入学までアメリカで育ったので、入居当時苦手だった日本語を酷使する環境だったことも理由の一つです。実際に議論をしたり、カレッジ全体への説明会などでも自分の想いを言葉にすることで言語力が上がりました。

石井さん:僕はまず、カレッジに一番広く深く関われる場所が大蔵省だと思ったからです。一つのプロジェクトに関わるのではなく、審査、伴走することで様々なプロジェクトを見て一緒に質を高めたり、カレッジ全体を見て動かしていくことができる点がいいなと思っています。僕自身が提供できるスキルとして、これまでビジネスコンテスト運営団体で局長をしていて、たくさん壁打ち役として色んな事業を見たりフォローアップもしてきたので、その経験も活かせると思いました。

どのような思いを持って予算審査イベントを運営していますか?

松本さん:僕が定めた2024年後期の大蔵省のビジョンは、『カレッジのプロジェクトに芯を通して、ひとりひとりの体験をより価値のあるものにすること』にしています。(前期は『カレッジの可能性を最大化する』)
大蔵省は予算審査イベント実行委員会ではありません。熱心で想いを持っているカレッジ生・プロジェクトに対して、オフィスアワーや説明会などで、構想の段階から金銭的にも心理的にも支援したいという思いがあります。

また、カレッジの学びの文化の維持も大蔵省は大事にしています。今回は大蔵省の一員としての役割(議論への参加、制度作り)だけでなく、リーダーシップが僕の大きな役割だと思っています。今回自分より後輩のカレッジ生もいるので、彼らを導き、まとめることが自分の中の役割だと考えています。

予算審査イベント説明会で話す松本さん

石井さん:自分にとって大蔵省はカレッジの各プロジェクトの『最終防衛ライン』だと思っています。

カレッジは良くも悪くもなんでもできますが、その「なんでもできる」がみんなにとっていいものなのか?カレッジだからこそできることなのか?と考えることがあります。
カレッジは、共同生活以上に学びを生み出す場所。どこでもできることを何でもしていい場所になってはいけないと個人的には思っています。大蔵省というプロジェクトを一括管理している組織があり、そこでカレッジに必要なものを真剣に考えているからこそカレッジのプロジェクトが成り立つと思っています。

実際の審査や、予算審査イベントを運営する上で大事にしていることを教えてください。

松本さん:まず予算審査イベント自体は、プレゼンテーション間でもハーフタイムショーを入れたり、自分が関わっていないプロジェクトにも興味を持ってもらえるように、楽しいイベントになるよう工夫しています。

また、大蔵省はカレッジとの繋がりをいちばん大事にしている委員会です。広報・編集委員会に、プレゼンテーションの動画を撮影してもらって公開したり、アクセラレーター委員会と共同でマイプロジェクトの支援をするための議論をするなど、HLABや各委員会との連携を大事にしています。さらに、カレッジ生ひとりひとりとのコミュニケーションが一番大事だと思っています。カレッジ生とご飯を食べている時や、イベントで会った時に、予算を使って活動してみたいことはないか聞いてみるなどしています。

大蔵省のミーティングの様子

審査では透明性を大事にしていて、評価項目に基づいた点数で客観的に判断しています。また内部コミュニケーションツールで大蔵省の写真をあげるなど、一つの委員会としてみんなのプロジェクトの支援、応援をしているイメージを見せられるようにしています。大蔵省内部の公平性も大事にしていて、議論を進める上で、大蔵省内メンバーが対等であるように、僕も一人のメンバーとして意見したり、対立したときは仲裁に入るなど、みんなの意見を大事にする心掛けもしています。

石井さん:僕は企画を実行した後に、カレッジがどう変化するかを大事にしています。単に面白いイベントをやって仲を深める、などは正直簡単にできてしまうと思っています。
カレッジにある課題は何なのか、それを解決するにはどうするのか?」をカレッジ生に考えて欲しいです。例えばさっき挙げた仲良くなるためのイベントにおいても、より多くのカレッジ生の仲が深まる、対話が増えるなどの工夫があるなら予算を出したいと思えます。ちゃんとそのプロジェクトの対象の人にどんな変化が訪れるか。変化の機会が与えられるか。を大事にしています。

実際に大蔵省として活動してみて、いかがですか?

松本さん:僕は大蔵省の中で自分のチャレンジをいくつか達成できて良かったと感じています。予算審査イベントはまだ昨年できたばかりの制度なので、新しい仕組みを取り入れながら、自分やメンバーのアイデアを実現したいと考えています。メンバーとぶつかるときもありますが、議論がしやすい場になっています。本当にこのメンバーで良かったなと思っています。

石井さん:一番嬉しかったのは、カレッジ生のプロジェクトに対する熱が上がっているのを感じたときです。予算審査イベントのプロセスを経て、予算が降りる。これをやるかやらないかで、みんなのモチベーション、やりきろうという思いの強さが変わると思います。大蔵省がみんなのやる気のサポートになっている、プロジェクトに直接関わるわけじゃなくても、カレッジ生の応援ができるのは嬉しいです。

個人的には、カレッジがどうあるべきかを深く考えられたのが一番良かったと思っています。カレッジは何をしている場所なのかはっきりわからないことが多いけれど、色んなプロジェクトを見たり、何のためにやるのかを考える上で、カレッジという場の解像度が上がって、自分がカレッジで何をやりたいか、目指すべき像がはっきりしてきました

2024年前期大蔵省のみなさん

お二人とも、ありがとうございました!


SHIMOKITA COLLEGEでの普段の様子をInstagramにてご紹介しております。この機会にぜひ、ご覧ください。


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