HLAB Alumni Interview #7-3 山根寛(教育業界に飛び込んでみて)
HLABは2011年以来、高校生、そして大学生の多くの参加者が、各々のフィールドで活躍しています。
今回は、HLAB Alumniにインタビューをしていく企画第6弾として、2011年参加者、2014,15年大学生スタッフであった山根寛さんのインタビューを掲載します。
インタビューは4回に分けてお送りしてまいります。(第1回/第2回/第4回)
第3回目は、就職活動についてお伺いします。海外就職もあり得る中で、日本の教育業界に飛び込んだ、その理由とはなんだったのでしょうか。
──今働かれている会社に行くきっかけとして、HLABの経験の影響はありますか?
山根:はい、すごくあります。教育に関わりたいなって思っていたことから、今の会社にたどり着いたんだけれども、結局やりたいと思わせてくれたきっかけは、他にもいろんなものがあったけれども、中でもHLABは大きかったかなと思います。
──具体的にはどういうところでしょうか?
山根:HLABの大学生スタッフとして参加した時は、参加者に「この先、自分には何ができるか」というのを気づいてもらえたらいいなっていうのを目標として参加していました。自分に自信を持って、「自分がAまでしか行けない」と思ったけれども「A++位まで頑張れるんだな」っていう事を知ってほしかったです。ほら、自分でブレーキをかけちゃう子も多いから、もうちょっと頑張ってみようみたいな気持ちになってくれたら嬉しいなと思って参加していました。
それで、すごくやりがいのあることだなというふうに思いました。教育に限らず色々な仕事がそういうことに繋がっていると思うんですけど、でも、やりたいのある仕事がしたいな、と。教育が、自分にとってやりがいのある仕事なんだなっていうのがありました。
──そこから現在ではどういう形で教育に携わっているんですか?
山根:就活の時に、自分にとってやりがいを感じられる仕事がしたかったから、まず教育というところから入って、教育の現場をまずは知りたいなと思いました。
だから、卒業してすぐにアメリカの教育に携わるというよりは、一旦日本に戻って来たい、日本の中学高校教育に対して手助けがしたいと思ってたんだけれども、生い立ち的に自分は日本の教育を知らなかったんです。
小学校はマレーシア、中高は一般的ではない学校、大学はアメリカだったので、いわゆる日本の教育を知らなくて、日本の教育をちゃんと受けていないし、それに対してどういう課題があるのかもわからなかったんです。
それで、どういう課題があるかを知ろうと思って、今の会社に入ろうと思いました。いまは、自分が働いている会社の中の教育サービスの営業をやっていて、現場に行って学校の先生と話して、先生が何をお困りなのかって言うのを聞く仕事なので、目的にしていた「現場を知る」って言う意味ですごく勉強になっています。高校教育への理解を深めるっていうのが、今のフェーズです。23歳にして改めてセンター試験の仕組みとかを学ぶみたいなこともしてます。
──センター試験もこれから変わるんですよね
山根:今、すごく話題になっていますね。ただ、自分の場合は、そもそも今までのセンターはどういう仕組みで、これからはこういう仕組みだっていう話をするので、まずは勉強してという感じですね。
──お仕事は楽しいですか?
山根:正直、楽しいとはいえないです。しんどいことの方が多いです。やはり、新しい環境で学ぶことってすごく意味はあるけど、苦しいことですしね。
「苦しい」にはいろんな要素があって。自分にはまだ経験が足りないし、人と踏み込んで話したり、場を盛り上げたりとか苦手だったりする。営業という仕事の中で、まだまだ苦手な部分があり、しんどいなって思うこともあります。
また、日本の高校生活という、自分が今まで住んでいなかったので全然知らない世界があって、そこをみんな卒業して、当たり前のように大学に行くということを自分は全然知らないんだなっていうふうに思っています。
自分はすごく力になりたいと思っていたけど、「何ができるんだろう」みたいな気持ちになることはあります。入社して最初の1年間は社会人はみんなブルーになるって言うけれども、本当にそうだなっていう感じです。仕事の結果も出ないし、周りに迷惑かけてばっかりだし。
今はこんな状態で必ずしも楽しくはないけれども、すごくやりがいを感じるし、自分にとっては「こういう意味があるから、今この仕事してるかな」という意味付けはしっかりと建てながら仕事をしています。
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