HLAB Alumni Interview #7-2 山根寛(寮生活の思い出)

HLABは2011年以来、高校生、そして大学生の多くの参加者が、各々のフィールドで活躍しています。

今回は、HLAB Alumniにインタビューをしていく企画第6弾として、2011年参加者、2014,15年大学生スタッフであった山根寛さんのインタビューを掲載します。

インタビューは4回に分けてお送りしてまいります。(第1回/第3回/第4回

第2回目では、山根さんの大学生活について伺います。山根さんにサマースクールと大学生活を比較してもらいつつ、寮生活の価値について語っていただきました。

──大学時代の話を聞かせてください。何年に入学されたんですか?

山根:2013年9月入学です。

──ということは1年生が終わったタイミングでHLABにまた戻ってきたのですか?

山根:そうですね。

──どうして戻ってこようと思ったのですか?

山根:高校生の時に良いプログラムだなと思ったのと、夏休みに海外から帰ってきて時間があるなっていうのと、やはり日本の大学生と知り合う良いチャンスだなと思ってHLABの運営に参加しました。

──当時は、アラムナイが大学生になって戻ってくるっていうのは当たり前でしたか?最近だと3割位は戻ってくる傾向にあるんです。

山根:ありました。2013年は確か野村善文がいて。高校生の時も一緒だったからすごい印象に残っています。

──それは目立っていたという意味で?

山根:いいえ。野村善文は、高校生で参加した時の横山さんのワークショップでペアでした。僕はその時点で海外に行くと決めていましたが、彼は考えてなかったんです。でも僕は彼はHLABを通してすごく変わった子だなと思っています。

 その時、彼は、高校生活でバスケもうまくいかない中で生徒会長も頑張っていて、日本の大学に進学しようと考えていました。でも、HLABに参加してから、海外大学を意識しだして、本当にハバフォードという海外大学に受かったんです。そういう意味で、僕は横山さんのワークショップですごくドメスティックな状態だった彼を見ているから、のむさんがHLABを通して変わっていったっていうことが、HLABが高校生に与える影響っていうことの良い例として思い浮かびます。

──大学時代、学部の勉強している時代はどういう生活を送っていましたか?

山根:授業はとにかく楽しかったなーというのがあります。経済学部だったのですが、経済以外にいろんな授業取りに行って、演劇だとか哲学だとか、体育で水泳の授業を取ったりしていました。卒業するには180単位必要なんだけども、200単位取ろうが250単位とろうが単位数にかかわらず学費は一緒なので、これだけトップレベルの授業があるんだから取らないともったいないよなと思って、いっぱい授業を取っていました。

また、勉強以外については、寮の友達とダラダラ過ごしたり、大学内の部活みたいなのに入ったりしたのですが、いわゆるHLABみたいのアクティビティーはそんなにしていませんでした。

──2014の運営の時にはHL(House Leader、バイリンガルの学生として高校生をサポートする役割)をやってたんですか?

山根:そうです。2014のHLの時は、EC(Exective Committee、実行委員会)が作ってくれたものにHLが乗っかるっていう感じで、こっちがコンテンツを頑張って作るって感じではなかったです。どちらかというとSLと密接に付き合うことをがんばって、SLとは今も仲良いです。

──サマースクールって寮生活を体現するという趣旨でやっていると思います。2011年の時に体験した鳳明館でのサマースクールの生活と、スタンフォードの寮での生活に合致することってありますか?

山根:体験という意味ではすごくいいと思います。HLABは亮介さんが寮に強いこだわりを持っていることもあって、期間が限られてるっていう意味でも、完全な寮生活です。

一般的に言われている寮生活に比べて至らない事はたくさんあるけれども、やはり1週間で食事を共にするっていうことが体験できるって、それこそ24時間も学び続けるところというのはすごくいい。

──寮の生活で新しいアイディアや考えが生まれたんですか?

山根:寮生活では、日ごろからそういう会話ばっかりじゃなくて、やっぱり一緒に住んでるわけだから、どうでも良い話が9割で真面目な話が1割って感じだから。そういう意味で自然ですね。

寮生活のいいところって気づかないうちにくだらない話からちょっと大きい話につながるっていうところです。やはり、HLABは期間が限られているから合宿感が強くなって、こっちから仕掛けを持っていくっていうか、テーマを決めて話させたりとかしていくわけじゃない?でも、やはり教室以外のところで学ぶって言う意味では近いものがあります。それは、海外大学生活を体験したスタッフとして共通するものがあるなっていうふうに思っています。

── 亮介さんは「大学生活1番の思い出は寮だ!」ということをよく言うんのですが、山根さんにとってもそうでしたか?

山根:やはり、何が1番大切だったかって言われたら、寮生活です。

たしかに「寮生活を通して何が得られましたか?」と言われると、ちょっと答えに困るんだけど。プロジェクトを達成したとか、学力が上がりましたとか、そういうものは全然ないけれども、「体験できてよかったな」とか「楽しかったな」と感じています。

──僕も高校の時、友達とサイゼリヤ行って食べてる時間をすごく覚えています。大切な思い出って、生活の本当にすぐ近くのところにあるものだなっていうふうに思います。

山根:本当にうまく言葉にできないんだけれども、寮生活は良いと思います。もしかしたら、外に出て課外活動するとか、バイトするとか、もっと建設的な時間の過ごし方があったかもしれない。そういう意味で、寮の中で過ごした時間は100%建設的ではなかったかもしれないかったけれども、充実感はありました。

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