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100kmウォークを完歩するために (2)
今回は100kmウォークのための練習のポイント(練習そのものではない)についてまとめたいと思います。
100kmウォークと練習
100kmというのは歩くにはだいぶん長い距離なので,練習なしというわけにはいきません。
100kmウォークの大会以上に,フルマラソンの大会は多いですが,フルマラソン42.195kmを練習なしで走る…といったら結構無謀そうな気がしますよね。
走るのと歩くのとで,種目は違いますが,距離だけで見ればフルマラソンの倍以上。練習なしというのは無謀な試みです
(余談ですが世の中には100kmを走るウルトラマラソンやそれを上回る100mil(160km),さらにそのトレイル(山を走る)版もあってびっくり。)
その一方,フルマラソンの情報と比べると100kmウォークの情報は多くはありません。完歩のためにどういう練習をすれば良いのか,悩ましいですよね。
練習:20km,30km,50kmを歩く
まず初回は10kmほど歩いてみるのがオススメ。
この際,見知った場所,安全な場所が良いので自宅から10km程度のバスや電車で行ける場所を探しておいて,そこから歩いて帰ってくる…というのが良いかなと思います。
その後は,筋トレ的なことや後述のポイントを抑えつつ,できれば20kmウォークを4-5回,30kmを2回,50kmを1回は経験しておくと良いかも。
100kmを歩くのは,20kmを5回とか,50kmを2回歩くのとは全く別物なので,20kmなんとかいけるな…となってきたら20kmを沢山やるよりは,徐々に距離を伸ばしていって,少なくとも50kmを1回は踏んでおきたいですね。
練習の視点
これらの練習は体力・筋力を付ける他,装備や自分の体のクセを確認する側面も同程度に有している・持っておいた方が良いかなと思います。
補足:いわゆる普通の練習(トレーニング)について
とはいえ練習のポイント…と書いてあったら,普通は「いわゆるトレーニング」について,教えてくれるのかな?と,期待してしまいますよね…
と,いうわけで,それらについても申し訳程度に少しだけ。
まず,体力・筋力面は,初回にご紹介した各記事や,こちらの記事の内容がとても参考になると思います。
この他に,体力・筋肉面では,フルマラソンなどのものも参考になります。
こうした練習にはGPS搭載のスマートウォッチや,CASIOのRunmetrixなど,ペースを測定&通知してくれるデバイスがあるととても良いです(一番最初は,スマホのランニングアプリ(無料のもの)でも良いですが,バッテリーがぐんぐん減るので,できれば専用機が…)。
ペースの目標ですが,一般に人間の歩行速度は,時速4キロから5キロ,時速5キロなら1キロを12分で歩くペースです。上記のデバイスやアプリを使って,キロ12分ペースで10キロ歩けるようになりましょう!これはそんなに難しくない目標のハズ。
その次は信号待ちなど停止時間を含めてキロ12分台,できればキロ11分台で20kmを歩けるようになれたら,完歩の確率は高まりそう!
ペースを保つには,片耳にだけイヤフォンを付けて音楽を聴きながら歩いたりするのも良いかもしれませんね。
体のクセの確認
ここからが今回のnoteの本題,トレーニング以外の練習の観点です。
まずは,体のクセを把握する・しよう!と思って練習してみると良いかなと思います。
私の場合,手汗や脚汗をかきやすいタイプで,どうしても脚にマメができてきたりします。これが私の体のクセですね。
ただ,何度も経験しているとマメができる場所も分かってくるので,テーピングであらかじめケアしておいたり,相性の良いソックスをはいたりすることでかなり低減できます。
実際に長距離を歩かないとマメは出てきませんし,試行錯誤するには回数をこなす必要があり…
マメの他,足首が痛くなる場合は足首にテーピングもしておきたいですし,膝が弱い方は膝にテーピングも。
テーピングもいろいろな種類のものがあり,伸びるもの,伸びないもの,粘着剤の成分の違いなどなどあって,合う合わないがあります(私の場合,特定の会社のもの以外,12時間以上貼っているとかゆみが出てきます)。
大会中に痛みが出ても,その場で対処は難しいので,痛みに耐えるかリタイアかの2択になります。また,痛みはパフォーマンスをかなり悪化させるので,可能な限り避けたいところです。
練習を通じて,ポイントを洗い出し,予防できるととても便利です。
あとは,長距離練習を繰り返すと補給のタイミングも分かってきます。
100kmは長いので,上手く飲み物をとったり,食べ物を食べるのがとても大事。
そのためには,何を飲食するか,どのくらいのタイミングで飲食するか,もポイントになってくるんですね。
補給は補給で別に書くつもりですが,疲れてるときに自分の口に合うものが何か,疲れると食べられなくなるタイプかどうか,どういうサインが出たら食べたほうがいいか…などなど,練習で洗い出しておけると安心です。
装備の確認
100kmどころか,多くの方は20km歩くこともあまりないと思います。当然,なにが必要で何が不要か,よく分かりませんよね…。
特に初心者はよく分からないから,とりあえずあるだけ持って行って,重くて疲れて…みたいなことも起きたりしちゃいます。
具体的な装備は別のnoteで記載しようと思いますが,実際に持って歩いてみないと,自分にとって本当に必要なもの,そうでないものの区別は付けづらいです。
また,同じ装備でも少しカスタマイズしたい…みたいなことがあります。私の場合は,ランニングザックの胸のところにスマホを入れるので,少し縫い付けてポケットの底を浅くしたり,スマホの操作がしやすいようにグローブの指を切り取っておいたり…などなど,使いやすいようにちょこちょこと装備をカスタマイズしています。
ザックもこんなに大きくなくて良いとか,スニーカーの中敷きはこっちの方がしっくりくる,靴下はこっちのほうがしっくりくる。などなど,実際に使ってみると,いろいろ出てくるものです。
というか,やってみないと気づけません。
100km,22時間は長いですし,基本的に歩きっぱなしですので,小さい不便も積もり積もって結構なストレスになったり,体の痛みなどに繋がってきます。
練習を通じてベストな装備の組み合わせを見つけ出して,カスタマイズしておくと歩くことに集中できて楽しめます。
どこで練習すれば良いか
2回やってみての感触では,本番コースの一部を歩いてみるというのがベストです。
道が分からない…というのは結構ストレスですし,地図の確認は時間もスマホのバッテリーも消費します。特に終盤,疲れているし,暗いし,参加者の間隔がまばらになって,前後に参加者が見えないし…となると「この道で良いのかな?」という不安は結構な敵です。
私の場合,見たことない素敵な景色は写真も撮りたいので,そうなると更に時間とスマホのバッテリーが…
知ってると,「この辺まで来たな」とか「もうすこし行くとコンビニがあるからそこで補給できるな」というのも分かって,気楽にどんどん歩いて行けます。
20kmを5回練習すれば全コース制覇できる計算ですし,可能なら本番コースを歩く…というのが練習に最適です。
Tokyo Xtreme walk に限って言えば,多くのコースが箱根駅伝とかぶっていますので見所も多いですし,道も広く,迷い箇所が少ないという点でもオススメです。
横浜以降のコースを歩けば,鉄道駅も近いので,疲れたらその場で切り上げて電車で帰ることもできますし,コンビニも多く,オススメです。
全然コースと関係ないところだと,山手線1周もとても楽しくてオススメです。どういうルートにするかによりますが1周40キロ前後,1キロちょっとごとに駅があるので,お手洗いも安心。私は半年で4周くらい歩いちゃいました。
他にも,いろんな鉄道路線を歩くのはオススメ。路線ごとに街の雰囲気が違ったりするので,お散歩としても楽しめますよ!
いつ練習すれば良いか
本番コースは特に,夜に歩くコースは夜に歩いた方が良いだろうとは思うのですが…
女性の場合は特に,やっぱり夜は不安ですよね。
Tokyo Xtreme walk に限ると,幹線通り沿いで夜でも明るくって歩きやすいし,怖さを感じる箇所は多くはありません。それでも一人はオススメしません。
どうしてもの場合は少なくとも2人で歩きましょう。
ただ,練習は昼間だけで十分だと思っています。
50kmでも上手くいくと11時間程度ですので,8時くらいにスタートすると19時にはゴールできます。
3月から5月くらいを練習期間におくと,18時くらいから暗くなりますが,19時ゴールなら夜間練習を最小にできます。
また,天候も初心者は晴れの日だけで良いと思います。
本番も雨ならDNS(Do Not Start)で初手リタイヤがオススメ。
練習のまとめ
まとめると…
20,30,50km の長距離ウォークをこなそう
トレーニングに加えて,体のクセや装備の点検の点でも練習大事
無理せず,安全にやろう
…みたいな感じでしょうか?
次回は,装備と補給をまとめたいと思います。