ひきこもりの子供に親の悲壮感はストレスでしかない!
以前の投稿で、
ひきこもりの親が絶対にしてはならないこと!
をお話させていただきました。
子供の言いなりになることは、
決して子供の為にはならない
と言わせていただきました。
その話に関連するのですが、
ひきこもりの子供を持つ親というのは、
どうしても「悲壮感」が漂っています。
ひきこもりの親の集まりに参加したとき
ほとんどの親御さんから「悲壮感」
というか、「重苦しい雰囲気」
を感じました。
私たち夫婦も当時は「悲壮感」いっぱい
の暗い表情をしていたと思います。
楽しいはずがない我が子のひきこもり
なので、はつらつとした表情にならない
のは当然で、「悲壮感」が出るのは
仕方ないでしょう。
でも
「悲壮感」をひきこもった子供の前で
出すのは、マイナスにしかなりません。
どういうことかと言うと、
ひきこもっている子供は、
ひきこもりをしているという現実に
対して、負い目や罪悪感、劣等感を
感じています。
(注、感じていなタイプもあります)
ですから、
親と顔を合わせたりした時に、
親がとても暗い顔をしていたりすると
“自分のせいなんだ”
と察するのです。
そして「腫れ物に触る」ように対応する
親に対して、
「自分は普通ではないんだ」
「とっても迷惑をかけている」
という特別感をいっそう助長します。
すると、
「自分が生きていることに意味がない」
「自分は誰にも必要とされていない」
という気持ちになっていきます。
つまり、
親が辛そうだったり、苦しそうな時、
その表情や雰囲気を感じると
ひきこもった本人が、逆にストレスを
感じるのです。
親御さんからすれば、
毎日ひきこもりと対峙し、
とても大変で苦しいわけなので、
当然そういう状態になるでしょう。
明るく、さわやかな表情で
ひきこもりの子供と、対峙できれば
いいですが、そんな簡単には
いかないのが現実でしょう。
でも、
子供をひきこもりから立ち直らせる場合
とても重要な事なので聞いてください。
例えば、私の家庭で起こったことですが、
娘がひきこもるようになって
長期化すると、目に見えて精神状態が
不安定になってきます。
当時、娘とコンタクトできるのは、
妻だけだったこともあり、
暴言を吐いたり、時には暴れる娘と
毎日対峙していました。
妻は、娘との関係に疲れ果てて、
一時はノイローゼになるほどでした。
食事を運んだり、
排尿や排便の処理までも部屋でしていた
娘の世話をしていました。
妻の表情から生気が失せたのも
ちょうどその頃です。
毎晩夜中まで娘と対峙して寝不足のまま
仕事に出かけていましたが、精神的にも
限界になって退職しました。
仕事も辞めた妻でしたが、
時間が出来た分、娘と過ごす時間が増え、
今まで以上に娘と対峙する時間が
増えることとなりました。
この時期を境に、
娘のわがままや暴言、暴力は、
ピークを迎えることとなりました。
結局、妻が退職したことで、
すべての時間を娘だけのために費やす
という生活は悪循環しか生まなかった。
ひきこもった娘から妻への依存が増長し
今まで以上に2人ともストレスを抱える
という悲惨な状態です。
妻は、当然ですが毎日
“真っ暗な表情”
で、家庭内すべてが暗黒のようでした。
この当時、
あまりにも妻の状態が酷いので、
心療内科へ行ったのですが、
精神科医から、
「娘さんを置いて避難するべき」
と言われたくらいです。
当時それを聞いた私は、
とても憤りましたが、
今はその意味も理解できます。
つまり、子供は母親に依存し、
母親も子供の依存を受け入れることで、
相互依存のような状態だということ。
このままだと、
共倒れになると感じた私は、
ある決断をします。
娘と過ごす時間を区切り、
娘と距離を置く為にも、
妻に仕事復帰するように言いました。
少なくとも仕事に行っている時間は、
娘のことを考えなくてもいいように、
仕事をするようにしたのです。
また、
今まで深夜まで娘と対峙していた妻も、
仕事があることを理由に、きっぱりと
時間を切って対応するようにしました。
休日には、
できる限り私と妻で出かけたり、
食事に行ったりするようにして
娘一辺倒の生活をなるべくしないように
心掛けました。
自分たちは自分たちで、
違う空間を持つようにし、
ひきこもりの世話だけという異常な生活を
変える努力を続けました。
数か月経ったころには、妻にも生気が蘇り、
不思議なことですがひきこもった娘にも
変化が表れ始めました。
少しづつですが、
娘と普通の会話ができるようになり、
快方に向かっていったのもこの頃です。
もし、
あなたのお子さんがひきこもりで、
四六時中いっしょにいて世話をしている
のであれば、それは決していい方向へは
向かいません。
簡単に行動を変えられないないことは、
経験した私たちが一番わかります。
でも、
親が普通に対応できるようになることで
引きこもった子供のストレスも
溜まりにくくなるのです。
“悲壮感漂う親”
を目の当たりにしなくてもよくなった
子供は、自分が「特別な存在」だという
意識を徐々に、なくしていきます。
親が普通に生き生きとしている。
できれば、
親も人生を楽しんでいる姿を、
子供が感じることで前向きな思考を促し
自立する気持ちが芽生えるのです。
我が家で行ったことですが、
効果がありましたので、あなたにもぜひ
お伝えしておきます
我が家に訪れた
「毎日笑顔で話せる親子関係」
があなたにも訪れることを願って・・・
最後までお読みいただきまして
ありがとうございました。
あとがき…
悲壮感ただよう人って、
世の中にいっぱいいますよね。
世界中で自分が一番辛いという
雰囲気を身体全体から感じるような
悲劇のヒロイン的な人。
そういう人にかかわりたいですか?
近づきたいと思いますか?
私は、元気で爽やかな明るい人に
近づきたいし自分もそうありたい
と思っています。
どうしようもなく苦しくて辛い
という状況の時にはどうしても
自分を追い込みがちです。
子供はそういう親の状況を
とてもよく観察しています。
観察というよりも直感的に察知する
と言ったほうがいいでしょう。
なにげなくついたため息や表情を
見逃さないのが子供です。
辛いことに無理をしてフタをする
という意味ではなく、
自分自身が楽しめることや
好きなことを探してみましょう。
好きなことをしている人の目には、
悲壮感なんてこれっぽっちもない。
そんな日々が増えてくると、
子供の状況も不思議と変化して
快方に向かっていきます。
好きなこと、やりたいこと
思い出してみてください。
最後までお読みいただきまして
ありがとうございました。
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