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駆動系について(MS編)


 こんにちは。低男産業です。

 今回はMSの駆動系、特にフレキシブルと呼ばれる改造を施したものの駆動系について書いて行きます。あまり初心者の方には向かない記事ですのでご注意ください。

 駆動系というと外から見えない為、特に初心者の方は気になる部分だとは思うのですが、駆動系に手を加えるのはローラーやバンパー、タイヤなどの目につく部分のセッティングを色々と試し、ミニ四駆というものをある程度分かってきてからが良いです。そもそもMSの駆動系は完成度が高く、手を加えなくても速さに関しては十分だと思います。そこで今回の記事では速さを上げるというよりは、速度変化を起こしにくい駆動系作りをテーマにして書きます。いわゆる「抵抗抜き」と呼ばれるようなギヤを固定したり歯先を加工したりするような方法ではなく、Aパーツに微調整を加える方法です。

 そもそも現代のミニ四駆公認競技会では、多少駆動のロスがあっても速さはモーターでカバーできる事が多いです。2019年のウィンターGPのように立体コースでも秒速8mを超えるようなレイアウトだと流石に駆動系にも気を使う必要が出てきますが、そういったレイアウトはほとんどないのが実情です。

 じゃあ速いモーターさえあれば駆動系は適当でいいって事?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実はそうではなく駆動系をしっかり組む事による明確なメリットが存在します。それは公認競技会ではジャンプや減速セクションがあり、再加速が必要であるという点に関係しています。

 上に書いたとおり。公認競技会では減速が必要な個所、もしくは減速を強いられるセクションなどが数多く配置されている事が多いです。つまり全力で走っているように見えるマシンでも様々な所で減速をしています。減速したら当然再加速する必要があるのですが、ここで駆動が悪いと再加速に時間がかかります。もちろんモーターパワーでカバーできる部分もあるのですが、モーターの出力が大きければもちろん電池の消費も激しくなりますからなるべく電池の消費を抑えるためにも駆動が良いに越したことはありません。

 では、勝つための駆動の本題に入りたいと思います。まず公認競技会において大事な事の一つに再現性を高める、という事が挙げられます。公認競技会で優勝する為には5周×5レースの25周を完走する必要があるわけですから、速くなったり遅くなったりしていては勝つのは難しくなります。その再現性を高める為にできる事が、駆動系にあるというわけです。

ここから先の内容は、

1.ピニオンギヤ
2.カウンターギヤ・シャフト
3.スパーギヤ
4.ドライブシャフト・タイヤ
5.Aパーツ

これらの項目に分けて書いていきます。それでは、よろしくお願いいたします。


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