なぜバーベキューなのか
はじめまして。
北海道バーベキュー協会会長のYOSHIです。
この会を始めるきっかけとなった私のバーベキュー体験をお話ししましょう。
1990年代、私はアメリカの中西部、ミズーリ州というところに住んでおりました。農業地帯です。大きな町ではセントルイスや牛肉の集積地でもあるカンザスシティー(この町はカンザス州とミズーリ州にまたがっています)があり、肉をよく食べる土地柄でもあります。私はそのどちらでもない、小さな町に住んでました。
週末になると、いや、週末だけでなく、天気がいい日は家々のバックヤードから火おこしの煙が上がり、バーベキューモードに入った人たちが多いのが感じられます。アメリカを思い起す代表的な匂いとして、私はこのバーベキューの煙と、芝刈り機が芝を刈ったあとのフレッシュな植物の匂いがトップ2です。
家のバックヤードには「ほぼ必ず」と言っていいくらい大きなフタ付きのグリルがあります。炭だったりガスだったりしますが、それは日本ではお目にかかれないようなもので、私も「いつかはガスグリルが欲しい」と思っていました。日本式の「焼肉」とは全く違った料理文化、その簡単さと楽しさに影響を受けました。日本のような薄切り肉はアメリカの田舎にはないので、日本の基準でいうととても分厚いステーキ肉や塊肉がスーパーで売られていました。当時は、どうやって料理してよいかもわからず、リブアイとかTボーンとか部位の名前もよくわからず、持て余していたのを思い出します。
ご当地のバーベキューソースがまたうまかった。ミズーリ州のニックネームは"Show-Me State". とにかく「見せてみろ」という土地柄なんだそうですが、その名を冠した"Show-Me Steak Sauce" という、スモーク風味の甘みの強いバーベキューソースがご当地ソースとして有名で、私は大好きでした。
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さて、日本に帰ってきてから、アメリカのバーベキューを懐かしく思いながらも、日本ではなかなかできそうにないな、と忘れかけていた頃、知人が「こんなバーべーキューがあるよ」と送ってくれた写真に目が釘づけになりました。
パーティー然とした美しい場の雰囲気、コンロの回りに座りこむのではないスタイル、アペタイザーのレイアウト、そしてフタ付きグリル!
いちいち美しいじゃん!
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この出会いは2021年12月でした。
写真は、日本でのご当地バーベキューのパイオニアである、四万十リバーベキュープロジェクト(後に知り合いとなりました)のものでしたが、「こんなことをやっている人たちが日本にもいたんだ!」というのがまず思ったこと。
これはつながるしかない!と決意し、事が動き始めたのです。