こんなに違う世界の「肉事情」
3日間に渡る「十勝バーベキューウィークエンド」のキックオフは2024年10月11日、帯広の中小企業家同友会とかち支部主催の座学セミナー「「こんなに違う世界の肉事情」です。
講師は3日間とも、日本バーベキュー協会の下城会長。東京から来ていただいています。バーベキュー世界大会への出場多数、本格的バーベキューを日本に広めるために日々飛び回っている方です。
当日の講演のレジュメから。
・肉も仕組みも違う日本のバーベキューと海外のバーベキュー
▶ バーベキューは大きな肉を焼いて切り分け分配するのが基本です。調理方法としては、Low & Slow. 数時間から10時間以上もかけてじっくり焼く肉も多いのです。
▶ バーベキューの目的は食事ではなく食を通じた仲間作りや人の繋がり作り、なのです。コミュニケーションを深めるためにバーベキューがあります。
・バーベキュー三大ミートとは?
▶ ビーフブリスケットbeef brisket、ホストンバットBoston butt、ポークリブpork ribs です。馴染みのない名前が多いかと思いますが、ブリスケットは日本では「ブリスケ」と呼ばれて「売りにくい肉」の代名詞にみたいになっています。普通に焼くととても硬くなるので、だいたいひき肉にされています。何とももったいないことです。ブリスケットは15時間くらいかけて、低温で調理します。これがうまく焼けるようになると、1人前です。
・バーベキューグリルではなく、バーベキュースモーカーが主流
▶ スモークこそバーベキューの成功の決め手です。炎はバーベキューに不要です。肉と火を放す、オフセットが大切です。
というような話をしていただきました。
肉の生産者の方もいらっしゃいました。日本で本格的なバーベキューで使える肉を買うのはとても難しいのです。そもそもそのようなカットで流通していないのです。いちばん簡単なのは、コストコ(Costco)でしょう。あそこに行くと、バーベキューで使いやすいようにカットされた塊肉が買えます。日本の普通のお肉屋さんではない品揃えです。
あとは通販。ミートガイやアミーゴスがバーベキュー協会でもよく使うものです。ですが、お肉はだいたい輸入肉です。国産肉ではバーベキューができない、百歩譲っても、とてもやりにくい!
そこに肉の生産地十勝のチャンスがあるのではないでしょうか?
国産肉のブリスケットや、ポークバックリブ、ボストンバット、リブフィンガー、なんてのが出てくれば、バーべーキュー好きは「おお!」となること間違いありません、きっと!