Q.楽譜は読めた方が良いですか?
TwitterのDMに楽譜関連の質問をよくいただきます。
三味線譜から五線譜へどう変換したらよいかわからない、三味線譜すらわからない、はたまた三味線に楽譜って必要ですか?といった質問が多いです。
ですので今回は楽譜の重要さについて書こうと思います。
結論から言うと、楽譜は読めた方が断然良い
これからの時代は三味線などの和楽器は単体で演奏活動をして行くには限界があります。
津軽三味線の曲弾きも最初はインパクトもあり、ある程度活動できますが曲弾きだけではそのうちに飽きられてしまいます。
そうなると活動内容を広げるために他の楽器とのセッションやオリジナル曲を作る時に楽譜の読み書きができないと難しいです。
とくにこれからプロの演奏家としてやっていこうと考えている人は三味線譜、五線譜とも読み書きができた方が良いです。と言うより必須と言っても良いかと思います。
五線譜は音の会話が出来る
僕は三味線だから日本語で話し、私はピアノだからドイツ語で話し、ゲストの胡弓は中国語で話していたら会話は成り立たないですよね。
そういった楽器や国境、ジェネレーションギャップなどの垣根を超えて音の会話が出来るのが五線譜です。
ですがプロとして活動している人の中でも楽譜の読み書きができない三味線演奏家が大勢いるのも実情です。
勉強の仕方
先生や大御所の歌手、演奏家の中で楽譜の読み書きを教えられる人が少なく、三味線譜等の教材が少ないのでどう勉強したら良いのかわからずそのまま手付かずでいる人が多いと思います。
勉強の流れとしては三味線譜を読めるようになってから五線譜に入っていきます。大体がこの流れで僕もそうでした。
ですがこのやり方は非効率であると今は思っています。
五線譜の方が教材本や情報はネットにありふれています。
最初から五線譜(の教材)を使って(主流で)三味線譜を覚えていった方がはるかに良いです。
ちなみに僕のレッスンではそうしています。
またそういう現場がないから勉強の必要がないし、勉強しても忘れちゃうって声もよく聞きます。
それなら自分でその現場を作ればいいだけのことです。
僕が演奏家活動していた頃リサイタルや現場で使う楽譜はオリジナル曲はもちろん、民謡の楽譜も全て五線譜で書いてました。
おそらく全パート五線譜を現場で使用したのは民謡界では僕が初めてだと思います。
勉強でインプットしたものをレッスンや現場でアウトプットしていけば学び続けられます。
確かに最初は大変でした。三味線譜は何とか理解できても五線譜は難しかったです。
またFinaleという楽譜作成ソフトを導入した時は使い方が全くわからず、ちょっと書くと調べて、またちょっと書くと調べての繰り返しで何度も
「手書きの方が早いわ」
と思いました。今となっては懐かしい思い出です(笑)
まとめ
楽譜が読めない若手の三味線弾きと現場が一緒になった時に
「楽器を持たない勉強もやっておいた方が良いよ」
と、よく言ってました。聞く耳は持たれませんでしたが(笑)
スキルアップ、活動内容を広げるためにも楽譜は必要です。
また独学で学ぶこともできますがかなり大変です。先程五線譜の教材や情報はネットにありふれていると書きましたが、正しい情報かの判断が出来ない可能性があります。
幸い僕が勉強を始めた時は今みたいにネット環境が整っていない時代でしたので誤情報に惑わされる事はありませんでした。
ただ周りにわかる人がいなかったので自分で試行錯誤し、現場で経験して、トライ&エラーを繰り返して今に至っています。
今はその頃よりも楽譜が読める人も多少は増えていると思うのでこれから始めようと思っていて教室や先生を決める際に、三味線譜だけでなく五線譜も読み書きができる先生かどうかを判断材料のひとつにしてみても良いかと思います。
それとすでにプロとして活動していて楽譜の読み書きが出来ない人も、今からでも遅くはないので勉強してさらなる活躍をしてほしいと思います。
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