【マッチレビュー】山口パッツファイブ 〜新たな航海〜 #8
GAME1
岡山98-97山口
(19-30,25-22,25-22,29-23)
1Qの岡山はピックアンドロールを起点としたオフェンスでシュートチャンスを作っていった。そのオフェンスから7.フィリップスや12.サミュエルのインサイドでの得点を作ると、山口がそのピックアンドロールにヘルプでディフェンスにいくとアウトサイドから18.岡田、31.髙畠の3Pシュートが決まるという形を見せた。
山口は岡山の高い位置からの激しいディフェンスに対し、ガード陣のドライブで打開をしていった。9.重冨の得点から始まり、11.山口の連続得点など、ターンオーバーをせずに良いオフェンスができていた。
中盤以降は良い距離感のディフェンスからオフェンスに繋げた山口が8.下山、77.川上の3P攻勢で差を広げた。19-30で山口のリードとなった。
2Qはスティールからのイージーバスケットで先制した山口が良い流れを掴むかに思われたが、直後のターンオーバーから岡山の反撃を許す。0.花田の2本の3Pシュート、7.フィリップスの2Pシュートで点差を縮めた。
それでも山口は岡山のゾーンディフェンスに対して3Pシュートを中心に得点を重ねた。7.ケンドリック、8.下山、31.富田で4本、1.エイブラムのゾーンの間からのジャンプショットで4得点とこのクォーターもオフェンスは良い流れだった。前節、ゾーンに対するアタックに苦戦していたが、1週間でそれを改善してきたようだった。
最後は岡山が7.フィリップスのダンクと91.佐藤のフリースローで点差を詰め、44-52と山口のリードとなった。
3Qは互いにスコアが動かせず重苦しい展開の出だしとなった。12.サミュエルの投入で岡山がリズムを作り出し先にスコアを動かした。すると、12.サミュエル、18.岡田の連続3Pシュートが決まり、4点差まで追い上げる。
山口は14.ジャクソンのタフショットが決まるものの、なかなかうまくいかず、セカンドユニットの投入により、ようやくオフェンスがよく回り出した。32.吉川の3Pシュートが2本決まるなどして何とかリードをキープ。69-74と5点のリードを保った。
4Qは2点ずつを交互に取り合う出だしとなった。その中で32.吉川のスティールから8.下山の3Pシュートで初めて連続得点を奪った山口がペースを握った。1.エイブラム、7.ケンドリックの得点で12点の差を持ってオフィシャルタイムアウトとなった。
しかし、オフィシャルタイムアウト明けに岡山が猛反撃を見せる。7.フィリップス、12.サミュエルでインサイドを攻めると、山口のアンスポもあり、4.パーマーのフリースロー、2Pシュートで1ポゼッション差の展開に突入。
18.岡田の3Pシュートで同点に追いついた岡山は残り25秒からのオフェンスで痛恨のターンオーバー。11.山口のフリースローで再び2点のビハインドとなる。しかし、残り7.9秒からのオフェンスで4.パーマーが3Pシュートを決めて逆転。最後の山口のオフェンスはシュートまで持っていけず岡山が逆転勝利を果たした。
山口は攻守において4Qオフィシャルタイムアウト明けの試合の進め方に稚拙さが見られた。オフェンスでは焦りが見えるような速いタイミングでのショットが続き、リバウンドを簡単に確保された。ディフェンスでは、相手をマークするのが遅く、先手を取られ速いタイミングでのショットを許した。
このように攻守両面のポゼッションにおいて、時間を消化することに失敗し、反撃の隙を与えてしまった。
GAME2
岡山78-84山口
(16-17,20-23,22-25,20-19)
立ち上がりの山口はゾーンで守ってファストブレイクという十八番のプレーで連続得点。0-6のランを作って岡山にタイムアウトを取らせることに成功する。
岡山はタイムアウト明けにようやくリズムが生まれ、7.フィリップスのドライブから6得点、3.浦野と12.サミュエルのピックアンドロールを起点としたオフェンスで山口を苦しめた。山口の1.エイブラムに1つ、14.ジャクソンに2つのファウルを強いたことも好材料であろう。
1Qのスコアは16-17。山口の1点リードとなった。
2Qは岡山が先手を取り、ファストブレイクから91.佐藤が得点を奪い逆転。その後の0.花田の2本の3Pシュートはボールが良く回り完全にオープンな状態でのショットだった。
山口は流れが悪くなりかけたところで77.川上のオフェンスリバウンドからのバスケットカウント、7.ケンドリックのバスケットカウントで繋ぎに成功すると、25.田中、32.吉川のプレスからの連続スティールで再び前に出た。
2Q中盤のこの2人からのディフェンスは素晴らしく、岡山のオフェンスのリズムを奪っていた。
終盤は点の取り合いとなり、両チームのインサイド陣が得点を挙げた。2Qのスコアは20-23。
山口が36-40で4点リードとなった。
3Qはスタートから25.田中、32.吉川を起用した山口がディフェンスからリズムを作った。変則的ゾーンディフェンスでボールマンにプレッシャーをかけると、スティール、リバウンドからファストブレイクを繰り出し一気に点差を広げていった。また、ゴール下での14.ジャクソンのブロックショットも目立っていた。
一時は15点差がついたものの、7.フィリップスのバスケットカウントからリズムを取り戻した岡山。大事なところで18.岡田の3Pシュートも決まり被害を最小限に食い止めた。
58-65のスコアで山口がリードとなった。
4Qは7.ケンドリックの連続得点でスタートした山口。11.野田に3Pシュートを決められるが、2.上松の得点で10点のリードを奪う。
しかし、昨日と同様、速いタイミングでのショットを外し、速いタイミングでのショットを許す。さらにターンオーバーをプレゼントし、わずか1分で3点差まで追い上げられてしまう。
それでも、タイムアウトとメンバーチェンジにより、悪い流れをシャットアウト。ディフェンスリバウンドを確保し、さらにはオフェンスリバウンドでリング上のボールをタップして得点を重ね、着実にリードをキープした。ディフェンス面では終始ゾーンディフェンスを敷き、少しでも相手のスピードを吸収しようという意図が感じられた。
完璧なクロージングというわけではなかったかもしれないが、昨日の敗因となった時計の進め方についての意識は感じられ、尚且つ結果として逃げ切ることに成功。前日のリベンジを果たし、78-84で勝利を飾った。
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