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【ディフェンスで掴んだ初勝利からの2連勝】 〜24-25 B3 第3節 さいたまブロンコスvs山口パッツファイブ マッチレポート〜


GAME1
さいたま67-79山口 
(14-24,17-14,19-23,17-18)

スターティング5
さいたま:ワトキンス・松井・吉田・ビエリツァ・志冨田
山口:コラム・重冨・山口・プレストン・川上

-1Q-

1Q序盤は守り合いの展開。
山口は4.コラム、15.プレストンがゴール下に君臨し、さいたまのペイントアタックを封殺する。
3Pシュートは決まらないものの、9.重冨のドライブアタックと77.川上のフリースローで先に得点を挙げる。
対するさいたまは、37.吉田と86.志冨田のペイントアタックからリズムを取り戻しにかかる。
ただ、山口は9.重冨のドライブとファストブレイクから77.川上のレイアップで連続得点。
さいたまが先にタイムアウトを請求する展開となる。

タイムアウト明けのさいたまは7.モーガンと0.シットンを投入し、ビックラインナップに。37.吉田がクロックギリギリで3Pシュートを決めるが、山口も二度のブレイクから15.プレストンのゴール下で3得点を挙げる。
終盤はさいたまのペイントアタックが冴え渡るも、山口がフリースロー、そして32.吉川のスティールと15.プレストンのブロックから31.富田が連続スリーを決めてリードを広げて終了。
14-24と山口が先手を取ることに成功した。

-2Q-

2Qも両チーム3Pシュートの精度を欠き、硬い試合展開となる。
その中で、山口は15.プレストン、さいたまは1.ワトキンスのタップで得点を挙げる。
この1.ワトキンスのタップの直後、ブレイクから14.佐藤にようやく3Pシュートが生まれ、さいたまが反撃体勢を整える。
ただ、ここで崩れない山口。
タイムアウトで流れを切り、15.プレストンのオフェンスリバウンドからの得点。21.マックスウェインJr.のバスケットカウント。ゾーンプレスからスティールを奪い4.コラムの得点と再び差を広げる。
さいたまも、14.佐藤が二本目の3Pシュートを決め、オフィシャルタイムアウトに突入する。
タイムアウト明けも互角の攻防が続く。
さいたまは根気強くペイントアタックを継続し、1.ワトキンスや37.吉田の得点を作る。
山口は外からのシュートをベースにオフェンスを作り、4.コラム、9.重冨が得点を挙げた。
2Qはさいたまが少し点差を詰め、31-38で前半終了となった。

-3Q-

後半立ち上がりは山口の流れ。
ここも15.プレストンがゴール下で壁となり、さいたまの攻撃を食い止め、9.重冨のドライブと4.コラムの3Pシュートで先手を取る。
タイムアウトを取ったさいたまは、37.吉田の3Pシュートと16.松井のフリースロー三本ですぐに点数を取り返す。
その後は一進一退の攻防が続く。
山口の11.山口が3Pシュートを決めれば、さいたま16.松井も3Pシュートを決め返す。
山口は11.山口や31.富田のスティールから得点機会を生み出すが、フリースローの失敗やターンオーバーがあり、大きな流れを掴むには至らない。
さいたまは37.吉田のファウルトラブルにより、コートに立った11.秋山が奮闘。5得点を挙げ、試合をつないでいく。
終盤は両チームともにファウルが溜まりフリースローが得点の中心に。その中で山口21.マックスウェインJr.のドライブアタックが効果的に決まり、山口が少しリードを広げて終了となった。
50-61と11点差で4Qへと突入した。

-4Q-

4Q最初の得点は、さいたまの11.秋山だった。
ドライブアタックでバスケットカウントを獲得し、3点プレーを完成させる。
対する山口は、スティールから速い攻撃に繋げ、21.マックスウェインJr.のリングアタックからの得点、そして3Pシュートでリードを広げる。
ただ、どこまでいっても互角の攻防が続くこの試合。タイムアウトを取ったさいたまは37.吉田のフックシュート、そして11.秋山のルーズボールダイブから37.吉田が3Pシュートを沈め、再び点差を詰める。
山口のタイムアウト明けは、1.ワトキンスがオフェンスリバウンドからゴール下のシュートを決めて、さいたまが点差を詰めるが、
ここで山口がディフェンスで粘りを見せ、その後の苦しいオフェンスを15.プレストンのオフェンスリバウンドからのバスケットカウントで何とか凌ぐ。15.プレストンが3点プレーを完成させ、60-69でオフィシャルタイムアウトへ突入。

タイムアウト明けにさいたま51.ビエリツァがファウルアウト。ここで山口9.重冨が大活躍。32.吉川のファウルアウトにより、コートに立った9番が3Pシュート、そして得意のジャンプショットを決めて5得点。大きなプレーとなった。
しかし、執念の粘りを見せるさいたま。9.重冨のアタックを止めて、37.吉田で得点を作っていく。3Pシュート一本と1アシストで点差を詰める。
山口は時間を使うことはできているものの、クロックギリギリのタフショットが続き、点数を重ねることに苦労していた。
それでもディフェンス、リバウンドで上回り、さいたまに得点を与えず、リードをキープして残り1分近くまで持ち込むことに成功。
さいたまは早めにファウルゲームを仕掛けるが、山口はターンオーバーなく2度のポゼッションを凌ぎ切りクロージングというミッションを完遂した。
2Q以降、終始互角の展開で進んだ試合は山口が逃げ切り、67-79で先勝を飾った。

-試合後の感想-

1Q終盤の31.富田の連続スリーでリードを奪った山口だったが、その後はさいたまの圧を受け続け、リードしながらも苦しい試合だった。

ただ、そんな試合で勝ち切れた要因は、67失点というスコアからも分かるように、ディフェンス面の素晴らしさだった。

ゴール下で壁となる15.プレストンの存在感は凄まじく、幾度となくさいたまのペイント内のシュートに対してプレッシャーをかけていた。

チーム全体としても、ローテーションの素早さとリバウンドへの反応はさいたまを上回っており、苦しい場面で流れを断ち切る要因になっていた。

また、高い位置からのプレッシャーも効果的に働いており、スティールを奪うシーンも多く、そこからの速い攻撃も大きな助けになっていた。

オフェンスも大きな偏りがなく、各々がポイントポイントでシュートを決めていたと思う。

チーム全員の活躍による勝利なので、言及したいポイントが多いのだが、個人的に印象に残った勝因の一つとなったであろうプレーを挙げておきたい。

それは、4Q残り6分を切るところ、スコアとしては60-66の場面で、32.吉川がファウルアウトとなったプレーだ。

流れとしては、山口がタイムアウトを取ったものの、得点を挙げられず、さいたまに追い上げを許す中、21.マックスウェインJr.がゴール下のシュートを決め切れず、さいたまの速攻を受けるシーンだった。

数的同数の中、0.シットンのドライブをこのまま許すと、4点差に迫られてしまってもおかしくはないという局面で、32.吉川は自身のファウルアウト覚悟で後ろから手を出した

結果として、ファウルになってしまったが、シュート前のファウルをしたことで、失点を防ぎ、ここでさいたまの反撃を食い止めることに成功した。

試合が終わって振り返った時に、ここで4点差になっているかどうかは重要な分岐点だったように思う。
結果論かもしれないが、ファウルが4つであることを認識している中で、あそこで手を出した判断は値千金だった。

32.吉川の気持ちを受け継いでコートに入った9.重冨がその後に見せた大活躍も、このファウルから生まれた一つのドラマのように感じてしまう。

たった一つの細かいプレーかもしれないが、試合を分けた大きなプレーだった。

GAME2は今日以上のエナジーでさいたまが向かってくることは必至であるが、山口もそれ以上のエナジーで連勝を期待したい。


GAME2
さいたま67-78山口 
(19-8,24-26,9-15,15-29)

スターティング5
さいたま:シットン・ワトキンス・ベニ・吉田・志冨田
山口:コラム・重冨・山口・プレストン・川上

-1Q-

連勝を狙う山口は、人とボールが動いてフリーになった11.山口のスリー、そしてオフェンスリバウンドから15.プレストンがスリーを沈め、幸先の良いスタートを切る。
しかし、その後のオフェンスで単発スリーと無謀なペイントアタックの選択が続き、そのシュートを落とし続けると、さいたま86.志冨田、37.吉田のスピードを止められず簡単なペイント内からの得点を許してしまう。
1.ワトキンスのゴール下の得点も生まれ、14-0のランを作られ、最初のタイムアウトを取らざるを得ない状況となった。

タイムアウトで流れを切りたい山口だが、オフェンスでターンオーバーが続き、リズムを変えることができない。
さいたまは、山口のミスに漬け込み、1.ワトキンスのポストアタックとアーリーオフェンスから7.モーガンの3Pシュートでさらに加点。
山口の序盤の2本のスリーの後に、さいたまが19-2と猛攻を見せ、大きなリードを奪った1Qとなった。

-2Q-

2Qの立ち上がりもペースはさいたま。
0.シットン、16.松井、1.ワトキンスの3Pシュートの嵐で得点を挙げる。
山口は、2人がスクリーンをかけるところからボールを動かしてオフェンスを作るが、さいたまにアウトサイドシュートを捨てられ気味に守られており、中を攻められず、外からのシュートを決め切れずという展開が続いた。
15.プレストンのコーナースリーとオフェンスリバウンドからの4得点で何とかつないでいる状況だった。
ようやく、オフィシャルタイムアウトの直前に11.山口が連続スリーを決めるものの、さいたまのタイムアウトと0.シットンの3Pシュートの成功で流れを断ち切られてオフィシャルタイムアウトに突入。

タイムアウト明けはさいたまが1.ワトキンスのピックを使って、7.モーガンの3Pシュート。そして7.モーガンのドライブによるフリースローで得点を挙げるが、チームとしてフリースローを決め切れず、思ったように得点差を開くことができない展開となる。
すると、山口が77.川上の3Pシュート、そしてターンオーバーを奪った後に77.川上がドライブアタックを決めて、一桁点差に迫る時間を作る。
しかし、再びタイムアウトで流れを切るさいたま。オフェンスリバウンドから1.ワトキンスのゴール下、0.シットンの3Pシュート、86.志冨田のシュートで確実に得点を重ねていった。
それでも、2Qは山口が若干上回り、43-34と9点差で折り返すこととなった。

-3Q-

後半の入りもさいたまが優勢に進める。
0.シットンのジャンプショットとペイント内にスペースを作って25.ベニが飛び込み連続得点を挙げる。
しかし、11.山口のトランジションスリーで持ち直した山口は、15.プレストンのオフェンスリバウンドからの得点と9.重冨のドライブ、そして4.コラムのポストアップからのジャンプショットで追い上げを見せる。
ディフェンス面ではさいたまのペイントアタックを警戒するポジショニングを取り、リング下のスペースを消し、アウトサイドからのシュートを打たせていた。
さいたまのシュート確率が上がってこないことも手伝いこのディフェンスは有効に働いていた。
山口の方もシュート確率が上がってこなかったものの、リバウンドを拾った後のファストブレイクから8.末廣のスリー、そしてまたまた15.プレストンのオフェンスリバウンドでのタップシュートで得点を挙げた。
ロースコアの展開となった3Qは山口のディフェンスが上回り、52-49と3点差に詰め寄ることに成功した。

-4Q-

7.モーガンと0.シットンを投入し、ビックラインナップを仕掛けるさいたま。
しかし、3Qよりも少し意欲的に密着マークでディフェンスをする山口が、15.プレストンの得点の後、スティールからのブレイクで21.マックスウェインJr.が3Pシュートを決めて逆転に成功する。

その後、再び同点に追いつかれるが、32.吉川が37.吉田からボールを掻っ攫い、掴んだポゼッションから15.プレストンがゴール下に飛び込んで勝ち越し。
さいたまも山口の激しいディフェンスを掻い潜り、37.吉田の3Pシュートや1.ワトキンスのゴール下で得点を挙げるが、リズムを掴んだ山口のオフェンスを前に、15.プレストンのオフェンスリバウンドからの得点と21.マックスウェインJr.のジャンプショット、9.重冨の3Pシュートを許し、59-63とリードを許してオフィシャルタイムアウトへ突入となった。

タイムアウト明けは互いに点を取り合って進み、残り2分のところで、2点差という展開となったが、最後に抜け出したのは山口だった。
86.志冨田のドライブアタックからのシュートを32.吉川がスーパーブロックショットで守ると、速攻から15.プレストンの得点が生まれ、4点差。
その後も、86.志冨田で攻めるさいたまに対し、32.吉川が二度86.志冨田のアタックを守り切るディフェンスを見せる。
そして、15.プレストンのピックを使った9.重冨のジャンプショット、さいたまのファウルゲームに対してフリースローを確実に決めて、0-7のランを作り、さいたまを突き放した。

後半のさいたまの得点を24に抑えるディフェンスを披露した山口。個人としては15.プレストンが26得点、14リバウンドのダブルダブルの活躍でチームを牽引した。
2試合連続で失点を67点に抑え、連勝を飾った。

-試合後の感想-

これまで勝利をあげられなかった地で連勝という結果を手にした山口。

この2試合はディフェンスの勝利と言って良いであろう。

GAME2に関しては、序盤に単発気味の3Pシュートの試投から86.志冨田と37.吉田のスピードを止められず、失点を重ねてしまった。

ただ、序盤以降は修正し、自分たちがセットして守ることができるようになって、徐々にディフェンスで押し返していけるようになったように感じる。

ディフェンスでポイントを一つ挙げるとすれば、この試合の後半で特にボールを託されることの多かった86.志冨田をうまく止めたことだ。

86.志冨田に対しては、距離を少し離してマークし、86.志冨田のやりたいドライブのコースをうまく消す対応を見せていた。2試合を通して、それが上手くハマっていたように感じた。

この試合の終盤は32.吉川がマークマンとなり1on1で素晴らしい対応も見せていたが、チームとして意思統一されたディフェンスで80分間うまく守ったと言えるのではないだろうか。

逆を言えば、山口にうまく守られていた状態で、最終盤に86.志冨田にオフェンスを託していた判断がさいたまとしては裏目に出てしまったと言える。

51.ビエリツァの欠場は痛かったが、アウトサイドのシュート精度も含めて、山口のディフェンスをこの試合は打ち破ることができなかった。

改めて、この2試合は山口のディフェンスの勝利ではあるが、オフェンスはまだまだ伸びしろがあるように思うので、アウトサイドシュートの精度向上とともに次戦以降の戦いに期待したい。

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