見出し画像

"B3 Research" 〜24-25 B3 第9節 金沢武士団vs八王子ビートレインズ マッチレポート〜


GAME1
金沢91-82八王子 
(23-23,18-15,25-24,25-20)

スターティング5
金沢:グリーン・市橋・國分・髙橋・コッツァー
八王子:サリバン・東・伊藤・ドブラス・大城

-1Q-

ホーム金沢はSFの7.グリーンと30.髙橋がボールを運びながらオフェンスを展開する。
純粋なインサイドプレーヤーが42.コッツァーしかいない中で、八王子は7.グリーンに明確なマーカーをつけず、5.サリバンやガード陣でスイッチしながら守る選択を取っていた。
ただ、マーカーがきっちり決まっていないことでスペースを与えてしまっているような印象もあり、金沢のアウトサイドからのシュートを許していた。

その八王子のオフェンスは、5.サリバンと31.ドブラスのハイロープレーで連続得点を挙げる入りを見せ、その後も2Pシュートを重ねてスコアを重ねていった。ビッグマンのピックを使った99.大城のドライブや速攻から14.伊藤のレイアップシュートでも得点を奪った。
セカンドユニットが登場した終盤には、八王子が6.髙橋と26.ギル・ジュニアのピックアンドロール、6.髙橋の3Pシュートで得点。
対する金沢はセカンドチャンスやブロックショットの速攻からフリースローを獲得し得点を重ねた。
互いにオフェンス面の良さを出した1Qは23-23のイーブンとなった。

-2Q-

2Qの序盤は金沢が2.東野の活躍で押し気味に進める。
スピードのあるドライブでファウルを獲得し、フリースローで得点を挙げると、42.コッツァーとのツーメンゲームでうまくフリーになり、連続スリーを成功。
そして、リバウンドからの速攻で21.久保がゴール下のシュートを決めて、10-3という入りを見せた。
対する八王子は、7.グリーンを休ませて6.ノルベルタスと42.コッツァーの2人の高さを生かした金沢の2-3のゾーンディフェンスを前に苦戦。
ペイント内へのやや強引なアタックを止められて、得点を挙げることができなかった。

オフィシャルタイムアウト明けも、コートに戻ってきた7.グリーンの3Pシュートが決まり、金沢がそのままペースを掴むかと思われた。
ただ、その後のオープンスリーを連続で落とし、八王子に反撃を許す。
13.東のスティールからの得点、5.サリバンのドリブルからのフィニッシュ、26.ギル・ジュニアのポストアタックからの得点で2点差に。
最終盤は金沢18.市橋にスリーが生まれるなど、お互いに得点を取り合い、41-38と金沢の3点リードで前半を終えた。

-3Q-

後半最初の得点は八王子。
31.ドブラスのポストからパスを受けた5.サリバンがディープスリーを沈める。
しかし、その後は金沢の流れとなる。
30.髙橋のフローターシュートと3Pシュートで5得点。さらに42.コッツァーの2Pシュート、7.グリーンの3Pシュートで7-0のランを作った。

ただ、ここでも八王子は土俵際で踏ん張り、得点を取り合う展開に持っていく。
金沢は八王子のゾーンにも対応し、アウトサイドからのシュートを中心に得点を挙げる。特に目立ったのは30.髙橋。緩急を使ったペイント内への進入と、高精度の3Pシュートで12得点を挙げ、チームを引っ張った。
一方の八王子も3Qは3Pシュートが好調。
31.ドブラスと5.サリバンのツーメンゲームを起点にしながら、3.髙岡、8.土居、99.大城らガード陣のアウトサイドシュートで得点を重ねた。
引き離されそうになるところでの粘りが光る八王子。
3Qが終わって、66-62と金沢の4点リードとなった。

-4Q-

4Qの序盤も得点を取り合う展開となる。
金沢は2.東野、6.ノルベルタスのペイント内からの得点と24.髙松の3Pシュートなどで得点を挙げる。
対する八王子は6.髙橋と24.スティーブ、26.ギル・ジュニアのツーメンゲームを中心に、彼らのゴール下の得点で引き離されずについていくことに成功。
中盤の時間帯は互いにシュートが落ちるようになり、76-72と4点差でオフィシャルタイムアウトに突入した。

タイムアウト明けも一進一退の攻防は続き、八王子が26.ギル・ジュニアのジャンプショット、8.土居のこの試合3本目の3Pシュートで2点差まで追い上げる。

ここでタイムアウトを請求した金沢。
タイムアウト明けのオフェンスでは7.グリーンの1on1を選択。
その7.グリーンは期待に応える活躍を見せ、8.土居とのマッチアップを制して、ドライブからそのままフィニッシュを成功させ2得点。
そして、次のオフェンスでは相手のヘルプディフェンスを引き寄せ、フリーになった24.髙松へパス。その24.髙松がきっちり3Pシュートを沈めて、大きな5得点を生み出した。

この5得点が非常に大きく、最終盤の八王子は、フリーな状態のフローターを決められなかったり、パスミスやドリブルミスによるターンオーバーがあったりと、力尽きた格好となった。

クロスゲームとなったGAME1は終盤のタイムアウトをうまく生かした金沢が、粘る八王子を振り切り先勝を飾った。

-ひとこと-

完全なオフェンスゲームとなったこの試合。
オフェンス精度で金沢が上回った。
最後タイムアウトを取って、7.グリーンに託したベンチの選択とそれにきっちり応えた7.グリーンのプレーはお見事だった。


GAME2
金沢80-76八王子 
(16-15,16-25,23-16,25-20)

スターティング5
金沢:グリーン・市橋・國分・髙橋・コッツァー
八王子:サリバン・東・伊藤・ドブラス・大城

-1Q-

両チーム同じメンバーで始まったGAME2。
戦い方としても大きな変化はなく試合が進んでいった。
金沢は30.髙橋がオフェンスのスタートとなり、彼のシュートとアシストを中心に得点を狙っていく形だった。
また、インサイドでは42.コッツァーが君臨し、攻守において31.ドブラスに競り勝ってリバウンドを拾っていたのが印象的だった。
対する八王子は31.ドブラスのインサイドアタックをメインに得点を重ねていった。
ただ、アウトサイドからのシュートがなかなか決まらずに金沢にリードを許す展開となった。

序盤こそ18.市橋、30.髙橋の2本のスリーを決めた金沢だったが、時間とともにシュートが落ち始め、得点がストップ。
試合が膠着し、時間だけが進んでいく中で、終盤に金沢は6.ノルベルタスと42.コッツァーのコンビでゴール下から4得点。
八王子は26.ギル・ジュニアのジャンプショットと5.サリバンの3Pシュートが成功。
前日に続き、接戦の1Qは16-15と金沢1点リードとなった。

-2Q-

2Qは八王子26.ギル・ジュニアと金沢18.市橋の3Pシュートの成功から始まったが、その後はシュートが決まらない中で、両チームともにオフェンスのリズムを失っていった。
ズレを生み出すことができず、ターンオーバーというシーンが双方にあり、重苦しい展開となった。
その状況を打開したのは金沢7.グリーン。
ピックを生かしてフリーになり、3Pシュートを成功させると、直後にも自分で持ち運んで早いタイミングでスリーを決め、オフィシャルタイムアウト直前にリズムを掴んだ。

ただ、タイムアウト明けは八王子も反撃に転じる。
31.ドブラスがインサイドでファウルをもらってフリースローを2本揃えると、ゾーンプレスから26.ギル・ジュニアがスティールを奪い、そのままバスケットカウントを獲得。金沢に流れがいきそうなところをうまく押し返すことに成功した。
その後は得点を取り合うが、八王子が6.髙橋とビックマンのツーメンゲームを中心に、速攻を絡めて効率良く得点を挙げ、リードを奪う。
終盤にかけては八王子が金沢のピックアンドロールに対してのディフェンスが大きく改善。
ブリッツでボールマンへの自由を奪い、素早いローテーションでパスコースを消すことで、スティールを連発。金沢の得点を止め、少しずつリードを広げていった。
32-40と八王子が逆転に成功したクウォーターとなった。

-3Q-

両チームともに良いリズムで入った3Q。
金沢は7.グリーンのドライブなどから23.國分が2本のスリー、2.東野のジャンプショットで得点を挙げる。
八王子は14.伊藤のドライブからの得点の後、31.ドブラスのインサイドの強さを強調し、その31.ドブラスが最も簡単に得点を重ねた。
ただ、先にシュートが落ちたのは八王子。99.大城のスリー、5.サリバンのミドルシュートが立て続けに落ち、金沢42.コッツァーのオフェンスリバウンドからの得点と7.グリーンの3Pシュートを許し、1点差まで迫られた。

そのままペースを掴みたい金沢だったが、八王子のタイムアウト明けに再びオフェンスが停滞。シュートミスもあったが、速攻に移る中での勿体無いターンオーバーやズレを作りきれずに24秒バイオレーションと攻めきないポゼッションが続いてしまった。
ただ、終了直前に18.市橋が3Pシュートを沈めると、八王子のパスミスの後のオフェンスで6.ノルベルタスがバスケットカウントによる3点プレーを成功。
流れが行ったり来たりする中で55-56と金沢が点差を詰めたクウォーターとなった。

-4Q-

4Qは互いに決め切れない重苦しい雰囲気の出だしとなった。
八王子は敵陣でのゾーンプレスを見せるなど流れを掴み取ろうという意欲が見えるが、試合の大勢に大きな影響を及ぼすには至らず、一進一退の攻防が続いた。
金沢は2.東野、八王子は77.大金とベンチプレイヤーの活躍が光り、9点ずつを取り合ってオフィシャルタイムアウトに突入した。
勝負のオフィシャルタイムアウト明けも、どちらの流れともならずに進んでいく。
金沢は7.グリーンのドライブからフリーになった6.ノルベルタスの得点。八王子は31.ドブラスの高さを見せながら77.大金のジャンプショットで得点を挙げる。

そして、クラッチタイムに入ると、金沢7.グリーンと八王子77.大金のやり合いとなる。
7.グリーンはドライブからのフィニッシュと2本のスリーで8得点。
対する77.大金は緩急を使ってフリーになりペイント内からシュートを決める。さらには77.大金のシュートのこぼれを拾った5.サリバンがそのままシュートを決めて得点を挙げた。
ただ、このやり合いは金沢に軍配。3Pシュートの成功の分だけ金沢がリードを奪い、3点差でファウルゲームに突入。
ファウルをもらった7.グリーンはフリースローをきっちり2本揃えて、勝利を確実なものとし、ラストチャンスとなった八王子のオフェンスもスティールを奪い、金沢が見事に防いだ。
2日続けてのクロスゲームとなったGAME2も、最後の最後で金沢が抜け出し、連勝を飾った。

-ひとこと-

互いに苦しい試合展開の中で、クラッチタイムに火がついた7.グリーンの活躍がMOM級だった。
ただ、その直前から八王子のインサイドアタックを42.コッツァー中心に止められるようになっていたのが地味ながら大きかったように思う。
八王子としては、最終盤に77.大金頼りになってしまったのが痛かったか。

いいなと思ったら応援しよう!