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【2週の時間を経て掴んだ結果】 〜24-25 B3 第10節 山口パッツファイブvsトライフープ岡山 マッチレポート〜
GAME1
山口92-78岡山
(28-8,15-24,23-16,26-30)
スターティング5
山口:重冨・山口・プレストン・マックスウェインJr.・川上
岡山:マーフィー・濱田・ママドゥ・ティミンズ・佐藤
-1Q-
バイウィーク明けとなる山口。
注目の15.濱田に対するディフェンスでは、ブリッツで対応を見せる。
自由にやらせないという意志を表示する中で、岡山のフリースローの失敗と15.プレストンのリバウンドによって失点を防ぐことに成功する。
オフェンスでは、9.重冨、11.山口のドリブルからシュートチャンスを作り、ペイント内で効率よく得点を重ね、8-1のランで試合に入った。
連敗を止めたい岡山だが、タイムアウトを取ってもその流れを止めることができない。
オフェンスにおいて15.プレストンのゴール下での存在感を上回ることができず、ディフェンス面でも15.プレストンの高さと9.重冨のドライブに苦戦。
すると、ローテーションのズレから77.川上の3Pシュート、トランジションから11.山口の3Pシュート、11.森口が24.田中からボールを奪われバスケットカウントによる3点プレーを献上し、さらにリードを広げられてしまった。
終盤も流れは変わらず、山口が岡山のゾーンディフェンスを打ち破り得点を量産。4.コラムのインサイドでの得点や31.富田の3Pシュートが生まれた。
28-8と圧倒した山口が大きなリードを奪う1Qとなった。
-2Q-
2Qも11.山口のフリースローと32.吉川のスティールと良い流れで入った山口だったが、直後の31.富田のターンオーバーとフリーの3Pシュートの失敗からリズムを失ってしまう。
岡山のヘルプディフェンスを前に、空いたスペースを見つけることができず、強引なシュートが増えてリバウンドから岡山に速攻を許す形を作ってしまった。
岡山はもらったチャンスをゴール下のシュートで確実に生かし、0-10のランで反撃体勢を整えた。
山口のシュート選択はその後も大きな変化はなく、32.吉川が強引にねじ込んで4得点を挙げるが、岡山も5.マーフィーのゴール下で簡単に得点を挙げ、12点差でオフィシャルタイムアウトに突入した。
タイムアウト明けは山口も少し冷静さを取り戻し、相手を動かしてマークをずらした状態でシュートが放てるようになる。
8.末廣のジャンプショット、9.重冨のコーナースリーが決まると、15.プレストンもゴール下でオフェンスリバウンドを確保して得点を重ねた。
ただ、岡山も91.佐藤の3Pシュートと2.サミュエルのペイント内へのアタックで得点を量産。91.佐藤の敵陣でのスティールもあり、山口にそのままリズムを掴ませなかった。
2Qは岡山が流れを掴んだ形になり、43-32と点差を詰めて前半を終えた。
-3Q-
3Qの序盤は互いに得点を取り合う展開。
山口は21.マックスウェインJr.のドライブ、11.山口のトランジションスリー、9.重冨のジャンプショットでの得点。
岡山は91.佐藤の3Pシュートから5得点、5.マーフィーのドライブからフリースローで1得点を挙げた。
その後はこう着状態が続く両チーム。
互いにディフェンスの動きが激しくなる中で、ターンオーバーを出し合う時間帯やガード陣のドライブ合戦となる時間帯が生まれた。
その中で、岡山の2本のシュートが落ちた後に、15.プレストンのゴール下でのシュート、15.プレストンのオフェンスリバウンドから11.山口に3Pシュートが生まれ、山口が7-0のランを作ってリードを広げた。
最終盤、11.山口にもう1本3Pシュートが生まれた山口。
2本という3Pシュートの成功数の差が明暗を分け、66-48と再び岡山を突き放すことに成功した。
-4Q-
4Qは1.サンバのコーナースリーで得点を奪った岡山がビックラインナップで反撃を試みる。
ただ、ゾーンディフェンスを機能させることができず、山口に簡単に3Pシュートを許し、さらに落ちたシュートのリバウンドも確保され、失点を重ねてしまった。
それでも、15.濱田の積極的なドライブアタックにより5得点を挙げると、その直後にオールコートプレスからボールを奪取し、19.ママドゥの得点で0-7のランを作って再び12点差まで詰め寄った。
オフィシャルタイムアウト明け直後、33.ティミンズが2本のフリースローを揃えたところから始まった終盤戦。
岡山は素早く敵陣にボールを運び、33.ティミンズ、5.マーフィーのペイント内の得点で得点を重ねる。
山口は時間を使いながら4.コラム、21.マックスウェインJr.が立て続けに3Pシュートを放つも決め切ることができない。ただ、31.富田のオフェンスリバウンドからのシュートで得点を挙げると、11.山口が3Pシュートを決め切って大きな5得点を挙げることに成功。9点のリードを持って残り2分間の戦いに突入する。
すると、ここで試合を決めるビックプレーが飛び出す。
時間を使うと見せかけて、9.重冨がドライブでペイント内を切り裂くと、アウトサイドで待っていた11.山口がタイミングをずらしてステップバックスリーを沈める。岡山の反撃の雰囲気を完全に断ち切る得点を挙げ、勝利を決定づけた。
その後のファウルゲームもフリースローをきっちり決めてクロージングを果たした山口。
序盤で奪った大きなリードを生かし、92-78で先勝を飾った。
-試合後の感想-
1Qで大きなリードを奪った山口。出だしで良い入りができたのは賞賛すべき点と言える。
岡山のペイント内のアタックを15.プレストン中心に守り、オフェンスでは岡山のディフェンスをずらして良い選択を重ねることができていた。
いかに良いシュートを放てるかがポイントだった中で、それができていたことが大量点につながっていた。
ただ、大きなリードを奪ったことで、その後の試合の進め方が難しくなったのか、2Qのシュート選択は良いと言えなかった。
岡山ディフェンスのずれを的確に感じ取ることができず、強引なシュートが増えていったように見えた。その時間でリズムを失って最後まで分からない試合展開となったことは反省材料である。
後半は11.山口の決定力に助けられた部分が大きかったが、チームとしてはオフェンスリバウンドを何度か拾ってそれを得点をつなげることができていたのは、見逃せない部分だった。
苦しい展開の中で、そういった得点の積み重ねが、11.山口の大活躍にもつながったのではないだろうか。
反省点も多分にあったGAME1。
GAME2は今日以上のエナジーで戦う必要がある。上を目指すためには連勝が必要な今節を良い形で締めくくってくれることを期待したい。
GAME2
山口77-73岡山
(16-20,21-8,14-26,26-19)
スターティング5
山口:重冨・山口・プレストン・マックスウェインJr.・川上
岡山:マーフィー・濱田・ママドゥ・ティミンズ・佐藤
-1Q-
両チームともに同じスターターを起用したGAME2。
序盤からアグレッシブなプレーの応酬となった。
山口も岡山も相手のピックに対してブリッツやスイッチを使いながら、自分たちから仕掛けていくディフェンスを披露する。
ただ、その姿勢が有効に働いているとは言えず、シュートのスペースを空けてしまい、相手に良い形でシュートを打たれるシーンが多い印象だった。
岡山はペイント内のスペースを使い、33.ティミンズの強さを生かしたシュートや19.ママドゥ、15.濱田のドライブからのシュートによって得点を挙げる。
対する山口は、11.山口のミドルジャンパーのスペースを作り、彼の得点と15.プレストンのゴール下の得点、速攻から9.重冨の得点でついていく展開となった。
終盤は岡山の77.小池のドライブが山口ディフェンスを切り裂き、5.マーフィーのダンクをアシスト。また、山口のファウルトラブルによるフリースローによって得点を重ね、リードを奪った。
岡山が若干優勢に進めた1Qは16-20で4点のリードとなった。
-2Q-
2Qの出だしは4.コラムと15.プレストンの攻守に渡る活躍で山口がペースを掴む。
2.サミュエルのインサイドアタックを彼らが壁となって封じ込めると、オフェンスでもドライブやフェイダウェイなど難しい体勢からでも高い確率でシュートを沈めていった。
周りを動くガード陣もディフェンスで貢献を見せ、32.吉川のプレスや31.富田のヘルプのポジショニングの良さによって岡山のオフェンスを止めていた。
岡山はメンバーを代えるものの、15.プレストンの壁を打ち崩せずスコアを全く動かせない時間が続く。
流れを掴んだ山口は、32.吉川が難しい体勢からのフローターを連続で成功させると、32.吉川のキックアウトパスを受けた31.富田がコーナースリーを沈め、オフィシャルタイムアウトまでの5分間を14-0のランで圧倒してみせた。
タイムアウト明けの岡山はビックラインナップを採用。31.富田と5.マーフィーのミスマッチを生かし、セカンドチャンスポイントでようやくスコアを動かすことに成功した。
ただ、山口も失点した直後に17.パクセジンを投入し、ビックラインナップでの対抗を見せると、その後は互角の攻防が続くことに。
山口は32.吉川のフックシュートやスティールからの得点、岡山は15.濱田のドライブアタックを強調して得点を奪っていった。
2Qの前半でビックランを作った山口が37-28と試合をひっくり返した。
-3Q-
3Qの立ち上がりは再び岡山が優勢に進める。
この試合はとにかく15.濱田。彼のドライブから山口ディフェンスを崩し得点を作っていった。
山口のインサイドが21.マックスウェインJr.になっていることもあってか、33.ティミンズや5.マーフィーがペイント内で十分な体勢でシュートを放って得点を挙げることができ、また19.ママドゥのドライブからも得点を作った。
山口は次第に3Pシュートの精度が落ち、得点効率が下がっていくことに。15.プレストンを使って何とかファウルをもらいフリースローでリードを保つ展開となっていた。
ただ、終盤になっても岡山のペースは変わらず、2.サミュエルが3Pシュートを決めて点差を詰めると、山口のスイッチディフェンスの穴を上手く突き、2.サミュエルと33.ティミンズのハイロープレーから同点に追いつく。
その後、11.山口のドライブで再びリードを許すも、直後のオフェンスで31.高畠がドライブからバスケットカウントを獲得し、3点プレーで逆転に成功した。
さらに岡山は31.高畠がドライブと3Pシュートから5点を追加するが、戻りの遅さから山口に無駄な速攻を許して3Qが終了。
51-54で岡山が3点リードとなった。
-4Q-
3Qは3Pシュートの精度に苦しんだ山口。
4Q最初のポゼッションで11.山口がスリーを決めると、ようやく悪い流れを切ることができた。
32.吉川がドライブでファウルをもらってフリースローで得点を挙げると、15.プレストンのポストから4.コラムのスリー、さらにトランジションから11.山口のスリーで逆転に成功する。
ただ、岡山もスティールとリバウンドから立て続けに速攻を繰り出して簡単な得点を重ね、1ポゼッションを争う展開となっていった。
65-62で迎えたオフィシャルタイムアウト明け、
わずかに前へ出たのは山口だった。
オフェンスリバウンドで競り勝った31.富田のフリースローとディフェンスリバウンドからの速攻で31.富田がレイアップを決めて、6点差をつけると、そこから32.吉川が抜群のゲームコントロールを見せる。
オフェンスでは時間を使い、自らのフローターでの得点を挙げると、ディフェンスでは2Qに上手く流れを作ったユニットでペイント内をしっかり守って最小限の失点に止める。
結局、最後まで1ポゼッション差に縮まることはなく、岡山のファウルゲームに突入。
そのファウルゲームもターンオーバーをせず、フリースローを決め切って山口が逃げ切りを果たした。
互いに流れが行き来する展開となったGAME2は77-73で山口が勝ち、ホームでの連勝を飾った。
-試合後の感想-
結果が求められた2連戦できっちり2連勝を飾ったことは素晴らしい成果だった。
アウトサイドのシュート精度という課題は以前残ったものの、その課題を打ち破った4Qの 3Pシュート攻勢、それを作った11.山口の活躍はこの試合も大きかった。
チームとしては上手くいっているユニットとそうではないユニットがはっきりしていた試合の中で、4Qは6人だけの起用で戦う決断をしたベンチとそれに応えた選手たちが見事に噛み合った勝利だったと言える。
上手くいっていたユニットとしては、4.コラムと15.プレストンのインサイドのディフェンス力がポイントとなった。岡山相手にはペイント内をいかに守るかという点がポイントだった中で、4.コラムと15.プレストンのコンビがその仕事を完璧にこなしてくれた。
欲を言えば17.パクセジンをもっと上手く起用できる形を見つけたかった。
そうすれば、21.マックスウェインJr.ももっと活かせるはずであるため、その辺りがこの試合の中で見られると最高だった。
とはいえ、連勝が必要な中で連勝という結果を掴み取ったことは、大きな成長である。
年内で借金を返済することができるか、残り6試合の戦いに期待したい。