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【次につながる2024年のラストマッチ】〜24-25 B3 第14節 アースフレンズ東京Zvs山口パッツファイブ マッチレポート〜
GAME1
東京Z81-72山口
(19-21,21-15,23-18,18-18)
スターティング5
東京Z:ヒルズマン・スペンサー・ランプキン・モーア・井手
山口:重冨・山口・プレストン・マックスウェインJr.・川上
-1Q-
序盤にリードを奪ったのは山口。
3Pシュートの思い切りが良く、9.重冨と山口のスリーが成功して得点を挙げた。
対する東京Zは最初のプレーでペイント内を使ったアタックで見事な得点を挙げるものの、その後は外角からのシュートが全く入らず山口にリードを許す。
しかし、山口の守り方を見破ってドライブアタックからのフィニッシュ中心に切り替えると、4.ランプキンや28.井手がバスケットカウントを獲得し、逆転に成功する。
ペイント内を攻略された山口は、ヘルプの意識を強め、キックアウトパスをさせることで失点を防ぎ、そこからは一進一退の攻防に。
山口は速攻を中心に21.マックスウェインJr.の2本のシュートを中心に得点を重ね、東京Zは14.下田平や0.武本のドライブで得点を挙げた。
ラストプレーで31.富田の3Pシュートを作った山口が19-21と2点のリードを奪った。
-2Q-
2Qの序盤は東京Zの7.ベンレヴィが大活躍。
ポストアップからのアタック、そしてドライブと力強いプレーで4.コラムを出し抜き、一人で9得点を叩き出した。
対する山口は51.金本をなかなか外すことができず、強度の上がった東京Zのディフェンスの前にターンオーバーを出してしまう形となっていた。
ただ、タイムアウトを取り、15.プレストンのオフェンスリバウンドからの得点と32.吉川の執念のスティールで流れを引き戻すと、32.吉川の空間を使ったパスから15.プレストンのゴール下、21.マックスウェインJr.のスティールからのダンクで逆転を果たし、オフィシャルタイムアウトに突入した。
タイムアウト明けは東京Zがトランジションからの得点を増やし、再びペースを握る。
チームとして最初の3Pシュートが1.ヒルズマンに生まれると、7.ベンレヴィのドライブ、スティールから28.井手のレイアップと、3つのトランジションからの得点を作った。
山口はセットオフェンスの中で、マークをずらすことに苦戦し、強引なアウトサイドシュートによるフィニッシュとなるシーンがやや増加。
21.マックスウェインJr.のフリースローで何とかつなぐ形となった。
最後に東京Zの28.井手にミドルジャンパーが生まれ、40-36と東京Zが2ポゼッションのリードを奪った。
-3Q-
3Qの出だしは東京Zのオフェンスが炸裂。
前半同様、28.井手のドライブによるペイントアタックから77.川上のヘルプを見て8.モーアにキックアウトパスを出すと、その8.モーアが完璧な3Pシュートを決めて、最初の得点を挙げる。
すると、オフェンスリバウンドから1.ヒルズマンがスリーで続き、28.井手の緩急を使ったドライブからのフィニッシュで2桁のリードを奪った。
山口は、外角からのシュートが中心となるがクリーンな形でのペイントタッチができておらず、厳しい状態でのシュートが多く、15.プレストンや21.マックスウェインJr.のオフェンスリバウンドで何とか繋いでいる印象だった。
その間もオフェンス精度が落ちない東京Zは8.モーアのジャンプショットや28.井手のドライブによるファウルドローン、4.ランプキンのオフェンスリバウンドでのタップで得点を重ねた。
ただ、シュートを打ち続ける山口は終盤に差し掛かるところでようやくスリーが連発。11.山口、31.富田、21.マックスウェインJr.が立て続けに沈め、再び点差を一桁に詰めた。
さらに、ディフェンスでもうまく手を出せるようになり、スティールの形も作れるようになると、31.富田のドライブからバスケットカウントを獲得し3点プレーで点差を4点に戻す。
しかし、4.コラムの2本のスリーが落ちる中で東京Zの1.ヒルズマンのスリー、7.ベンレヴィのドライブを許し、63-54と9点ビハインドで3Qを終えた。
-4Q-
4Q序盤は守り合いの展開。
厳しいチェックの中で、互いにターンオーバーが増え、得点ペースが落ちる。
その中で東京Zは3.スペンサーのドライブと51.金本のジャンプショット、山口は21.マックスウェインJr.のスティールからのダンクと31.富田のドライブで4点ずつを取り合った。
膠着状態の中、オフィシャルタイムアウト前に少し動きが見られ、31.富田のスリーとスティールから15.プレストンのバスケットカウントを獲得した山口が点差を詰めた。
タイムアウト明けは9.重冨のフローターで1ポゼッション差に迫る山口に対し、東京Zはペイント内を攻略して、1.ヒルズマンの得点。そして、0.武本のオフェンスリバウンドの飛び込みから8.モーアのスリーで再びリードを広げた。
その後は東京Zの28.井手が巧みなゲームコントロールで時計の針を進めていく。時間を使うところと、そのままレイアップに行くところの判断が素晴らしく、自らの得点も挙げながら、うまく時間を使っていった。
時間が無くなってきた山口は、素早くシュートまで持っていくものの、スピードが上がった中でのレイアップ、そして3Pシュートの精度を欠いてしまい、東京Zを脅かすことはできなかった。
28.井手の盤石のクロージングで逃げ切りに成功した東京Z。山口のファウルゲームによって点差を広げ、81-72で先勝を飾った。
-試合後の感想-
まず前提として、試合内容としては勝つチャンスもあった中で、ギリギリの戦いができていたと思うので、切り替えて明日やり返して欲しいという気持ちが強い。
その上で、プレビュー時に注目点として挙げた東京Zの攻vs山口の守という構図において、東京Zが大成功を収めたとは言い難いものの、山口がうまくいったとは言えない試合だったとも思う。
その理由として、このゲームも相手のドライブにやられた部分が挙げられる。
特に前半は、東京Zの外角のシュート精度が高くなかった中でこの結果である。
チームの考え方として、ドライブに相手のオフェンスを仕向けている可能性も考えられる。スリーで得点を取られるよりも2点を取られた方がいいということも確かにある。
ただ、それにしても確率高くやられすぎではないかというのが私の見立てである。
これは結果論かもしれないのだが、この守り方で明日も対抗できるかと言われるとやや疑問が残る。
東京Zの前節の対戦相手であるしながわの高い位置からの強烈なプレスと比較すると、山口は相手を引き込んで対応していく守り方を取っていると感じる。
21.マックスウェインJr.や32.吉川のスティールというシーンは作っていたが、もう少し、自分たちから主導権を握りにいくディフェンスも必要なのではないかと感じた試合だった。
GAME2
東京Z71-67山口
(14-19,17-23,17-11,23-14)
スターティング5
東京Z:ヒルズマン・スペンサー・ランプキン・モーア・井手
山口:末廣・重冨・山口・プレストン・マックスウェインJr.
-1Q-
前日のゲームからプランの修正があったのか、東京Zのドライブによるペイントタッチを相当に警戒する山口。一度のドライブでフィニッシュをさせずに、3Pシュートを打たせることでディフェンスを成功させていく。
そして、9.重冨のジャンプショットから15.プレストンのインサイド、21.マックスウェインJr.の3Pシュート、9.重冨と15.プレストンのアリウープによって0-9のランでスタートを切った。
東京Zは8.モーアに最初のスリーが生まれてからようやくスコアを動すと、3.スペンサーもスリーで続いてペイント内のスペースを少しずつ使えるようになった。
ただ、山口もプランは変えずにペイント警戒のディフェンスを続けると、15.プレストンのゴール下の強さを生かしながら8.末廣のドライブなどで追加点を挙げ、リードを奪う1Qとなった。
-2Q-
1Qの終わりからゾーンディフェンスを継続する東京Z。その東京Zのゾーンの攻略に苦戦する山口は、頼みの綱の31.富田のスリーも決まらずに東京Zの反撃を許してしまう。
しかし、東京Zのドライブを警戒するディフェンスの継続によって、アウトサイドのシュートを落とさせリバウンドから速攻に持ち込むことでクリーンなシュートを放っていく。
4.コラムの3Pシュート、21.マックスウェインJr.のフリースロー、32.吉川の3Pシュートで立て続けに得点を挙げ、流れを掴んでオフィシャルタイムアウトに突入した。
タイムアウト明けは、東京Zの28.井手がドライブで山口陣内を切り裂き、ファウルをもらいながら得点を挙げる。ただ、フリースローを決め切れずにいると、山口の3Pシュート攻勢が炸裂する。
3.栗原、4.コラム、31.富田の2本と計4本のスリーを固め打ち、リードを一気に広げた。
対照的にアウトサイドのシュートを決め切れないでいた東京Zだが、最終盤に28.井手がトップの位置から沈めると、山口のラストポゼッションで見事なスティールを決め、3.スペンサーが決め切れなかったとこも28.井手がフォローして、連続得点でクウォーターを締めくくった。
終わり方がもったいなかった山口だが、ディフェンスから流れを掴み、42-31と2桁のリードを奪う前半となった。
-3Q-
後半も28.井手がチームを引っ張る東京Z。
彼のスリーで最初の得点を挙げると、3.スペンサーの速攻からのアタックなどで点差を詰める。
ただ、9.重冨が厳しいフェイスガードで28.井手にボールを入れさせないようにディフェンスを行うと、東京Zのオフェンスをストップし、11.山口のスリーなどで点差を戻すことに成功した。
11点差に戻った後は互いにオフェンスが停滞。時間が過ぎていく展開となるが、先に状況を打開したのは東京Zの28.井手だった。
厳しいチェックがある中でもドライブからレイアップを沈めると、オフェンスリバウンドから1.ヒルズマンのスリー、1.ヒルズマンのドライブで連続得点を挙げ、点差を一気に詰めた。
それでも、山口は4.コラムのスリーと21.マックスウェインJr.のアタックによるフリースローでリードを保って3Qを乗り切った。
-4Q-
5点差で迎えた4Q。
7.ベンレヴィのフェイダウェイシュートと8.モーアの3Pシュートで東京Zが同点に追いついてスタートを切る。
山口はアウトサイドからのシュートに頼るオフェンスとなるが、77.川上の1本の成功にとどまってしまう。
すると、東京Zはツーメンゲームから8.モーアのスリー、そしてリバウンドから速攻を仕掛け7.ベンレヴィのフィニッシュで逆転に成功する。
その後も28.井手のコントロールから見事なアシストで14.下田平がゴール下に潜り込み、東京Zが4点リードでオフィシャルタイムアウトに突入した。
タイムアウト明けもアウトサイドシュートに苦しむ山口だったが、28.井手が足の痙攣に見舞われてベンチに下がったところから東京Zのディフェンスを立て続けにシャットアウトする。
すると、77.川上のドライブと二度の速攻から得点を挙げ、再びリードを奪った。
しかし、ここでコートに戻ってきた28.井手が試合を決める活躍を見せる。
ルーズボールがうまくこぼれた流れから7.ベンレヴィがコーナースリーを沈めると、昨日同様に時間を使いながら一瞬の隙をついて28.井手が3Pシュートを決め、1分を切ったところで2ポゼッションのリードを奪う。
タイムアウトを取った山口はバックコートからのオフェンスを選択するが、セットプレーに入るまでに時間がかかってしまい24秒バイオレーションとなってオフェンスが失敗。
その後の東京Zのポゼッションに対してもファウルが遅れ、そのまま時間が無くなってゲームセットとなった。
苦しいゲームを28.井手の大活躍とそれに続いた7.ベンレヴィと8.モーアの得点で凌いだ東京Zが71-67でものにして大きな勝利を飾った。
-試合後の感想-
まず、昨日のナイトゲームから時間が少ない中で、ディフェンスの修正が素晴らしかった山口。
チームでしっかりと優先順位を共有し、1回のドライブでそのままレイアップに持っていかれないようなヘルプの寄り方を心がけていたように見えた。
もちろん、それによって3Pシュートも許していたが、この2日間の東京Zのシュート精度を考えると、良い選択だったと思う。
この試合に関しては、その中で山口ディフェンスを翻弄した28.井手の活躍がお見事だっただけで、71失点という結果から見ても、山口のディフェンスは成功だったと言えるであろう。
山口のディフェンスの修正によって紙一重の試合となったが、負けた原因にフォーカスすれば、2Qの終わり方と後半のオフェンスということになるはずだ。
2Qの終わり方についてはレポートに書いているため割愛するが、後半のシュートセレクションは勿体無さを感じる結果となった。
勿体無さの中身はというと、3Pシュートに頼っているように見えたところだ。印象としてかなり3Pシュートの割合が多く、そのシュートが入るかどうかの試合にしてしまった感があった。
スタッツ的には4/17という成功率になっており、あと2本決まっていればという見方もできる。
ただ、なかなか決まらない中で、そのシュートを打ち続け、自分たちの速攻のシーンでもスリーを打って外すシーンもあり、もう少しペイントアタックしてファウルをもらうことも必要だったかもしれない。
77.川上はドライブを試みて、一度成功させていたが、他の選手の試みも結果論としては欲しいところだった。
個人的には、12月の6試合で一番良い内容のゲームだったと思うだけに、ものにしたかったが、シーズン前にも書いたようにこういう試合を増やしていくことがまずは重要であると考えているため、今日のプレーを必ず来年につなげていって欲しい。