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"B3 Research" 〜24-25 B3 第15節 横浜エクセレンスvs東京ユナイテッドBC マッチレポート〜


GAME1
横浜83-70TUBC 
(20-17,19-10,16-22,28-21)

スターティング5
横浜:大橋・増子・ウィリアムス・ロート・杉山
TUBC:川島・德川・リース・長尾・ブラ

B3リーグ2025年最初の試合は現在首位を走る横浜と1敗差で2位につけるTUBCの天王山となった。
いつものメンバーで臨む横浜に対し、TUBCの方は22.ガスティスがGAME1は出場停止、0.上田、7.チョル、33.宮田がコンディション不良による欠場と、非常に厳しいロスターで臨むこととなった。


-1Q-

激しいディフェンスの応酬で始まったGAME1。
いきなりTUBC11.德川が21.増子からボールを掻っ攫うと、横浜もTUBC50.長尾をコフィンコーナーに追い込み、ダブルチームにてボールを奪取する。

その後も、TUBCは積極的なダブルチームからの素早いローテーションでスティールやターンオーバーを奪い、横浜は33.杉山の50.長尾に対するファーストディフェンスで圧をかけ、パスの出しどころを制限してボールを奪っていた。

互いにやりたいディフェンスを表現する中で、シュート力の差で横浜がリードを奪う。
ルーズボールの流れやトランジションから生まれたフリーのシュートチャンスを21.増子が確実に仕留め、8得点を挙げる。

さらに、31.ロートや16.ソウシェリフのリバウンドの優位性を生かし、セカンドチャンスからも得点を挙げ、1.ボイド投入後は1.ボイドのドライブとフリースローによって得点を追加し、チームとして20点を積み重ねた。

対するTUBCのオフェンスは、トランジションから生まれた3Pシュートのチャンスを仕留め損ねてしまい、52.ブラのインサイドでの得点で何とか繋いでいる形となっていた。

ただ、終盤には4.田口の緩急を生かしたドライブからのフィニッシュで連続得点。そして、ラストポゼッションでは46.今林の持ち運びによってフリーになった2.川島が3Pシュートを沈め、良い流れで1Qを終えることに成功した。


-2Q-

2Q序盤は横浜が圧倒的なリバウンド力でセカンドチャンス、サードチャンスを作り出す中で、TUBCが何とか粘るという展開。

その中で、横浜1.ボイドがジャンプショットにローポストからのシュート、そしてドライブで6得点を挙げる入りとなった。

TUBCは2.川島のミドルジャンパーと良いボールムーブからの50.長尾のスリーで得点を挙げる。

ただ、TUBC46.今林の2本のフリースローの失敗の後、横浜がトランジションから21.増子のスリー。
そして、1.ボイドのオフェンスリバウンドでのファウルドローンによるフリースローで2点を揃え、このゲーム最大の9点のリードを奪った。

オフィシャルタイムアウト明けで反撃に出たいTUBCは、横浜のオフェンスを二度ストップし、その後のオフェンスでファウル獲得し、フリースローのチャンスを得るが、2/4本の成功となり、思うように点差が詰められない。

すると、横浜がペイント内にスペースを見つけて16.ソウシェリフの2点、TUBCのダブルチームを掻い潜り、逆サイドでフリーになった13.大橋の3Pシュートでさらにリードを広げる。

その横浜は終盤、TUBC11.德川にスリーを許すものの、ラストポゼッションで1.ボイドがタフショットのスリーを沈め12点のリードを持って前半を締めくくった。


-3Q-

後半立ち上がり、ギアを上げるTUBC。

11.德川のスリーで最初の得点を挙げると、ボールを運ぶ22.ウィリアムスに襲い掛かり、苦し紛れに出させたパスを11.德川がカットし、そのままシュートを決めて、連続得点を挙げる。

しかし、ここで慌てない横浜は、ディフェンスでの圧を強めながら、TUBCのシュートタッチを狂わせ、13.大橋のスリー、そしてトランジションから21.増子や33.杉山の確実なシュートチャンスを作り、点差を戻すことに成功した。

序盤の勢いで差を詰められなかったTUBCだが、23.小倉がつなぐ時間帯でも、チーム全員でよく足を動かし24秒バイオレーションなどのターンオーバーを奪い、再び横浜のオフェンスをストップする。

すると、23.小倉のフリースローと46.今林の3Pシュートを含めた5得点でオフェンスでもリズムを掴み、52.ブラのドライブや46.今林の3Pシュートで2ポゼッション差に迫る。

横浜はTUBCの圧を受ける中で、トランジションやセカンドチャンスから16.ソウシェリフや1.ボイドの得点を積み重ね、ラストポゼッションは46.今林をフリーにせず、24秒バイオレーションを獲得。
終盤は押され気味だったものの、最低限の6点のリードをキープし、4Qを迎えることとなった。


-4Q-

4Qの立ち上がりもTUBCが横浜に襲い掛かる。

横浜のシュートの嵐を耐え、何とかリバウンドを確保すると、2.川島の速攻でのレイアップ、2.川島のコーナースリー、
そして1.ボイドのドライブを挟み込んで、スティールから25.リースのフィニッシュで1点差まで追い上げる。

タイムアウトを取った横浜は、直後のオフェンスで8.西山のパスを受けた33.杉山がこの試合自身最初の3Pシュートで得点を挙げると、1.ボイドの突破からのジャンプシュートで再び2ポゼッションのリードに戻す。

しかし、足が止まらないTUBCは50.長尾のドライブと2.川島のスリー、50.長尾のドライブによるアシストから11.德川の得点で再び1点差に詰め寄る。

ただ、ここからの横浜が強かった。
2.川島のテクニカルファウルによるフリースローを決めて流れを断ち切ると、16.ソウシェリフのオフェンスリバウンドとゴール下での連続得点でペースを掴む。

また、1.ボイド、33.杉山の同時起用の時間を長く続け、ディフェンスでも圧をかけ続けることによってTUBCのターンオーバーを次々と誘い、無失点の時間を続けていった。

そして、21.増子のドライブからのフィニッシュと1.ボイドのスリーで追い打ちをかけ、1点差に迫られたところから10-0のランを作り、大きな大きなリードを奪った。

オフィシャルタイムアウト明けのビックランで大きく引き離されてしまったTUBCは、8点ビハインドの状況からようやく3Pシュートを放てるようになったものの、それを決め切れず、勝負あり。

攻め手を緩めない横浜が、勝負を決めた後も得点を積み重ね、83-70で先勝を飾った。


-ひとこと-

新年の最初からテンションの高い、おもしろい試合を見せてくれた両チーム。

4Qの8分30秒辺りから33.杉山が最後まで出続けたわけだが、この試合のように1.ボイドと4Qで一緒に長く同時起用されるのは珍しい気がする。

横浜の試合を見続けているわけではないため、実際のところは分からない。
それでも、最後にTUBCを突き放した10-0のビックランはTUBCにシュートすら打たせない横浜のディフェンスの勝利だったわけで、その同時起用が見事に当たったと言える試合だったのではないだろうか。

一方、最後は力尽きた形のTUBCだが、横浜を追い込むことには成功したと感じる。22.ガスティスが戻ってくるはずのGAME2に、チームとしての強みを発揮できる状況を整えた試合だった。


GAME2
横浜96-92TUBC 
(31-20,18-25,23-23,24-24)

スターティング5
横浜:大橋・増子・ウィリアムス・ロート・杉山
TUBC:川島・德川・ガスティス・リース・長尾


-1Q-

前日のリベンジを狙うTUBCは、この試合最初のディフェンスで横浜のスクリーンプレーに対し、21.増子を簡単にフリーにしてしまい3Pシュートを許してしまう。

ただ、その後の横浜のシュートが入らないことで傷口は広がらず、50.長尾のドライブから2.川島のスリー、そして速攻から2.川島のレイアップで5得点を挙げる。

対する横浜は、13.大橋と33.杉山で敵陣からゾーンプレスを見せるなど、前日よりも強めのプレスを敢行。TUBC11.德川や52.ブラからスティールを奪い速攻につなげながら、この試合もオフェンスリバウンドからのセカンドチャンスで得点を積み重ねた。

ハイテンションの攻防で互いに点を取り合う中、先に抜け出したのは横浜だった。
31.ロートのインサイドと21.増子のジャンプシュートの後、オフェンスリバウンドから8.西山のスリー、そしてトランジションから21.増子のスリーで10-0のランを作り、リードを奪った。

最初のスクリーンへの対応、そしてトランジション時のピックアップにおいて、21.増子をフリーにさせすぎな印象のあるTUBCは、1Qだけで21.増子に6本のシュートを許し、11得点を献上。

さらにオフェンスリバウンドから8.西山に2本のスリーを献上し、大量の31失点となってしまった。
22.ガスティスや52.ブラのインサイドアタックで20得点は挙げたものの、守備の修正が急務となる1Qとなった。


-2Q-

二桁リードを奪った横浜は、2Qもオフェンスリバウンドから31.ロートの押し込みとシュートタッチが好調の8.西山のスリーでリードを広げにかかる。

ただ、TUBCは1.ボイドに対してドライブのコースを消す対応を見せ、満足なシュートを打たせないようにしてリバウンドの機会そのものを減らすようなディフェンスで、横浜のオフェンスをストップする。

すると、4.田口、46.今林の連続スリーと速攻から22.ガスティスや11.德川のゴール下の得点などで2-11のランを作り一気に点差を縮める。

1.ボイドの強引なアタックが失敗し、オフェンスのリズムを失ってしまった横浜だが、オフェンスリバウンド、ファウルをもらうドライブアタックでフリースローを獲得し、得点をつなぐ。

ただ、TUBCの速攻返しに対してアンスポを献上し、フリースローと22.ガスティスのゴール下の得点で逆転を許す。

それでも、その後のTUBCの3Pシュート攻勢が失敗する中で、1.ボイドが意地の連続スリーを沈め、再びリードを奪い前半終了。

2QはTUBCが大きく点差を詰め、49-45で横浜の4点リードとなった。


-3Q-

3Q序盤は互いに得点を挙げることができず、重い展開に。
横浜はシュートを放つものの決め切れず、TUBCはシュートまでいけずターンオーバーで終わる形となっていた。

最初の得点は横浜。スクリーンを使って21.増子をフリーにし、見事なスリーを成功させた。

対するTUBCは50.長尾のドライブと2.川島と22.ガスティスのトラップによるスティールからのファウルドローンで、フリースローから得点を挙げた。

そして後半、先に流れを掴んだのは横浜。
13.大橋が4つ目のファウルによってベンチに下がったことで、出場機会を得た8.西山がドライブからのフィニッシュで得点を挙げると、その8.西山のアシストから21.増子のスリー、そして速攻から31.ロートのシュートでリードを広げた。

ただ、TUBCも50.長尾が8.西山からボールを奪ってからの3Pシュートで強引に流れを引き戻すと、そこからは一進一退の攻防が続く。

横浜が8.西山、21.増子、1.ボイドのスリー、31.ロートのフリースローで得点を挙げれば、TUBCもボールを回して11.德川のスリー、46.今林のリングへのカッティングプレー、46.今林と22.ガスティスのピックアンドロールで得点を挙げる。

結局、3Qは23-23のタイスコアとなり、4点差のまま4Qの戦いを迎えることとなった。


-4Q-

4Qに入り、先に得点を挙げたのはTUBC。
オフェンスリバウンドによるセカンドチャンスから11.德川とのピックアンドロールで52.ブラが得点を挙げる。

ただ、この直後に1.ボイドをベンチに下げ、33.杉山を投入した横浜がTUBCを突き放してみせる。

スローインで強めのプレスをかけてきたTUBCの裏を取り、31.ロートのバスケットカウント、速攻から8.西山のレイアップ、8.西山とのピックアンドロールから31.ロートのフィニッシュ、オフェンスリバウンドで獲得したフリースローで8-0のランを作った。

このランの間では33.杉山が2つのディフェンスリバウンドを獲得するなど、ディフェンスを強調するベンチの判断にコート上の選手たちが応える形となった。

苦しくなったTUBCだが、タイムアウト明けに再び1.ボイドと13.大橋をコートに戻した横浜に襲い掛かる。

シュートのクリエイトが容易になり、シュートの嵐から22.ガスティスのオフェンスリバウンドによる得点。そして50.長尾のミドルジャンパーと3Pシュート、1.ボイドをコーナーに追い込んでのスティールから46.今林のフィニッシュで0-7のランで再び試合を分からなくした。

3点差まで追い上げられ、タイムアウトを請求した横浜はここで16.ソウシェリフ、22.ウィリアムス、31.ロートをコートに送り込んでビックラインナップを採用する。

すると、大外でフリーになった16.ソウシェリフのスリーと21.増子のスリーでリードを7点に広げる。

ただ、ここでも粘りを見せるTUBCは気力のプレスで横浜のターンオーバーを誘い、速攻を使いながら2.川島や46.今林のレイアップで3点差まで追いすがる。

3点差で迎えた残り1分の攻防。
試合を決めたのはこの試合活躍を見せていた8.西山だった。

46.今林のレイアップを31.ロートが後ろからのブロックショットで何とか防ぐと、ポゼッションを獲得した横浜がTUBCのプレスを掻い潜り時間を使う姿勢に出る。

ただ、ここでペイント内のスペースを見逃さなかったのが8.西山。ドライブでゴール下に進入し、ファウルをもらいながらシュートを成功。フリースローも決めて3点プレーを成立させ、値千金の得点を奪った。

それでも最後の最後まで粘り、25.リースの3Pシュートなどで2点差まで追い詰めたTUBCだったが、横浜31.ロートのフリースローの得点が重くのしかかり惜しくも届かず、試合は終了。

最後まで白熱の攻防が繰り広げられた首位攻防戦はホームの横浜が連勝を飾った。


-ひとこと-

両チームの激しいディフェンスによってハイテンポのハイスコアなゲームとなったGAME2。

横浜の層の厚さを見たような試合で、1.ボイドや22.ウィリアムスが封じ込められ波に乗れない中でも、常にプレーレベルの高い21.増子に続く形で8.西山が出てくる強さ。

そして、勝負どころで決断ができるベンチの采配、おそらくあまり準備をしていないであろうビックラインナップという切り札の投入に応える選手のプレーに、土壇場でのチームとしての底力を感じた。

TUBCはこの試合立ち上がりのディフェンスがうまくいっていないように見えたところで、結果的に21.増子を乗せてしまった部分が最後まで尾を引いたような形だった。

それでも、厳しいロスターの中で足を最後まで動かしていたのは印象的だった。

とはいえ、この状況の中では仕方のない面もあるものの、時よりふわっとするというか、トランジションの中で横浜に簡単にシュートを打たせてしまった点が最後追いつけなかった要因であったと思う。

TUBCの方にも最後まで追い縋る底力を見た。
シーズン初の連敗となってしまったが、何とかリカバリーをして木曜日の東京Zとのゲームに臨んでほしい。

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